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こちら有限会社異世界ハンター社  作者: ロンヤス
第1章 オープニング
4/7

4話 帰還、そして。

「ふぃ~疲れた~。瀬ノ内天斗ただいま帰りました。」


転移を終えて元の世界に戻ってきた天斗は出迎えてくれた神宮寺誠也に帰還の挨拶をした。


「おかえり、天斗君、お疲れさま。どうだった?」

「討伐はすぐ終わったんですけどね。そのあと少しゴタゴタしまして。」

「よくある報酬の出し渋りかい?」

「そんなとこです。」


天斗はモンスターによる王国の崩壊、それにまつわるクーデターの阻止とかなり大きな事をしでかしているのだが、何でもないことのように振る舞っている。


「では失礼しますね。報告書書かないといけないし、早く書かないと姉ちゃんがブチキレするんで。」

「ははっ、天斗くんも大変だね。まぁでも七海くんを怒らすと不味いね、早く戻りなさい。」

「はい、それでは。」


天斗はそう言って部屋を出た。そしてエレベーターに乗って撃退課に戻った。


「ただいま戻りました。」

「おつかれ~。天斗、ご苦労様。」


七海が出迎えてくれた。


「姉ちゃん、あれキツイわ。モンスター討伐だけならまだいいけど、国のゴタゴタに巻き込ませないでよ。」

「会社では名前で呼べって言ってるでしょ?あぁあれ?クーデター起こそうとしてたやつ?」

「あぁそれ。最初から知ってたろう?『絶対真実』使ってんだから。」

「あんた私のスキルの使いづらさ分かってるでしょ?確か討伐依頼の電話貰ったのはあの国の宰相。宰相がクーデターの噂があるだけで詳しい情報がなかったのよ。だからあんたが行ってくれたほうが都合が良かったの。」


七海の『絶対真実』はすごいスキルだ。相手に対して『絶対の真実』が見えるらしい。しかしいつでも発動出来るわけではなく、条件がある。

それは自分が携わったものしか発動できないのだ。今回は電話で依頼を受けた。その時電話で話をしたときにスキルを発動した。確かにその時感じられたのはモンスターの出現だけであった。だが七海は何となくではあったが引っ掛かりを感じた為、天斗に依頼を任せたのだ。この姉弟はそれぞれのチートスキルを持つ他に二人だけのスキル『共感』を持っていた。これはお互いの五感すなわち、視覚、聴覚、味覚、触覚そして嗅覚を共感できるのだ。(お互いの同意があってだが)今回は視覚を『共感』しサイナスの顔を認識した上で『絶対真実』を発動そして共謀者共々クーデターを阻止できたというわけだ。


「そんな事だとは思ってたけどな。まぁいいわ。さすがに連続依頼は疲れたよ。休ましてもらうわ。」

「おーっと、天斗。休む前に報告書だけは先に書いといてくれな。」

「えっ?」


休もうとした天斗に後ろから声がかかった。


「あっ、山田課長。」


後ろを振り向くと、天斗と七海の上司である

山田 太郎課長が立っていた。


「休ましてやりたいんだが、お前は休みだすと長いからな、先に報告書出しておいてくれ。今日中な。」

「マジですか?鬼ですか?」

「だって今日は愛する娘の誕生日なんだよ。明日の朝一には上に報告書上げんといかんからな、娘のために天斗、頑張ってくれ!」

「はぁ、課長の家族愛も相当っすね。できればそれを少しでも部下達に回して欲しいです。」

「普段は優しいだろ?娘の為なら鬼にもなれる!という事で天斗、頼んだぞ。七海くん悪いがフォロー頼んだよ。今度埋め合わせはするからね。」

「はい、かしこまりました、課長。期待してますよ。」

「任しておきたまえ。いかん!こんな時間だ、早くケーキを買って帰らなければ!じゃあな!二人とも。」

「はぁ、お疲れさまでした。」

「フフっ、お疲れさまでした。」


そう言って山田課長は部屋を出ていった。


「鬼だわあの課長。」

「まぁまぁ、そう言わない。しょうがないじゃない。課長の家族愛は会社でも有名よ。何よりも優先すべきは家族だって。」

「知ってる。あれさえなければホント頼れる人なんだけどな。」

「ぶつぶつ言ってないで早く報告書上げなさい。少しは手伝ってあげるから。」

「へいへい。」


そう言って天斗は自分のデスクに座り、報告書を打ち込んで行くのであった。


いろいろありますが次で1章終わりの予定です。

わからない所はいろいろあると思いますが幕間でも作っていこかと思ってます。

よければ、感想等いただけると嬉しいです。

よろしくお願いします!

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