ep18.有り得ない場所から襲撃を受けた俺は
なんとか同じ月で更新。
なんというか最近妄想は出来るのにPCを触る時間は生放送をする時間だけという。
それ以外は基本的に勉強、勉強、昼寝、勉強な感じで(笑)
ま、そんなこんなで今回も部屋を明るくして画面から離れて読んでくださいね。
目を悪くしたら、眼鏡って面倒ですよ?
うどんとか食べづらいですしね。
やらないで後悔するなら、やって後悔しろ。
この言葉をラノベやらゲームやらで一度は見たことがあると思う。
ただ、やって取り返しのつかないことになったら後悔すら出来ないんだよな。
俺は勘違いしていた。
呼ばれなければ向こうの世界からコッチの世界に来られないなんて誰も言っていなかったじゃあないか。
嗚呼、不幸だ。
いや、アッチでどうしていたか心配だったから割と元気そうで良かったんだが。
それでも、だ。どうしてこういうことになってしまったんだろう。
「なあ?」
「凄ェ!アンタこんな良いところに住んでんの!?」
「……ハァ」
「葵があんなに疲れてるのっていつぶりだろう?此処に来たばっかりの時くらいじゃあないかな?」
「そうだねっ。葵の目が死んだ魚の様だもんねっ!」
そりゃあ死んだ魚の様な目にもなるだろう。
俺のことが弄りたいからという理由で取り敢えずなんとなく枕の下に俺の黒歴史帳を置いて寝たらこの世界に来れたって。
つか、俺の黒歴史帳がなんでアンタの家にあるんだよ……。
「葵!昔みたいにアタシのことお姉ちゃんって呼んで良いんだゾ!」
「苛つくからその喋り方止めい。俺の知ってるアンタは男っぽい言葉を喋るだろうが」
「まァ、そうなんだけどさ。にしてもアンタって呼ぶなよー。アタシには更級夜って良い名前があるんだからさァ!」
喧しいわ。兎に角喧しいわ。
でもなんだか久々に声を聞いて軽くにやけそうだわ。
まあ、言ったら最後ニヤニヤされて弄られるだろうから俺は絶対に言わないがな!
「あ、夜姉、コイツ等俺の彼女のリアとレイナールな」
「……ふぁ!?」
うし、なんかやり返せた気がする。
つか、夜姉の驚いた顔なんて初めて見たんだが案外可愛いもんだな。
って言ったら殴られそうだから絶対に言わないけどな!
「んじゃあ、二人とも自己紹介してくれ……ぐぇ!」
「ちょっと!どういうことだよ!?お前、どういうことだよ!!」
「あー、更級さん?葵苦しがってるから離してあげてくれないですか?」
「アタシのことは夜で良いんだけど!……どういうこと?コイツ二股かけてんの?バカなの?」
「いえ、正確には本妻と副妻ってところなんですけど……」
「と、取り敢えず葵を離してあげてっ!」
「ごほっ!ごほっ!……死ぬかと思ったわ」
うん、後先考えずに適当に思ったことを述べるのは俺のいけないところだよな。
いや、まさか殺されかけるとは予想していなかったんだが。
それにしても夜姉なんでこんなに動揺してんだろうか?
もしかして弟分の俺が誰かに取られてしまうのに嫉妬してんのかぁ?
……まあ、言ったら問答無用で腰の入った一発KOされる程度のパンチが俺の顔にくるだろうから絶対に言わないのだけれど。
「え、と。まあ、説明するわ。俺がこの世界に呼ばれて魔王城に乗り込んで、告白したらOK貰った。以上」
「以上。じゃねェよ、バカ。いや、ちょっと待て、どういうことだ?あの葵がこんな美少女二人を侍らせてる……。あァ、コレは夢か」
「え、えと現実逃避しているところ悪いんですが、お茶をお持ちしました」
「あ、すまない……って紅梨ちゃん!?」
「え、夜先輩!?」
「あれ?二人とも知り合いなのか?」
「あ、はい。私の入っていた部活の先輩で、いつもお世話になってたんですよ。でも、あれ?どうして夜先輩が此処に?」
「アタシ的には何で葵に敬語を使っていて、メイド服なのかを問いただしたいんだけどよォ……」
なんかすんごいややこしい感じがしてきたんだけど。
俺の頼りないだらしない姉貴分で紅梨の頼りになる何でも出来る先輩という。
いやあ、なんつーか偶然って怖いな。
「取り敢えず夜姉、座ろうぜ。そんな所に立っていても何も始まらないしさ。俺としては色々聞きたいことあるし」
「あァ……。取り敢えず、アタシから聞いて良いか?」
「うん。多分リアとレイナールのことだと思うけど」
「ついでに紅梨が何でメイド服なのかも教えてくれ」
……まあ、大方予想通りの質問だな。
でもさ、普通は先ずこの世界が一体どういうところなのかを聞くべきだと思うんだ。
いや、夜姉は普通じゃないって知ってたから大体の質問が予想できた訳なんだが。
「リアは元々此処で働いていた元魔王の娘で、俺の彼女。レイナールは世界がつまらなく平凡だからという理由で図書館に籠もっていたから連れ出してきて、なんやかんやあって、今は俺の彼女」
「……二人とも無理矢理とかじゃあねェんだよなァ?」
「当たり前だよっ!僕は身も心も葵にゆだねてるんだからねッ!」
「私も自分の意思で葵の隣にいます」
「……レイナール、なんかその言い方止めろ。勘違いを引き起こすと解っててやってんだろ」
「あ、ばれた?」
……今、この状況でよくボケたな。いや、まあ、シリアスな場面でも何でもねぇんだけどさ。
まあ、それはどっかの部屋の隅っこくらいに置いておいてだ。
「紅梨のことは結構長くなるぞ?……いや、三行で説明出来ないこともないんだけどさ」
「……取り敢えず、紅梨を呼び捨てにしていることはスルーしてあげる。長くても良いから説明しろ」
「紅梨は俺がこの世界に勇者として召喚されて、逃げ出したから代役勇者を召喚してそれに巻き込まれてコッチの世界に来た。んで、不十分な召喚だったから幽霊だったわけだよ」
「あの時助けてくれなかったらどうなっていたことか……」
「なんだかんだであの変態が助けた気がするがな」
「……でも、今こうしていられるのは葵さんに助けていただいたからです。本当に有り難うございました」
「……おォい、そこでイチャラブってんじゃねェよ。続き話せバカ」
「あ、悪い」
……そこまで機嫌悪くしなくても良いんじゃあねえかな。
いや、まあ、別に割といつものことだから普通に慣れてるんだがな。
一度、『俺が女の子と喋ってたら苛つくってお前はガキかっての。俺は夜姉の玩具じゃあないんだぜ?』なんて言ったら殺されかけたんだよな。
……なんやかんやでアレも良い思い出だ。
「まあ、俺が色々頑張って元に戻した訳なんだが、元の世界に戻れるまで何処にも行く宛がない。どうしよう?ならメイドをすれば良いじゃない。と言うわけだ」
「と、言うわけだ。じゃねェよ。ドヤ顔してサムズアップしてんじゃねェよ。バカだろ?バカなんだろ!?」
「夜姉、バカって言う方がバカなんだぞ?」
「五月蠅いわ!喧しい!アタシは混乱してんだよ!つか、なに大事な後輩にメイドさせてんだよ!バカじゃん!」
「バカバカ言うな駄姉貴分。紅梨も自分からやってくれてんだよ」
「因みに紅梨も葵の彼女だよっ!」
「アンタ三人にも手を出してんのっ!?いやいやいやいや、コイツ元の世界ではあんなに女子達に嫌われてたのに!」
「……大方あの後輩の所為だがな。ま、取り敢えず向こうでどうなってるのかとか聞かせてくれっか?」
……ああ、久々に話したけどやっぱり面白いなぁ。
面倒くさいことも割と沢山あるけどさ。
……例えるならそうだな、平凡な主人公が本当は物凄い能力を持っているライトノベルくらい沢山あるけど。
よく考えたらそういうライトノベルって物凄くあるよな。嫌いじゃあないけどさ。
物凄い平々凡々な主人公のライトノベルがないのってきっと物凄く書きづらいからなんだろうな。
「……しゃあねェ。話を聞かせてやんよ。お前とお前のストーカーが居なくなったあとのあの学校の話をな」
「待ってましたっ!僕、葵の居た世界がどんなのなのかって物凄く気になってたんだよねっ!」
「私も結構気になってた」
「……んじゃあ、話し始めるとすっか」