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「あと、もう少し、待っていてくれれば、あいつらの化けの皮が()がれたのにっ!! なんで、……なんでっ、……あと、少し、……信じてくれてたら……っ」

 そう言いながら藤谷(ふじたに)が、(こら)え切れないと(うつむ)くと、顔も、自然と右へ戻った。

 ……全身を(ふる)わせて泣いている。

 両膝(りょうひざ)を押さえつけるように両手を膝の上に乗せて、自分を抱え込むようにして泣いている。

 ちくしょうっ、と(おう)心中(しんちゅう)(うな)った。眉根(まゆね)をきつく寄せて、目を閉めずにはいられなかった。

「……ごめんっ。……信じ、……()けなくて、……ごめんっ……でもっ、……信じてたんだっ」

(わか)ってるっ。櫻は悪くないっ! 全部あいつらのせいだっ! ……解ってんだけどっ!!」

 藤谷が、(つぶ)されそうだと言わんばかりの声を(しぼ)り出した。

 その声を、聞かなくてはならなくさせたのが悔しい。悔しいっ。

 思わず(くちびる)の裏で歯を食いしばるが、唇も開きそうになってしまう。

 泣くしかできない。

 泣くことしかできない。

「……ごめん、なさい……」

「謝らないで……っ」

 その藤谷の声は、純粋の〝やめて〟だった。

「私のためなのは、伝わってる。……ここまで、精一杯になって、くれたのは、伝わってるよ。……ここまで、してくれたのは、本当は、素晴らしいことなんだよ……っ」

 なんでっ、と櫻は目を見開いた。

 素直に受け止められない。なんでだ。分からない。どうしてそう、言ってくれるんだ。

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