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第7話 悪夢?

相変わらずよく寝るな……

学校につき、みんなでバスに乗り込んだ数分後、すみれは寝込んでしまった。

隣で天使のような顔と息をして、何故か手を握りながら

「すみれさん、相変わらずの独占欲っすね」

「いや、百合のほうが案外独占というより依存してそうだけど」

「あぁそれは確かに……っと、聞こえてたっすかね」

二人は前の席に座っており、席の隙間からこちらを見ていてそんな事を話している

どんな話してるの……

「どうなの?百合」

「なによ」

「すみれさんのこと、誰にも盗られたくない?」

「まぁそりゃ」

「じゃあ、すみれとずっとくっついていたい?」

なんか急に羞恥プレイが始まったんだけど

いや、私とすみれが付き合ってるのはこの二人は知ってる。てか、すみれが有名人すぎて結構な人が知ってる

「そんな、聞きたい?」

「もちろん。推しカプの供給なんていくらあっても良いんだから」

「えー、そんなに言いたくないんだけど」

「そこをなんとか。すみれさんがいると百合に無理強いすると殴られるから、この機に」

「柚葉……横見てみ」

「ん?葵どうし……あ」

二人が固まり、葵はそそくさとバスの進んでる方向に視点を戻す

「おはようございます……すみれさん、気分はどうでしょうか」

「その一言目があなたじゃなきゃ最高だった」

横を見ると、すみれが起きていて、すっごい眼光で柚葉を睨む

「おはよう、すみれ」

すみれが答えずに重心をこちらに倒す

「もうちょっと寝ていい?」

「うん、いいよ。ついたら起こすね」

「ありがと」





「あれ、私何組だっけ?」

「なに言ってんすか?百合は2組ですよ」

あぁ、そうだった。なんで忘れてたんだろう

「大丈夫?百合」

「大丈夫だよ、葵。よくあるじゃん、去年とかのクラスがごっちゃになるやつ」

「まぁ、そうだね」

そうそう、学校って番号多くて時々混ざるよね

そこで、私の手を握っているすみれの手に力が入った

どうしたんだろう、すみれ




悪夢でも見てるのかな?





バスを降りた瞬間、冷たい空気が肌に触れる

目の前には、私の変色してきた髪の色の雪が陽の光を反射して眩しい

それが全体に広がる

「雪だー!……ごほっ」

はしゃいだ瞬間、肺の奥がきゅっと痛む

冷たい空気をいきなりたくさん吸ったからかな?

「大丈夫?百合」

「もちろん、ちょっと騒ぎすぎただけだから」

「それなら、まぁ」

「それより早くリフト乗りに行こ!! あれ乗ってみたかったんだよね」

「あれ乗るの」

「乗らないと滑れないよ?」

「そう……よね」





カタンっとリフトが動きだした瞬間、すみれが私の袖をつまむ

「……ねぇ百合」

「ん?どうしたの、すみれ」

「高いよ……落ちない?」

普段あんなにやる気ないか落ち着いてるのに、声が少し震えている

なんだ、この可愛すぎる天使は

すみれは震えながら私にくっついて来ている

やばい、可愛すぎる。私が死んでしまいそう

「すみれって高いとこ苦手なの?」

「うん」

「じゃあ、乗る前に言いなよ。ゴンドラもあったんだから」

「だってやだ、恥ずかしい」

やっぱ何だこの天使は

リフトが進むに連れ、足元の雪はどんどん遠くなっていく

すみれは耐えきれず私の腕にぎゅっとしがみつく

「すみれ、大丈夫?」

「無理……やだ、怖い」

「大丈夫だよ、ほら、バーもあるんだからさ」

「でも怖い、百合……手」

すみれがそう言うので、すみれの指に自分の指を絡める

「あったかい……」

「すみれ、可愛すぎるんだけど」

「うるさい、今だけ甘えさせて。二人なんだから」

甘えてくるすみれが珍しくて、胸が五月蝿い

なんだこの天使は

「いいよ、降りるまで繋いでてあげる」

「降りても繋いでて」

「え?」

「やだ、百合とずっと触れてたい」

「まぁ良いけど」

はぁ、ほんとに可愛いなこの天使は

今すぐ持ち帰りたいぐらいだ。言ったらほんとにすみれがやりそうだからやめとこ

胸と顔が熱い

それにすみれは、まわりがこんなに寒いのにすごくあったかい。



雪の真っ白い景色の中、このリフトだけ温かな色で染まっている




「ねぇ、あの二人イチャイチャし過ぎじゃない?」

「ほんとほんと。すぐ後ろに私達乗ってるのにね」

「すみれってほんとに百合相手だとめっちゃ甘えん坊だよね」

「ね、いつもあんなに冷たいのに百合といるともう誰かわかんないよね」

「まぁいつもと違うで言うとあんたもよ、柚葉」

「え?私?」

「そりゃいつものオタク口調はどうしたのよ」

「えー、あれ疲れるし葵ちゃんキモがるじゃん」

「そりゃうざいもん」

「二人の時ぐらいいいじゃん。楽にしても」

「まぁ私もそっちのが楽だから良いわ」

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