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19/19

ep19.そして誰もいなくなった世界を後にした彼女は

そんなことよりうどんが食べたい。

どうも、駄猫です。

漸く一段落したので投稿させていただきます。

最近のアニメは面白くて困りますよ、本当に。


そんな訳で今回も部屋を明るくして画面から離れて読んでくださいね。


ちなみにもうすぐコンタクト系男子になります。

 一人が居なくなった程度では変わらない世界。

 二人が居なくなれば良い方向にも悪い方向にも少し動く世界。

 三人が居なくなれば勝手な方向に物語が進んでいく世界。

 なら、四人が居なくなれば世界はどうなるだろう?

 夜姉から聞いた話は凄いモノだった。

 俺が居なくなった後の俺の居た世界は凄かった。

 最初は俺がいなくなったことを喜んでいる女子が大量発生していたのだが、すぐにあの後輩がいなくなったことで女子の精神世界が阿鼻叫喚に。

 後輩がいなくなったと同時期にいなくなった紅梨は後輩と一緒に駆け落ちしたとかいう女子達の勝手な妄想で悪役認定。

 それにともない一緒に活動することが多かった夜姉も悪役認定。

 だが、そこは中身が知られておらず、無駄に外面が良く無駄に人望のある夜姉。

 味方の方が多く、寧ろ逆に紅梨を悪役認定した諸悪の根源が排除されたという。


 「なにこれ、すごい」


 「葵って本当に周りに変なのいるねっ!僕も含めてさ!」


 「レイナちゃん、私を含めるのは止めて」


 「ううんっ!リアも含めて変人が多いよっ!この人もねっ!」


 「……失礼じゃねェか?この美少女」


 「コレが通常運転だからもう慣れた。基本的にコレだから早く慣れた方が良いと俺は思う。そうじゃないと胃に穴が幾つ空いても足りないぞ?」


 「あァ、そうかい。葵、ハンカチ貸してやる」


 俺、涙は出てない筈なんだがなぁ……。

 そう思い、右手を自分の頬に添えてみると生暖かい液体がそこにはあった。

 なんだかんだで、俺も無意識のうちに色々背負ってたんだろうなぁ……。

 今思えば、もしかして時々胃が痛くなっていたのって、やっぱり穴が空いていたんだろうか?


 「あ、あはは。葵、遠い目しながら涙流してるね」


 「いや、うん。よくもまぁ、こんなカオスを作り上げたなぁと思ってさ。うん、これは思い出し泣きという新しいジャンルのナニカだ。そうに違いない」


 「葵っ!ドンマイっ!」


 「大体の諸悪の根源がよくそれを言うなっ!俺の常識という常識を打ち破ってきやがって!」


 「てへぺろっ!」


 「可愛いなぁ、コンチクショー!」


 「……なあ、紅梨。これっていつもなのかァ?」


 「ええと、大体コレですよ。時々コレに私が混ざってたりしますけどね」


 「……ご愁傷様、葵」


 この話を此処までするつもりじゃあなかったんだけどなぁ……。

 それにしても類は友を呼ぶという言葉に此処まで不愉快になるとは思わなかったよ。

 お義父さんも変った元魔王だし、リアは常識人だけどどこか変わってるし、レイナールはそもそも天災だし、紅梨は常識というレールに乗って走ってる異常だし、夜姉は色々可笑しい。

 つまるところ俺もどこか可笑しいということになるんだよな、この言葉によると。

 まったくもって不愉快だ。俺の何処が異常だと言うんだ。


 「……葵、自己申告は良くないよっ?」


 「どういう意味だ、コラ」


 「葵が変人だと思う人っ!」


 一瞬の内に此処に居る全員が手を挙げた。

 それを見た瞬間俺は即座に膝を地面に突き、拳を地面に叩きつけ、顔を地面へと向けた。

 所謂『orz』ポーズというものだ。


 「て、てめぇ等人間じゃねぇ!!」


 「残念、僕等は悪魔だよっ!ねっ!リア!」


 「そうだね、レイナちゃん♪」


 「あン?そりゃ、どういう意味だ?アタシに文句あんのか?」


 「まあまあ、落ち着いてください夜先輩。向こうでの話はもう終わったんですか?」


 「……あ、忘れてた。葵ー。お前の友人のA君だっけか?それが物凄く心配してたぞ」


 「……A?あぁ、アイツか。へぇ、アイツ心配してくれてたんだな」


 夜姉のいうアイツとは、俺の同級生で悪友兼親友なアルトくんである。

 因みにアルトくんはイギリス人1:日本3なクォーターで、かなりの美少女だった。尚、男。

 校内男子達からの告白は絶えず、それどころか他校の男子生徒にまで告白される超美少女だった。尚、男。

 因みにアルトくんはネットアイドルをやっている。

 曰く『三次元の歌姫』。曰く『生まれる性別を間違えた』。曰く『もう、男でも良いから!』。

 某動画サイトで歌って踊れて喋れて可愛いということで大反響を呼んでいるらしい。

 『変声期?ナニソレ美味しいの?』を体現してるな、うん。


 「いつも思うんだけど、なんで夜姉って基本的にイニシャル呼びなのさ」


 「……興味が無いから?」


 「なんでそこで疑問系ッ!?」


 「いや、マジで興味ないんだよなァ。それこそ、家族とか紅梨とか葵とか位だぜェ?」


 「因みにそこの俺の彼女等は?」


 「アタシの敵だから覚えたぞ?」


 「……え!?なんで僕等敵認定なの!?」


 「アタシの葵を奪いやがってェ……。折角の良い玩具だったのにッ!!」


 「やっぱり、そういうことか」


 「え、と。葵、どういうこと?」


 「いやさ、夜姉って俺を弄って遊ぶの大好きみたいなんだよ。時々俺の部屋に入って、俺の布団に潜ってきて、俺の反応をみたり」


 ……全くもって遺憾である。

 俺は青少年であるため、容姿は抜群に良い夜姉が朝布団に一緒に入っていると心臓が止まりそうになるのである。

 仕方ないね。俺って超普通の男子高校生だからさッ!


 「……葵、私は葵が普通であるってのはちょっと納得できないなぁ」


 「私も葵さんが普通であるって言うのは納得しかねます」


 「向こうに居る時から若干変だもんな、どこかずれてるっつゥか、なんつゥか」


 「満場一致で超変人だねッ!」


 「グハッ……」


 い、いや、誰も俺のことを超変人とは言ってないッ!

 俺はまだ大丈夫!俺はまだ普通の変人で居られるんだッ!

 ……ところで、冷静に考えて普通の変人とはなんだろうか。

 もし、普通の変人があるのだとしたら、俺は振り切って超変人の方が良いな。

 と、いうことで俺はこれから超変人である。


 「……グハッ」


 「あ、葵が自爆したー!?」


 「今のはまさに自爆だねー」


 「葵ってコッチではこんなにはっちゃけてるんだなァ……」


 「え、向こうでは葵さんってどうだったんですか?」


 「そうだなァ、インテリくんかなァ……」


 「え、想像が出来ないですね……」


 「あ、葵の最初の姿凄かったよー。眼鏡状態は凄かった。なんというか、アレが萌えなんだなって」


 「どういうことでしょう?」


 「あー、リアちゃんはあの破壊力知ってるんだ。アイツ、物凄く眼鏡が似合うんだよなァ」


 ……誰が眼鏡系装飾系男子やねん。

 俺は普通の草食系男子だっつうの。俺は普通の草食系男子だっつうの。……魔王だけど。

 ッハ、新しいスタイル『魔王系男子』か。今流行ってるもんなぁ、魔王系男子。

 しかも普通の男子高校生が異世界に行って魔王になったりしてなぁ。……ッハ!?俺じゃないか。


 「なんというアホ」

 

 「夜姉にだけは言われたくないっつーの。場の空気に酔って好きな人の名前を叫びそうになった癖に」


 「っば、そんな事実ねェから!バーカ!」


 「なんつー、バカ晒し」


 「お前こそ、アタシに告った癖に!!」


 「バカ!それは大昔だっつーの!何言ってんだよ!」


 ほんと、なんで昔のことを掘り返すんだよ……。

 アレは俺史上最大の黒歴史だっつぅのになぁ……。

 それと、リアにレイナール、物凄く腕が痛いんですけど、何で抓ってるんですかねぇ!?

 そして紅梨はどうして俺の口を押さえてるんですかねぇ!?

 更に夜姉はどうしてそこでニヤニヤしてるんですかねぇ!?

 うがー!!

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