第11章
「なあ、サラ、俺の事どう思っているのかよ?」
「エッ!何?いきなり、こんなところに呼び寄せといて‼」
2人はとあるコーヒーショップにいた。ケンが話がある、と言ってサラをここのコーヒーショップに呼び寄せたのである。
「いや、深い意味はないんだけどさ、普段の俺を見てどう評価しているのか気になって…」
「別にいい人と思っているわよ、結構頼りがいがあるし、それ以外はどうかな?」
「なあ、サラ、渡したい物があるんだけど…」
ケンは上着のポケットから、小箱を取り出した。
「これ、受け取ってくれないかなぁ…」
サラは小箱を受け取った。
「なんなの?これ?」
「開けてみろよ」
サラは包装紙を剥がし、蓋を開けた。
「ワッ、ステキ!真珠のネックレス。これ、どうしてあたしに暮れるの?」
「その、この前俺がエルスにかかった時、お前が一生懸命介抱してくれただろ、そのお礼というか…」
「ありがとう、あたし大事にする!」
ケンは数日前、サブローに相談事がある、と言ってサブローを自分の部屋に呼び寄せた。
「なぁ、オッサン、俺サラの事が好きになっちまったんだけど、どうしたらいいかなぁ~」
「そんなの、独身の私に聞かれても、いい案は浮かばない、自己流でやるのが一番いいだろう」
「でも、おっさんにだって恋愛経験はあるだろう?なんか決め台詞みたいなのはないのかよ」
「そうだなぁ…」
サブローは考える仕草をした。
「そうだ、プレゼントを渡すのはどうかな?」
「エエーッ、でもいきなり渡したら向こうだってびっくりしやしねえか?」
「だからこの前お前がエルスになった時、サラちゃん、一生懸命看病してくれただろ、そのお礼と言えばいいんだよ」
「どんなものを渡せばいいかなあ?」
「真珠のネックレスとかがいいんじゃないか?買えるだろ、私は君達にちゃんと給料を支払っている」
「分かった」
という顛末なのである。
「ところでサラ、カルトの事はどう思ってるんだ?」
「カルトさんはなんかあたしたちの手に届かない所に居る、ていうか、住む世界が違い過ぎるわ」
「個人的には好きなのかよ?」
「エッ!どうしてそんな事訊くの?」
「いや、ちょっと気になって…」
「もしかして、あたしに気があるの?」
「違うよ、そんな訳ねえだろ!」とケンは剥れた顔をした。
「なんかツンデレね!」
「うるせーよ!」
帰宅後、サラは改めて真珠のネックレスを見上げた。ケンのツンデレな態度を反芻し、思わずニッコリとした。




