準備は万全か5
いつかの日。
服を買い終わり、大通りに大きく開かれたアクセサリーショップに向かう途中。
見知らぬ女性に不意に後ろから声を掛けられた。
その者は金の輝きし髪を持って、黒を基調にしたシスター服は脚の部分のスカートが前後に別れ隙間から見える白いタイツを纏った脚が大胆に見える。それに盛り上がりがある胸の部分に教会の者が必ず身に付けている星の絵が刻み込まれたコインが付いたネックレス。太陽の光で眩しく光を反射する。
肌の露出を抑えているが服装事態によって体のラインがハッキリと分かり脚の部分により、大人っぽさが断然アップしているシスター服の女性は、青い瞳で私を見つめる。まるで何かを探るように。
「……貴女、最近……不吉なこと起きてないかしら」
その言葉は何重ものオブラートに包だように、慎重に聞いてきた。
不吉な予感。体中を巡る冷たい何かは体を冷やす。私ではない私が囁く。
(話すナァ。話せバ、貴様は一番取リ返シの付かないこと二なるダロウ。イヤ、私がそうしてヤルゥ。必ズ、貴様自信の手デ、友達といった奴ラを悲惨に殺してやルゥ)
怒りと冷えを同時に含んだ声音色は矛盾ざ生じている悪魔の囁き、今あるだろう救いの手を伸ばさずことをさせなかった。
「いえ、そんなことはありませんけど? 毎日、すっごく楽しいですよ」
嘘と本当を織り混ぜて話すのことで、分かり難くする。声には楽しそうな起伏を与え、表情は明るく笑顔で、あらゆる悟られる要因を全て捨て去る。
ただ、もし、ナガクラくんと深く関わりをしなく。もし、ここでこの人と会っていたなら、私は救いの手を……。
いや、そんなことはないだろ。前のは私は一人であった……でも、今の私には関係ない。例えそうであろうと、今の私には出来ないのだから。
だから、救われたかもしれない未来のことを考えるのを止めた。
せっかくの楽しい休日を無駄にする訳にはいかない。
それに、もう私は決めたのだ。
甘い未来を捨て、最後まで楽しむのだと。教えてくれたのだ、笑っていいのだと悲しまなくていいのだと。そういった意味はなくても、私は最後まで笑い続けよう。
私は負けない。
そんな決意を再確認しているとは知らず、目の前の女性はどこか不思議そうに、だが確実に確証持って探っている。ただ見つからないのか、沈黙の後。
「失礼。初対面なのにこんなこと聞いてしまって、でも私はそういった勘があるの。だからつい聞いてしまったの、気分を害してしまったなら、本当に申し訳ありません」
そう頭を下げる。その行動に戸惑ってしまう。
「その、頭を上げてください。貴女の親切心から来たものですし、少しは嫌な気持ちになるかも知れないですが……教会の者の言葉なのですから、ちょっとやそうとでは気分を害しませんよ」
それに頭を上げ、照れるように頬を赤められて。
「そういって貰えると嬉しい限りです。……でも、何かあるようなら、この町にある教会に来てくれると多分そこのシスターが話を聞いてくれますから、何かあったらお出でになってください」
私に何かあることを気づいているのかいないのかは分からないが、シスターがお辞儀をして立ち去ろうとした時。
声がかかる。私の名前を呼ぶ友達の声。呼ばれたので振り替えると、そこにはナガクラくんがいた。
「おい、カザクラさん……急に居なくなったから……」
そう言葉を続けていたが、最後まで言葉にされず。視線は私から後ろに移っていた。
後ろにいるのは、シスター服の女性である。
なぜ私ではなく、後ろを見ているのだろか。それに疑問に思うが、シスター服の女性はいっては悪いが大人っぽいからと思ったが、そうではないらしく。その顔は驚きを表している気がした。
それは、シスター服の女性も同じであった。
止まった口は再度、開かれた。
「……師匠。なんでカザクラさんと一緒に?」
「……し、師匠?」
どうやら、シスター服の女性はナガクラくんと師弟関係であるらしい。それで、当然抱く疑問として、口に出して聞きいてきた。それに驚きの顔をしていたが、何か納得したような顔をして独り言を呟く。
「また、迷ってしまったのね」その独り言は、誰にも聞こえることなく、町の音に揉み消された。
「彼女のことで…………まあ、少しね? ……でも、やるわね。こんなかわいい子を彼女にして」
ニヤニヤとした笑みを浮かべて、ナガクラくんを完全にからかう
気満々である。
「違うわ。からかうにしても、人に迷惑かけるようなからかい方をするな。それだとおっさんと同じだろう」
それに「確かに」と笑うシスター服の女性は、私に視線を向け自然と耳元に顔を近づけていう。
(そう怖い顔をしないの。そんなことしていたら、隠したいことがバレるわよ。あの子は以外と鋭い所があるから。例え、どんな選択を選んだとしても、貴女の決めたこと。それも覚悟を持ってね)
私、そんな怖い顔で睨み付けていたのだろうか。もし見られたら気づかれる、最後まで楽しむことなんて出来ないかも知れなかった。でも、完全にシスター服の女性にはバレているだろう。
いうことをいい終わると顔を離す。
「まあ、朴念仁で奥手なヨシタカには恋愛は程遠いわよね。だって、そんなことが出来るのだったらあの子に――「アー!!! いうな!」
そうやけに感情を荒立て声を荒げる。あの子とはどの子であろ、純粋に、気になる。
周りの人達が此方に注目するが、気づいてないのかナガクラくんは文句を吐いている。でも、ニヤニヤと笑みを浮かべて聞いているのかいないのか分からない。
からかわれるナガクラくんは何時もと違って、新鮮であった。ただ、ナガクラくんが慌て時に、チラッとシスター服の女性が私を見たのは何故だろうか。
「まあ、落ち着いてナガクラくん。それとシスターさんも」
人の視線もあるが、そろそろ皆の所に行かないと待たせ過ぎる。それに、シスター服の女性は納得をする。
「それも、そうね。……それじゃ私はもう行くから、それでは」
私達を確りと見て、お辞儀をした。そのまま去っていくかなと思ったら、何か思い出したような顔をした。
「ああ、それと、ヨシタカ。もしかしたら体魔祭に行くかもしれないから、ちゃんと体の鈍りをなくしなさいよ。見た時から動きと気が荒い…………我等、至らが為に歩みを忘れるな。普通人に出来ることは限られているのだから……」
呟くように出した言葉は何処か諦めがある。でもそれでも諦めきれなかった者達の言葉。それは誰に向けたのか、立ち去っていった方向を見つめる。
ナガクラくんの顔は何か考え込んでいる表情であった。
そろそろ、皆の所に行こう。未だ考えているだろつナガクラくんの意識を戻し、皆所に急いで行く。
朝。
小鳥の囀ずりに穏やかに起こされ、今日が何の日かを思い出す。
今日は、体魔全力祭の初日である。
私は個人種目にも出るので、心を決意に満たし燃やす。
後、何日もつだろうか。いや、もたせる。
祭りが終わるまで、絶対に。
もし、終わったら、あまり見れなかった満月を見ながら……。
次の更新は火曜日。




