第10章
サブロー達3人は朝食を摂っていた。
テレビは朝の情報番組を流していた。すると画面が変わり、テレビはクリルの顔を映し出した。
「諸君、おはよう。君達に指令を与える、我々の種族と君達の種族とのハイブリッド、ヒューメイリアンの女性を助け出して欲しい。彼女はローゲシア連邦のある基地に監禁されている、そこまで移送してあげるから、後は自分たちの能力を使って助け出すんだ」
「そんなのクリルさん達の力でなんとかなんないの?」とケンが言った。
「いや、我々が絡むと少々ややこしい事になる。ここは諸君たちの力に期待している」
「了解しました。私たちにお任せ下さい」サブローは胸を張って言った。
「早速二時間後、君達を迎えに来る。それまでに準備しとくんだ」
やがてクリルの顔は消え、テレビはいつもの情報番組を流した。
「ちぇっ、初任務だと思って期待してたけど、なんかショボい任務任されちゃったなぁ~」
「つべこべ言わずに2人とも早く食事を済ますんだ、私が必要なものを揃える」
とサブローは準備に取り掛かった。
二時間後、3人はサブロー邸の庭にいた。
そこへ空が一瞬フラッシュしたかと思うと、大きな円盤が現れた。3人は円盤へと吸い込まれていった。
「今からローゲシア連邦へとワープする」とクリルがコンピュータと思しき操作パネルを弄った。
やがてキューンと耳鳴りがし、円盤内が光りだしたかと思うと、直ぐにいつもの情景になった。
「もうローゲシア連邦だ」
「ひとっとびだな」とケンが言った。
「これから北へ500m先に例の基地がある。ヒューメイリアンの女性を救い出したらまたこの地点に戻って来て欲しい。ベントラーと空に向かって叫ぶんだ」
3人は荒野のど真ん中に降ろされた。
「ケン、瞬間移動で基地の近くに行くんだ」とサブローが支持を出した。
サブローとサラはケンに捕まり、基地の近距離の所に瞬間移動した。
基地は軍艦を思わせるような外観だった。基地の入口の所に憲兵と思しき軍人が見張っている。
「サラ、時間を止めて中へと侵入するんだ」
サラは大きく息を吸い、呼吸を止めた。
時間は止まり、3人はゲートに走っていった。
ゲートを通過し、3人は倉庫に隠れた。
君たちはここで待っているんだ、私が情報を掴んでくる」
やがて倉庫の前を憲兵が通過しそうなところでサラは再び息を止めた。サブローがその憲兵に入り込み、操作した。
一時間ほどするとその憲兵が倉庫の前に戻って来た。サラは息を止め、時間を止めた。憲兵からサブローが放れ、倉庫の中に入った。
「どうやらヒューメイリアンの女性は3階の東奥の2番目の部屋にいるらしい、ケン、瞬間移動するんだ」
サブローとサラはケンに捕まった。
倉庫の情景がガラリと変わり、粗末な狭い部屋へと移り変わった。
角ばった机が置いてあり、その前に明らかに顔立ちが普通と違う、少し丸みを帯びた顔の女性が座っていた。その女性はサブロー達を見ると驚いたような顔をして、悲鳴をあげそうになった。
サブローが「シッ」と人差し指を口元に当てた。
「なんなんですか?あなたたちは!」
「あなたを救いに来ました、話してる余裕はない、さあ、すぐにこの男性に捕まるのです!」
しかしその女性は嫌がった、サブローの手を払い除けた。
するとサラが優しくその女性に手を差し伸べ、「心配ありません、あたしたちは貴方の味方です、貴方の身柄を自由にさせてあげますよ」と言った。
その女性は恐る恐るサラの手に触れ、やがてケンの服の袖を掴んだ。
4人は瞬間移動をし、元の荒野に戻った。
「ベントラーッ」と空に向かって叫んだ。すると空が一瞬フラッシュし、巨大な円盤が現れた。4人は円盤の内部へと吸い込まれていった。
クリルが4人を出迎えた。
「久しぶりだな、ミリー」
「ああ、あなたはクリルね…」
2人は向き合った。
「君達にはよく働いてもらった、感謝している」とクリルは礼を述べた。
「この女性、ミリーには世界を破滅に追いやる程の潜在能力が秘められている。、どういう能力かは言えないが、ローゲシアには彼女の能力が必要だった筈だ!君達にはご苦労だった」
やがて円盤はワープし、サブロー艇に戻った。
自宅に戻るとケンが「あっけない幕引きだったな、もっと難しい任務だったら良かったのに」と言った。
「でもあの女性どこか神秘的だったわ!」
「ああ、結構任務的には簡単だったが、我々は重篤な任務を追行したのだ」とサブローがソファに座り込みながら言った。




