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ep10.無駄に洗練された無駄のない告白術を発動した俺は

ほんっとうに更新遅くて申し訳ないです。

学校やらなんやらが大変でして;

どうしてこんなに模擬テストが多発すんだろうなあ……。

 結果バレンタインは実在した。吃驚したよ。しかもチョコレートを送る風習まであると言う。ちなみにコッチはお菓子企業の陰謀でも何でも無く、祈りを送るという儀式らしい。

 うん、ある意味凄いと思う。チョコレートに思いと祈りを乗せて渡すのが儀式って。

 俺等の世界じゃあチョコレートを渡すのにそんな思いを乗せるなんてロマンチックなアレは無かったからなあ。うん、軽いもんな、チョコレート。

 友チョコなんて本当に軽いもんな。うん。


 「友チョコなんてクソ喰らえ!!」


 「葵さん……」


 「いや、ゴメン」


 「ねえ、紅梨ちゃん。葵の言ってた友チョコって何なのかな?」


 「ああ、友達間でバレンタインにチョコレートを渡し合うっていうものだよ」


 「へえ、葵の世界ではそんなイベントがあったんだねっ。で、なんでクソ喰らえなのっ?」


 「ハハ、一度も貰ったことないからだよ。いわせんなよ、恥ずかしい」


 コンチクショウめ……。なんで、バレンタインにチョコレートなんて風習作ったんだよ……。

 俺は姉貴分からしか貰えなかったんだよ。しかもチョコレートには小麦粉が入ってたりするからな。アレは普通に泣きそうになった。

 水銀ツッコンできた時はガチで泣きそうになったしな。まあ、喰いそうになった時に殴って止められたけどな。殴って止めるなら入れるなよと言いたい。


 「……ふむ、そう言えば」


 「どったのかなっ?」


 「いや、何時も言ってる姉貴分居るだろ?俺が居なくなってからどうやって過ごしてんのかな?って思ってさ」


 ……あの人キッチリ色物と白い服を一緒に洗いやがるからな。ちゃんと分けろと何回も何回も何回も言ってるのに。

 それに朝もちゃんと起きてこないし。なんであの人はキッチリ自分じゃあ起きられないんだろうか。しかも何時も何時も下着姿で廊下歩いてるし……。


 「あー、葵?大丈夫?」


 「……ッハ!?ああ、大丈夫だ、問題ない。もーまんたい」


 「ああ、そう言えば葵さん。ナイフ有り難うございました」


 「いやいや、別にお礼を言うようなことじゃあないだろ。軽くどっかの名のあるドラゴンを狩って作ったナイフだしな」


 「……え?自作なんですか?」


 「応、そう言えば紅梨が欲しいって言ってたなあって思い出してさ。で、握り心地とかどうだった?」


 「物凄く手にフィットしてました」


 「そかそか」


 まあ、苦労してドラゴン倒してまで作って良かったよ。部下には良い物を持たせてあげたいしな。

 ちゃんと英雄級のドラゴンを倒して、説得して爪の一部を貰って良かったよ。


 「……え?葵、今英雄級って言わなかった?」


 「言ってないけどな。思っただけだから。……まあ、そうだ。名前は確か……レイジア・ドラゴニクスだった筈」


 「……へ?僕の聞き間違いじゃあなかったらレイジアって言ったよね?」


 「ああ、今度は言ったぞ」


 「ちょっ!?葵っ!?それ英雄級じゃなくって英雄竜だよっ!!」


 「似たようなもんだろ?」


 「全然似てないよっ!!似てもにつかないよっ!!天と地の差だよっ!!」


 「……葵は時々私たちに予想できないことをしでかすね」


 ……そんな凄いヤツだったのか。一人称が我の唯我独尊っぽい金ぴか竜の癖に。

 まあ、その唯我独尊を抜けば結構良いヤツなんだが。抜けることはないだろう。どっかの後輩君のストーカー癖と同じ臭いがするし。


 「それにしても葵さんって規格外なんですね」


 「はは、コッチに来てからよく言われる。もう、規格外で良いかと思い出してる自分が居るから慣れって怖いよな」


 「因みにリアさんのお父様も葵さんみたいな感じなんですか?」


 「いやいや。葵みたいにおかしくは無いよ」


 「規格外ってのは百歩譲って認めるがおかしいって評価だけは止めてくれ」


 流石に心が傷つく。俺のハートはガラスで出来ているからな。結構簡単に折れるんだぜ?

 まあ、向こうにいた時に女子達からの視線を受け続けていたから防弾ガラス程度にはなっているとは思うけど。

 なんで変態に限ってイケメンが多いんだろう?割と思うんだよな。


 「葵もそこそこえっちだよねっ!僕が前にパーカー来てたら顔真っ赤にしながら割とじっと見てたし」


 「お願い。本当にそういう事いうの止めてくんねぇかな!?紅梨からの視線が氷点下通り越して絶対零度になりかけてるっ!0Kになりかけてるからっ!!」


 「……大丈夫です。そんな葵さんにもキッチリご奉仕しますから」


 「んで、最近気づいたのは葵は年上がタイプだって事だねっ!因みに此処にいる全員が葵より一歳年上だねっ」


 「本っ当に止めていただけませんかねえ!!」


 「大丈夫。そんな葵を応援してるよ。大丈夫。私はどんな葵でも大好きだから」


 「んにゃあああああああ!!」


 なんでこうなった!?どうしてこうなった!?なにがどうなった!?

 ちょっと待て。冷静になれ。冷静になるんだ白鷺葵。俺は何時でも冷静沈着COOLな男なんだ。大丈夫。この程度の精神的ダメージ痛くも痒くもない。


 「……俺はお前等が大好きだ、コンチクショウ!!」


 「……弄って反応する葵を見て楽しんでた僕が言うのもなんだけど、どうしてそうなったのっ?」


 「そんなセリフを言うのは良いですけど、レイナさん顔真っ赤ですよ?」


 「そう言う紅梨ちゃんも結構だよね」


 「とか言うリアもそこそこ赤いよね」


 「ハッハッハ。全員幸せにしてやるよ!俺は多妻の魔王になる!!」


 「割と多妻の魔王多いけどね。まあ、うん」


 ……ッハ!?なんか今物凄くアレな発言だった様な気がする。

 つか、告白した女性が居る中でいまの発言は最低なんじゃないだろうか……。

 いや、まあ後悔も反省も意識もしてなかったが。尚、いまはしている。

 兎にも角にもなんかスッキリした気がする。ただ、物凄く最低なセリフだったが。


 「なお、リアは今の発言を良しとした模様だよっ」


 「うん、レイナールよ。いや、レイナール様、確認有り難うございました」


 「はうあっ!?土下座なんか止めてよっ!!」


 「レイナさんは様付けは良いんですね」


 「いやいや、今ツッコムのはそこじゃあないでしょっ!?まず、自分が仕えてる主が土下座してるんだからそこになにも思わないのっ!?」


 「あはは、レイナちゃんがツッコんでるは始めて見たよ」


 「いや、なんで笑ってるのさ!?魔王が土下座してるんだよっ!?ついでにリアのことでこうなったんだよっ!?」


 「今は良い気分だからね~」


 うん、そろそろ止めよう。それにしても今の発言が許されるとは……。

 つか、紅梨は紅梨で出会ったばっかの俺にこんな事言われて嫌じゃあなかったんだろうか?

 まあ、俺が紅梨なら俺をぶん殴って顔が原型をとどめない様にするけどな。


 「今の葵がそれをしたら相手は絶対に逝っちゃうねっ」


 「ナチュラルに普段通りに戻ったな」


 「これが僕くおりてぃっ!!」


 「今の発音に萌えた私は悪くないと思います」


 「うん、紅梨ちゃんに果てしなく同意だよ。ああいうところが大好きなんだ」


 「なにこの緩い百合感は」


 それにしても振り返ったら結構俺変態ちっくな考えしてるよな。

 風呂上がりはもの凄く色っぽいとか考えてた覚えがあるし、うん。まあ、しょうがないね。

 男の子はムッツリな位が丁度良いとかなんとかどっかの本で言ってた様な気がしないでもないしね。

 英雄色を好むとか言うのも聞いた事あるしな。まあ、俺は英雄じゃあないんだが。


 「英雄竜倒したけどねっ」


 「全然関係ねえから」


 「まあ、普通は竜を倒したってだけで英雄になれるんだけどね」


 「そうですよね。昔読んだ童話でも基本的に竜を倒せば英雄っていうのが多かったですし」


 ……うん、英雄やらなんやらはおいといて。

 そろそろ変態後輩勇者の成長ぶりとか見ておかないとな。……蛇が出るか、変態が出るか。

 まあ、絶対的に後者だろうけどな。

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