第61話 スライムの正体?って感じ
いやはや、べらぼうに遅れました。
「…………で?」
そこには、不機嫌さを隠そうとせずにニールを睨み付けるレトが居た。
「なかなか面白かったんじゃない?」
ヘラヘラと笑いながら話すニールの頭には、グリーンスライムが乗っていた。
その横には暗い表情の管理者二人。
どちらも動ける様になっているが、先程までと同じ様に固まったまま動かない。
何も出来ずに終わったのがかなり堪えたのだろう。
そんな管理者を突いて遊んでいるクロムとアリスト。
アリストはどちらかと言えば、追い討ちをかけてるが……。
近くでダメ出しを言いまくっている。
レトの横にはマーサ女王が座っているが、その目は酷く懐かしい物を見るような優しい目をしていた。
そんな、中々に混沌としている場にさらなる混沌が訪れる。
バンッ!と、勢い良く開かれた扉の向こうには寝坊助な彼女が居た。
「マスターおはようございます!」
満面の笑みで挨拶するリリトだが、そんな彼女に返事を返す者は居なかった。
ニールはレトとマーサ女王と話をして、管理者二人はまだ凹んだまんまだ。
普通なら空気を読んで静かにしているだろう。
だが、リリトの素がここで出てしまう。
「マスターマスター!今日は何処に行きますか?ここから1番遠いドワーフの国とかどうですか?」
強引に割って入るリリト。
暗にさっさとこんな国から出ましょうと言っているのが丸わかりだ。
マーサ女王はチラリとリリトを見ると、溜息を吐き出す。
「…………貴女はもう少し丸くなったらどうなの?母親としてどうかと思うわよ?」
「バトルジャンキーに言われたくないでーす」
軽く言い合う二人を眺め、ニールは笑う。
「昔から変わってないなー。マーサに良く似てるじゃないか」
「あら?私はもっとお淑やかだったわよ?」
「どこが。お転婆の間違いだろ」
「……その辺、話し合う必要があるかしらね?」
「そんな必要無いだろ。何なら見るか?」
ニールがそう言うと、マーサ女王はふいっと視線をそらして口を閉じた。
「そんな事より!自分でやるなら何で私に言ったのよ!」
さっきからはぐらかされてばっかりなレトがニールに詰め寄る。
レトが言っているのはグリーンスライムの事だろう。
「その方が面白いじゃん?折角こんなゲーム見たいな世界に来たのに、冒険の一つや二つやらないとつまらんじゃん」
その返事で諦め、レトは盛大に溜息を吐き出すと椅子に深く座り直した。
二人のやり取りを見ていたクロムが話に入って来た。
「それはそうと、グリーンスライムは誰になるんだ?」
クロムが発した言葉に、無理解を示したのはレトとリリトの二人だけだった。
「あぁ、コイツはどうやらマナジみたいでな。今統一中」
「あ、そっちか。じゃあブルーは?」
「ブルーはカートスだな。そっちは既に統一済み」
「あーね。それで無口になってんのか」
理解が出来て無い二人を置いて話は進んで行く。
メタルスライム達は未来のニールが創り出した、暇人君達の身体で、それが誰なのかを話している。
何故そんな事をしたのかは今のニールには解らないが、何かしら理由があったのだろう。
「それで?マナジは何をしてたん?」
クロムが聞いたのはグリーンスライムになって、引き篭もり生活をしてた間の事だ。
それにはニールでは無く、グリーンスライムのマナジが答えた。
「ふぃー。とりあえず完了っと。引き篭もってた間は魔力の保存と、色んな魔法の開発だねー」
ニールの頭から飛び降り、テーブルの上で器用に胸を張るマナジ。
「魔法の開発は解るが、魔力の保存は意味なくないか?どうせ瞬時に回復するんだし」
「備えあればって言うしね。念の為念の為。因みに、開発した魔法は題して、現代科学兵器!最強のツァーリボンバから、ハンドガンまで色々!試しに使って見る?」
ホレホレと、声が聞こえてきそうな位ウキウキした様子で話すグリーンスライムことマナジ。
実際、その思考回路や趣味等はニールと同一である為、ニールは勿論、クロムもニヤニヤと悪い笑みを浮かべて居る。
「じゃあ、試し打ちと行きますか!」
「賛成!」
「反対!少し位説明しなさいよ!」
レトが声を上げたが、その横ではリリトが同意する様に頷いている。
まぁ、ここ迄蚊帳の外だと普通ならキレるか無視するかのどちらかだろう。しかし、そのどちらでも無く抗議の声を上げれたのは兄妹と言う付き合いの長さ故か。
話を聞いていた管理者の3人と、マーサ女王は行く気満々で立ち上がっていたが…………。
反対2人をのらりくらりと言い包め、ニールの転移によって彼等はその場を後にした。
…………彼等が居なくなった後に、城内が騒がしくなったのは仕方の無いことだろう。何せ、女王が忽然と姿を消したのだから。
一応次を書いてるのですが、中々進まないです。
まぁ、のんびり書いていきます(;´∀`)
お読み頂きありがとうございます。
6/29 話数が間違ってたので修正しました。




