表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/50

46話 冬の終わり

 犯人が捕まって1週間が経った。


 ソニアの遺体も埋葬され、本当に事件は終わったようである。


 あれからヘクターは本当に改心してしまったようで、素直に警察に犯行手口や動機を語っているという。


 ジミーや牧師さんも足繁く警察に通い、ヘクターの事も気に掛けているようだ。ヘクターの罪は重いが、ジミーや牧師さんがいるから安心である。


「やっぱり犯人はヘクターだったのねぇ…」


 クラリッサが編み物をしながら呟く。

 クラリッサの屋敷のリビングで、プラムやクラウスが集まり、お茶を楽しんでいた。のんびりと平和なお茶会で、つい1週間前まで事件があった事が嘘みたいである。


「そうね。ジミーが可哀想ね」


 プラムはブラックティーを啜り、呟く。


「でも大丈夫よ。牧師さんも居るし、何かあったら村のみんなでジミーを見守りましょう」


 私はつとめて明るく言う。せっかく事件も解決したし、あまり暗い雰囲気にはなりたくなかった。


「そっか。この村の人達は意外といい奴らだな」


 クラウスは、すっかりこの村に馴染んでしまっていた。もう暗殺者に狙われていないが、結婚を逃げるため、今のところ帰るつもりは無いらしい。


 それどころかこの村のアパートも契約してきたようで、本格的に住むらしい。元々はカーラが住んでいたアパートの部屋に引っ越しも決まっている。お人好しのこの村の人達を気に入ってしまったようだ。


「クラウスは本当にこの村に住むのね?」


 クラリッサは上品に微笑みながら言う。


「うん。マスミが振り向いて貰うまで、僕は諦めないよ!」


 そんな事まで言っている。あれ以来、私はハッキリ・キッパリとクラウスのは興味が無いといっていたが、逆にこの態度がクラウスに火をつけてしまったらしい。どうもクラウスは、ちょっとマゾっぽい体質の持ち主のようで、私が教師モードをだして叱ったりすると、逆効果になってしまった。


「いや、もう早く実家に帰ってくれないかな…」


 私が呆れて言ってもクラウスは全くへこたれなようだ。意外とメンタルが太い。


「嫌だ!」


 クラウスは子供のように口を尖らせ、一同は笑いに包まれる。


 窓の外を見ると、少し日差しも柔なっていた。もう雪の面影はどこにもない。もうすぐ春のようだ。春を告げるようの鳥の鳴き声も甲高くなっている。


「もうすぐ春ねぇ」


 クラリッサはしみじみと呟き、編み物をを終え、カゴに針や毛糸を戻した

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ