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2.決意と決心 <レザト>

「ルチカ……」


ルチカの力強い言葉が、夜の静寂を切り裂くように部屋に響き渡る。

その声は、彼女の決心と共に、私への深い愛情が滲んでいる。


まるで、その言葉に後押しされるように、私の心は熱くたぎっていく。

ルチカ。愛しい人。


貴女が示してくれた勇気と覚悟。

そして貴女と共に歩める人生、この瞬間に…感謝せずにはいられない。


ルチカへの思いが巡る中、ふとある記憶が蘇る。


「……ありがとう。一つお聞きしたいのですが、貴女が子供の頃、私に花冠を作ってくれたことを覚えていますか?」

「花冠……覚えてます、覚えてます! アストレラの花畑で一緒に遊んだ時に、レザト様に作ってプレゼントしましたよね?」


ルチカの瞳が、懐かしさに満ちて輝く。


「ええ。あの時貴女は『おじさまを守る』と約束してくれた。私はその言葉を、今でも忘れずにいます。幼い日の約束ですが、その純粋な想いは、今も変わらず貴女の中にあるのですね……」

「ふふふ、小さい時の私も、レザト様が大好きだったんですね。今は妻として、あなたを支え続けたいと思っています。まだまだ、頼りない私ですけど……」


ルチカの言葉に、再び胸の奥が熱くなる。

彼女の真摯な眼差しに、私は思わず目を伏せた。


ルチカが持つ計り知れない力。

そして、私を守ろうとする無邪気な約束。

それらすべてが、私の心を複雑に揺さぶっている。


ルチカの秘めた力に、驚きと不安を覚えずにはいられない。

だが同時に、彼女を守り抜こうという決意も、私の中で燃え上がっているのだ。


「ルチカ、愛しています。貴女の存在が何より私の力になります。これからも、どうぞよろしく」


私は彼女の手を取り、優しく握りしめた。


「は、はい……! こちらこそ、よろしくお願いします……」


目を伏せながら、ルチカが答える。彼女の手から伝わる柔らかな熱。

瞬きするその瞳に彼女が再び緊張しているのが伝わってくる。


ついつい、手を握ってしまった事を少し後悔する。ルチカを動揺させてしまっては……。


「そういえば、貴女が王都で過ごしていた日々の話をまだきちんと聞いた事はありませんでしたね。ルチカ、あなたの言葉でどうか私に語ってくれませんか?」

「……王都での思い出、ですか? は、はい! レザト様がそう望むなら! えっと、何から話せばいいのかしら……。私は港の倉庫で幼い頃から働いていたんですが、日々運ばれてくる荷物の中に、面白いものがあって……」



夜の深まりと共に、二人の絆も深まりつつある。

最初は緊張していたルチカも、会話を重ねるうちに自然な様子で私に応じるようになっていく。

そしてそれに従い、眠たげに瞼を擦るような仕草も見せ始める。


「もう、ずいぶん夜も更けてきましたね。そろそろ休みましょうか」

「私はまだ……大丈夫です。レザト様と、もっと……」

「ふふ、いけませんよ。明日に備えるためにも、そろそろ眠りにつきましょう。ほら、ベッドに入りなさい」

「んっ……分かり、ました」


思いの外素直に従うルチカが愛おしく、笑みがこぼれる。

微睡む彼女の額に、私はそっと口づけた。


「……おやすみ、ルチカ。また明日」

「おやすみなさい……レザト様」


ルチカを抱き寄せたい衝動を、私は必死で抑え込む。

レヴァナス王国の騎士団長たる私が、この程度のことで音を上げるわけにはいかない。

たとえ苦行の日々が続こうと、ルチカのために耐え抜いてみせよう。

決意を新たに、私も床につく。


そう、今はまだその時ではないのだ。

ルチカへの愛と信頼のため。私は……耐えてみせる!!!


さすがレザト様、辛抱強い!

耐え切れなかったレザト様が見たい方は、音声作品に(ry)

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