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EP1-18.

モニタ越しに映っているBDの姿は太陽の光に反射して光輝いているため、通常の表示モードだと全身の姿を確認し辛かった。

洋人はすぐにモード切り替え操作をし、光度が多い環境に強いカメラ表示に切り替える。周囲は暗く見えるが相手のBDはよく見えるようになった。

「飛行ユニットを使用してBDが空を飛ぶ事は出来てはいたが、目の前にいる機体はそれを使用する事なく、それにホバリングもしている。後ろにあるウイングがそれを可能にしているのか?」

「ヨージンよ、何かを考えている様子だな。無理もない、この美しいフォルムを目の前にしたら誰だってそうなる。」

「何を言っているんだ?それにヨージンという名はどれほど有名になっているんだ?」

「その返答はヨージンの有名さを知らない様子にみえる。まあ良い、本当にヨージンかどうかを試させてもらう。」

「ちょっと待て、お前は一体どこの所属なんだ?戦闘する事すら無意味じゃないのか?」

「これは個人的な興味も入っている。そうだな、「白金のプラチナブレード」と名乗っておこう。」

「白金の刃、その通り名はアフリカの何処かで聞いた事があるな。確か、MOTの所属ではなかったか?」

「そこまで記憶して頂いているとは光栄だ。こうして対峙するのは初めてではあるが。」

「MOTと日本支部は友好状態であるはずだ。こうして戦いをするのはやはり良いことではない。」

「確かにそうだな。だが、まだ知られていないこの機体がどこの所属かなんてすぐに分かるはずがない。そしてこれは私情も入った戦いでもあるからな。」

「…逃がしてはもらえないだろうか?」

洋人は今搭乗している日本支部の機体ではまず勝ち目がないと判断し、ブレードに白旗を上げる事にした。

「ヨージンが無用な戦いが好きではない事も把握はしている。だが、それは受け入れられない!」

ゴディスブレス(GB)は洋人のBDを目掛けてライフル射撃をした。洋人は正確に狙われていた事もあり、すぐに横跳びをしてそれを回避する。

「見逃してくれないか。じゃあそちらにもある程度の被害が出る事は悪く思うなよ!」

洋人はブースターで一気に加速して、GBに対してライフルを連射する。GBは回避行動をするが、動きを読まれていたのか銃弾はGBの脚部に命中する、はずだったが銃弾は機体の表面を滑って、明後日の方向へと飛んでいった。

「な、何だと!弾かれた!?」

洋人は目の前で起こった現象を考えて、GBの装甲による作用だと導き出す。

「これがフルバリアコーティングの効果か、素晴らしい。そのライフルでは傷一つ付ける事は出来ぬぞ!」

GBは肩から小さな砲筒を出し、そこからすぐさまビームを放った。洋人は緊急ステップで躱そうとするが、脚部に取り付けられていたサイドパックが破壊されてしまう。

「あの小さい砲身からライフル並の出力だと?それにビーム兵器は厄介な相手だ。」

洋人は回避行動を繰り返して、相手の隙を探る事に集中する。しかし、空中に浮遊しているGBからの攻撃は止むことなく、少しずつ洋人は苦しめられていた。

「ヨージンの力はそんな程度では無いはずだろう?こちらの戦力をあっという間に崩壊させた力は見せてはくれないのか?」

GBは腕に装着されたガトリングガンをまき散らして洋人を翻弄する。このガトリング砲もビーム仕様なので速さは実弾よりも圧倒的に速い。

洋人は建物を壁にしながらなんとか持ちこたえているが、このままでは燃料が尽きてしまうのも時間の問題だと焦り始める。

「これならどうだ!」

洋人は識別するのも困難なくらいの大きさをした、ナイフ状の岩を投げつけた。人が投げるには大き過ぎるサイズだが、BDでは手に収まるサイズなので、勢いよく投げる事が出来た。

GBは距離が遠くて認識が出来なかったのか、その岩は装甲にかすり傷を付けた。

「むっ?今何かを投げた動作をしたと思ったが…まあ良い。もうそろそろ終わりにしようではないか、流石にこの戦力差ではどうする事も出来ないだろう?」

「果たしてどうかな!」

洋人の今の行動でGBが少し考える時間を作ったので、そのタイミングでBDをフルに加速させて跳躍をし、GBのすぐ目前まで近づいてライフルを発砲させた。

一瞬の隙を突かれたGBは回避行動が間に合わず、自動でシールドをさせるが銃弾はシールドの発生装置を破壊した。

「くっ!まさか、シールドユニットを狙って撃ったというのか!?」

GBは降下していく洋人を狙ってビームを放つが、上手く躱されてしまう。着地した洋人はすぐに回避行動に入り、建物の裏に隠れた。

「その機体は素晴らしいが、少し頼り過ぎているんじゃないか?腕がイマイチだとそれを使いこなすのも大変そうに見えるな。」

洋人はそう威勢を張ってみた。先ほどの攻撃は二度と行える事が出来ないと分かっていたので、今度こそお手上げな状況と冷や汗も出てきた。

「…フフフ、ハハハ!」

「何が可笑しい?」

「噂通り、本当に素晴らしい戦い方をする男よ。ここで仕留めるのは惜しい。」

「……じゃあ、見逃してくれるのか?」

「どうだ、一緒にMOTに来ないか?こんな所で生活しているよりずっと良い環境だと思うぞ。最新技術でヨージンが乗りたい機体も用意出来る、退屈な生活からさらば出来るぞ。」

「お前と一緒に行くだと?分かったというはずがないだろう。」

「さすがに刃を向けた相手の手を取る事はしないか。しかし、今の状況を満足しているわけではないだろう?」

「そうだな、もっと平和な世界がくる事を望んでいる。人が沢山いなくなる世界は見たくはない。」

「それは綺麗事だ。このような世界になった以上、何もせずに平和を得られるなんて間違っているぞ。」

「分かっている、分かっているからこうしてBDに乗っている。」

「ふむ。今ヨージンを取り巻く環境を守りたいというのだな?」

「そうだな、そう考えてもらっても良い。だから戦争の最前線に立つ事はもうない。」

「なるほど、承知した。今回は交渉決裂としよう。しかし、興味があったら考えておいてくれ

、技術提供する環境でも用意おこう。」

「…記憶の片隅にでも記憶しておこう。」

「楽しかったぞヨージン。今度は最新鋭どうしでダンスをしたいものだ。」

GBは一気に加速して、すぐに洋人のBDでは認識できない距離まで飛んで行ってしまった。

「ハハ、俺が最新鋭のBDに乗るだと?笑わせてくれるじゃないか…。」

洋人はBDの消耗具合を確認して、何処かで燃料を補充しないと考えて、目的のエリアへと急ぐ事にした。

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