第2話
ステイタスウィンドウの件には驚いたが探索者らしく?ゴブリンの魔石の回収と討伐証明部位の右耳を木剣を使い剥ぎ取り収納庫の汎用生活魔法術<空間収納庫>に歩兵用長剣と木槍、木盾と一緒にしまい来た時と同じようにして川沿いを下り急ぎ森から出ると後2,3時間で日が沈みそうだった。
道中襲い掛かってくる一角兎のを4匹倒し証明部位の額の角と内臓を抜いた死体4つ[兎0.25]種族因子×4、青赤緑茶黄の色付きの魔法粘性生物各1体ずつ倒し証明部位のスラ核と各色のスライムの体液、[水氷属性0.25][炎熱属性0.25][疾風属性0.25][大地属性0.25][轟雷属性0.25]の各属性因子を収得<空間収納庫>に仕舞い街への帰還を急ぐ。
なんとか門がします前に入街の列に並び衛兵に探索者組合の認識票見せて通り抜けるその足で組合に向かい依頼の薬草の15束納品とゴブリンの耳×1、兎の角×4、スラ核×5も職員に提示して薬草納品報酬額500z、ゴブリン1体50z、一角兎4体200z、色持ちスライム5体500zの討伐報酬合計1250zを受け取り組合から出てその足で歩兵用長剣の買取と木槍の素材の鑑定の為に武器屋に向かう。
武器屋の扉のノッカーを叩き入店、カウンターのベルを鳴らし店員を呼ぶと奥から低身長の男性が出てくる。
ゼクス「すみません、ゴブリンの持ち物の歩兵用長剣買取をお願いしに来たんだけど大丈夫か?」
店員「買取依頼ですね出来ますよ」『新人探索者か?それにゴブリンの持ち物とか触りたくねーなー』
買取を受けて貰えそうなので<空間収納庫>から歩兵用長剣と木槍を取り出しカウンターの上に置くと店員はカウンター下から片眼鏡を取り出し歩兵用長剣を片眼鏡で覗き始める。
店員『新人探索者が持ってきたってことはこの近辺だと南東の平野の森か北西の山裾の手前って所か、さてはて何処の阿呆の落し物かなっと。』
店員『刃零れはそこそこだから研ぎ治せばあるいは、後は材質はとフムフっ!これは魔鉄合金か大体刃零れなければ1,200,000zは下らないな物だな相手も新人だしここは騙し時だな』「こちらの歩兵用長剣の買取値段はそうですね品質の悪い鉄を使用されていますし刃零れが有りますのでそうですね2,000z位ですね」
ゼクス「そうなんか店員さんがそう言うならそうなんだろその値段でお願いします。」
店員から買取額を受け取りゼクスは店から出た。
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店員『無知な探索者です良かった研ぎ直し代や諸々をさっ引いてもかなりの儲けになった、しかしこの歩兵用長剣もし中級以上の鍛冶師の製作物だとしたら最低でも翠玉階級でも上位並みの信頼度か貢献度がなければ紹介されない鍛冶師の筈だ逆説的にそのクラスの探索者に何かあったかだな』
店員は言い知れない嫌な予感を感じつつ店奥の作業スペースに戻り研ぎ待ちの武器掛けの中に今日買い取った歩兵用長剣を置き自分作業であるルーン刻印の彫金作業にもどった。
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依頼もいらない拾い物の売却も終えその足で6人で決めた仕事終わりの集合場所であり帰宅場所でもある共同居住の貸し家に帰宅する、一応他の先輩元孤児と同じように孤児院の近くの物件を探して借りている。
家の鍵を開けて家の中に入ると共同スペースのダイニングの方から皆の声が聞こえてくる、『あぁ皆無事に帰って来ているのか』と安堵し三階の自室に荷物を置いてからダイニングに入る。
ゼクス「ただいま皆今日はどうだった?」
アインス「お帰りゼクス、今日の僕の成果は坑道迷宮での鉱夫の護衛をして迷宮蝙蝠12匹、レッサーストーンゴーレム三体討伐したよお陰で【魔法戦士】のランクが上がったよ」
ツヴァイ「お帰りゼクス、私の成果は農民からの御依頼で弾丸鳶を三羽ほどですかね」
ドライ「やっと帰って来たのかゼクス、俺の成果は伐採の護衛で魔猪1匹と魔腕熊1匹を討伐したぜ」
クワットロ「ゼクスお帰りなさいませ~、私は特にも討伐はしてはいませんが治療院でお仕事をさせていただかせていましてわー(Heart)」
チンク「お帰りダゼ、ゼクス、オレも組合の仕事じゃなく孤児院のシスターからの依頼でこれから共同墓地で死霊どもの討伐をしてくるぜ悪いがアインス、クワットロ、ゼクス手伝え」
ゼクス「今日は薬草採取を受けてゴブリン1体、一角兎4体、色持ちスライム5種類1体づつを討伐したんだけど、チンク シスターに頼まれたからって苦手な死霊系統依頼受けなくてもよかったのに?」
チンク「そういうわけにはいかないんだなー言いに来たのはシスターだったけど依頼主は領主からだから断れないんだなー!」
ドライ「おぉいマジかよあのオッサンの依頼とあっちゃ制約上断れねぇーなー」
ツヴァイ「そうですね領主が孤児院に資金や勉学等援助を孤児達の為に行う代わりに御領主からの御依頼は拒否せず適正の成人済みの元孤児が受けると言う制約ですよね」
クワットロ「そのせいでどんなギフトを授かっても大丈夫なようにと8~15歳の7年間は殆んどの時間を最低限の文字や計算、魔法術式の勉学に生産や戦闘の訓練と天手古舞でしたわ~、まぁお陰様で私達の孤児院出身者は皆与えられたギフトを有効活用して大成出来ていますけど」
その後もあれこれ会話をし領主からの依頼期限は後2週間もありチンク以外のメンバーも今日の依頼での疲労や諸々も鑑みて今夜にレイス討伐をするのはやめとくが自分とチンクそれからなぜかツヴァイも一緒に現場の下見に行くことに決まり家に残ったメンバーが夕食の準備をしている間に共同墓地へ移動した。
家を出て10分街の南西区画の最南西端に共同墓地に到着墓守に挨拶しようと小屋に近付こうとすると背筋にとてつもない悪寒が走る両脇にいるチンクとツヴァイの顔色を確認すると2人にも同じような感覚がしているのだろうか苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
チンク「なんなんだなんなんだこの感覚は!!頭の中を掻き回され心臓を鷲掴みされる感覚はー!これがアンデットの気配って奴なのか!!」
ツヴァイ「肯定 それとこの感覚を感じられるのはこの街だと種族的にこの場に居る私達だけ恐らくは」
二人の言葉に首肯しようとすると突然額と眼それから胸に激痛が走る、それから顔に何か液体が流れる感覚がし始めると両側から腕を引っ張られ墓地から離れている感覚がする、体感で3分程すると痛みも収まり2人に感謝を言おうと2人に顔を向けると二人にも変化が現れていた。
ツヴァイは今まで少し横長の耳が10cm前後伸びツヴァイの身の回りに様々な色の小さな光がぐるぐる回っている。
チンクには今までなかった刺青が顔の左側と左手に現れ更に淡く発光しているように見えた。
それを二人に聞くとツヴァイは耳の変化には理解はしているが身の回りに旋回している発光体は見えないがなんとなく気配のような物があると答え、チンクは刺青の模様上に熱を帯びたことで気づけたが自分指摘した時に左手をみたが発光している様には見えなかったと二人はそれぞれ答えてくれた。
そして急いであの場から離れた理由は突然起きた身の変化の原因が墓地に原因があると思い離れようほぼ同時に二人は思い自分に声を掛けようとした所胸と顔を押えている自分が居たので腕を引っ張り現場を離れたそうな。
身の変化がおきてからここにくるまでの取り敢えずの流れるを説明してもらい納得したところで二人に断りをいれて汎用魔法術【水生成】で顔に着いた体液?を洗い流す、手で擦り洗っていると額辺りで指に違和感がする確認すると小さいが角が3本ある感触がする。
この感じだと目にも変化があった筈だが現状反射出来る物が手元には無し領主の依頼場所の下見も終わったので住まいに帰ることになった。