52/221
……3
それでもまだ、胸の奥底は痛い。
「ごめんっ……!!」櫻は思わず、目を細めるほど眉根を力んで寄せた時、少し俯いた。
藤谷が頭を振る。そんな気配が上でした。
「謝らなきゃいけないのは私だよ。……無理でも頼んだんだもの。……本当にごめんね……」
それを聞いて櫻は何も思考ができなくなったが、少し経った時、そんなことないと思った。
しかし言えない。言えなかった。藤谷の気持ちはそれほどなんだ。
そう感じた時、本当に、腹の底から悔しい。思わず目をきつく閉めていた。
――間違っていない選択だったのに、藤谷が苦しんでしまう方が、選ばれてしまったんだっ。
クソくらえだっ!! いつか退院して、何もせずただ家に帰るなんて絶対にできるものかっ。できることじゃないっ! やれることだっ! 向き合う。向き合ってやる。その現実でわけが分からなくなっても、絶対に聞いて、受け入れるっ。分からないからって諦めない。頑張って理解して受け入れたい。何だっていいやってやるっ。それで僕がどうなったって!!




