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ep17.取り敢えず支援すると決めた俺は 

部屋を明るくして画面からそこそこ離れて御覧下さいねー

 魔法を維持し続けるのって微妙に辛いな。

 仕事をしつつ維持って意地になってまでやることなのかなぁ?

 と、言うわけで俺は仕事を辞めるぞ!コノヤローッ!

 いや、止めたら下の誰かが困るから止めないが。嗚呼、なんて良心的な魔王なんだろうか。

 後ろから数人が俺に向けてジト目をしているのは内緒だ。

 まあ、ジト目になるのは心の内が読めるヤツだけだと言ったら大体特定出来るのだろうがな。

 さぁ、それでは更に集中していこうか。


 「ところでレイナールよ。もう終わったのか?」


 「うんっ。リアの本気って凄いね!人を一切殺めずに土地を整地したんだもんっ!」


 「え、本気出してないけど……」


 「「「……ゑ?」」」


 いや、待て。まぁ、俺も出来んことはないから何とも言えんが、その首を可愛く傾げている状態は可笑しい。

 可笑しいにも程があるだろう。

 ……いや、魔王の娘だと言う点を考えれば不思議では無いんだろうけども。


 「それにメンタルにはダメージを与えたんだけどね。……二度と葵に刃向かえ無いようにさ」


 「え、と、リアさん。質問を許していただけますでせうか?」


 「ん?葵なんでそんな変な言葉遣いになってるの?……まあ、良いけどね」


 「ンンッ。……一体どんなことをしたんだ?」


 「そうだねー。男の弱点に向けて魔法を撃ってたら、悶絶しつつ意識が無くなるんだよ。意識がなくなっちゃったら脇腹を蹴り上げ強制的に起こして……の無限ループをしてただけだよ?」


 思わず股間を押さえてしまった俺は悪くない。

 ……リアよ。確かに生きてはいるんだが、精神的に殺しては話も何も聞けないだろう。


 「レ、レイナールさん、あの笑顔で話をしているのってリアさんですよね?」


 「そ、そうだよっ。……多分」


 「むー。失礼しちゃうなぁ。折角レイナちゃんの負担を軽くするために頑張ったのにさ」


 初めてだな、紅梨とレイナールがひくのって。リアがレイナールの発言にひくことはあっても、レイナールがリアにひくことは無かったからなぁ。

 俺とお義父さんが喧嘩してた時もリアってひいてた様な気がしないでもない。

 思い返せば、割と俺等が何かしらをやらかした時ってリアって後ろで苦笑してたことが多い気がする。

 まあ、そこはしょうがないと割り切らないといけないんじゃあないかな。

 なんて上から目線で言ってみたり。いや、言ってはないんだけどさ。


 「ま、まぁ、良いんじゃあないか?早く終わったんだしさ」


 「と、取り敢えず誤差の内だから次に進めようかっ!」


 「そ、そうですね!」


 「え、えと、説明するねっ?」


 みんなどもってるのはしょうがないと思うんだ。

 笑顔でさらっと言う事じゃあないもんな。

 いや、まあ、うん。アイツ等の考えてることは解るとだけ言ってくとしよう。



 「それにしても凄いコトになったなァ……」


 「ふふふ、きちんと炙り出しましたよ」


 「流石レイナールって所か」


 今はどうなっているのかというと、先ず首謀者は二人生け捕りにした。

 本来は三人生け捕りの筈だったんだが、リアがちょっと事故ってしまってこうなった。

 事故ならば仕方ないよねぇ?

 でだ、アイツ達の出陣に手を貸した奴を十五人ほどを生け捕り、アイツらに付き従った兵共百人を生け捕りにした。

 ここでは事故が起こらなくて本当に良かった。

 あんな男からしたら地獄絵図でしかないものをもう一度見ないで済んで本当に良かったと思うね……。


 「それにしても俺ってそんなに人望ないのかねぇ……?」


 地味に傷つくな、真剣に。

 つか、最初の一人以外リアを目の前にして何も言わなくて良かったな……。

 取り敢えずは俺はテメェ達の無事を祝うよ。


 「いえ、兵は葵は知らないと思いますが二十万ほどいるからねっ!」


 「……え?」


 「旦那が魔王になってから、市民達が徴兵せずともドンドン兵になりにくるんだよっ!凄いでしょ!」


 ちょっと待てや、コレは想定外やったぞ……。

 先ず二十万ってところにツッコムとしよう。

 この国の住人は確かに百万超いるが、五分の一も俺の為に兵になりにくるって可笑しくないか!?

 ンで次に徴兵ってところだが、え?この国徴兵してたん……?

 そして、なんでレイナール、お前が誇らしげなんだよ。


 「よって葵の人望は凄いのだよっ!」


 「おおう、なんという……」


 本気で驚いたな。

 どれくらい驚いたかというと、俺が異世界から呼ばれて貴方は勇者ですって言われた時くらい驚いた。


 「つ、つまり俺の元から離れていった兵は……?」


 「うんっ!二千分の一位にしか過ぎないよっ!」


 「わーお……」


 うむ、これはこの件が終わったら皆の為に適当に何かをなんとなくするか。


 「葵、それはあまりにも抽象的過ぎじゃあないかな?」


 「割と自分でも解ってるぜ」


 「解ってるなら直しましょうよ……」


 なら、こうか。

 うむ、これはこの件が終わったらこの国で働いてくれている皆の為に一日だけ誰もがワイワイ出来る祭りでも開くとするか。

 ……これでどうだ?


 「……口に出してください。リアさんやレイナさんは良いですけど、私には聞こえないんですよ?」


 「いや、そう言われると思ったから紙に書いたんだが……」


 「何だかんだで葵も先読みスキルついてるよねっ!」


 「……先読みスキルって。お前がはしゃぐからそれに合わせて機転を利かせ続けた結果がこれだっつの。……全く」


 「それにしても、葵って何でまだ仕事をやり続けてるの?」


 「あぁ、コレはアイツ等が抜けた所為で増えてしまった分だよ」


 ……居ても居なくても迷惑を掛けるってどんなだよ。

 あぁ、あんなのか。

 それはそれとしてリアの目が若干殺気立ってるんだが、どう反応したら良いんだろうか?

 コレは、あの三人を物理的にも精神的にも潰しに行くってことなのか?


 「……え、えと、リア。一応止まろうか。話を聞くために生け捕りしたのにそんなことをしたら意味がないだろ?」


 「さ、流石に誤差じゃあすまないよっ!」


 「そ、そうですよ!」


 「……まあ、皆が言うならそうするけどね」


 なんで若干しょうがないなぁって顔してんだよ……。

 まあ、兎にも角にも空いた穴を埋めるには他の者をいれなくちゃあな。

 そうだなぁ。例えば第一部隊隊長をいれるとするか?あそこの隊長堅いけど良いヤツだしな。

 因みに、この国の軍は第一から第八までで形成されている。

 その中で第一部隊は一番強い……と言ったら語弊があるのだが、上のランクの部隊である。


 「まあ、取り敢えず一難去ったんだし喜ぼうぜ」


 「そうだねっ!……まあ、今から拷m、尋問をしなきゃあいけないんだけどね」


 ……今一瞬物凄く恐ろしい言葉が聞こえたんだが、敢えて聞こえなかったことにする。

 そうしないと、そろそろ俺の胃がきりきりしてくるからな。俺の居た世界と圧倒的に違う点だよな。

 魔法のある時点でそうなんだが。


 「では、食事の用意をしますね」


 そうだ、花火大会に合わせて国からも支援をしたら良いんじゃあないだろうか。

 そうと決まれば善は急げだな。暑い時にも使えるし浴衣専門店でもつくるか。

 ……別に俺がもっと色々な浴衣が着たいからとかじゃあなくて、だからな。

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