2|こに|こに|こに|こに|こ|こに|こ弐に|こ|こ|こに|こに|こに|こに|こにに2
「……ごめんね……。私も、巻き込ませた一人って、思う。……ごめんねっ……」
涙ぐんで、悔しそうで、堪え切れなくて漏れ出たような声を、櫻は聞かされた。
聞かされて、分からない。――どうしてそんな声を聞かされなければならない?
こうなったのは仕方のないことではないのか?
「嬉しかったよ」――唐突に言われたから櫻は一瞬思考ができなかった。
「私と一緒って、……言ってくれた、ことも。……『克って』って、叫んでくれたことも……。とても嬉しかった。……『生きてくれ』って、ちゃんと、聞こえたよ。そのおかげでね、私、こうして生きることが、できてるの。……それだけじゃない。ここまでも、後押ししてくれた。櫻とまだ、こうして話したりできて、……本当に嬉しい」
その藤谷の声は震えていても、その奥底から、本当に嬉しそうな感情が、滲み出てきているような声だった。
櫻は心の奥底に刻みつけられたような衝撃とともに、熱さを抱いた。
「本当にありがと……っ。まだ、ここまでだけど……ここまで頑張ってくれて……」
抱いた熱さが増した。それに呼応したように、涙が一気に溢れ出てくる。
「だから、これ以上は巻き込ませたくないのっ。なかったことにもできるんだから、こんな、とんでもないことが起きた、こんなこっち側を、頭の中でだって起きてほしくないっ!」
櫻は咄嗟にまるで、怒りに似ているが違う、そんな妙に激しい気持ちに駆られた。




