表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の誕生日  作者: スマイリー
66/77

第59話 レトの冒険 ⑥

 場所を移して、さあ話を。と思っていたら、先を歩いていた女王が振り返って話しかけてきた。


「要件は私自身、で良いのよね?」


 その話ぶりからして、全て分かってるんだろうなー。


「えーっと。はい」

「そう。それも予定外の事ね…………。やっぱり前回とは違うわね」


 何の事を言っているのか分からなかったから、クロムの方をチラリと見ると……何やら嫌な笑い方をしている。

 コレはあれだ。絶対何か考えてる。しかも良くない事を。


「それじゃあ、改めて自己紹介した方が良いわね。エルフの国の女王で、()()()()()()()()()()()を宿すマサリリ・エーテル・マギステル三世よ」


 女王が挨拶すると、肩が不自然に盛り上がっていく。

 その肩には、メタルカラーのスライムが乗っていた。


「よっす!俺がグリーンだ。ゆたしく(よろしく)!」


 軽快に挨拶するスライムを見て私は……。


(うわぁー。かなり面倒な事になったじゃん。てか、今方言喋った?)


 呆れた。それはもう盛大に。

 だってにぃにぃは、ちょっと面倒としか言ってなかったもん。

 しかも、スライムが沖縄の方言を喋るとか聞いてないし…………私が聞かなかったからか。


「それで、何と言われたのかしら?」

「あー…………。そのスライムを仲間にしろって」


 私がそういった途端、盛大に笑い出したのが二人。

 クロムとスライムだ。


「あははははは!マジか!あいつ最高だな!」

「なっはっはっは!俺を仲間にか!面白いな!」


 そんな二人とは対象的に、複雑な表情を浮かべるマーサ女王。

 …………アリスト?あの子は何か不貞腐れてる。後ろでブツブツ言ってるから大丈夫でしょ。


「レトちゃん?それは良いんだけど、色々条件があるわよ?」

「条件……ですか?」

「おう!そんな難しい条件じゃないから、身構えなくても大丈夫だって」


 相変わらず爆笑中のクロムはホッといて話を進めよう。


「至って簡単よ。この子が入る器を用意するだけ」


 女王がそう言うと、クロムが更に大声で笑い出した。

 地面をバンバン叩き、涙を浮かべてヒーヒー言いながら笑っている姿は……凄くムカつく。


「クロム?何か知ってるんでしょ?だからそんなに爆笑してるんだよね?ん?」


 私はクロムの目線に合わせる様にして屈んで話しかけた。


「はー……はー……死ぬ……笑い死ぬ。腹筋鍛えられるわー。ブフッ!」


 私を見たクロムはまたも笑い出した。

 …………うん。にぃにぃと同じならこの後の事も知っているのだろう。それを考えて笑ってるな。

 このアホは無視しよう。


「それで、器って具体的に何ですか?」


 女王もクロムを変な目で見てるけど、視線を私に戻して教えてくれた。


「えー、オホン。今は私に宿ってるけど、その理由が大量の魔力を食べれるからなのよ。だから大量の魔力を持つ何かが有ればそれで良いんだけど…………」

「あー、笑ったー。試しにどれぐらいか見せてあげたら?」


 横から笑い終わったスライムが女王にアドバイスをする。


「……それをやると、うちの国とか他の国に変な緊張感を与えるから無し。レトちゃんは魔法は使えるかしら?」

「一応使えますけど……」

「じゃあ、簡単な魔法を使ってみて」


 私が空に向かって火球を放ったのを見て、女王は頷いた。


「なるほど。今の魔法に込められた魔力を1としたら、グリーンに与える魔力は大体1万位ね。それでも最低限って位低く見て」


 うん。私には無理だわ。にぃにぃには自分でやれって言っとこう。


「じゃあ無理ですね。それじゃ、部屋に戻っときますね」


 にぃにぃに貸しが作れなくなるけど、別に無くても困らないし。

 私が部屋に向かって歩き出すと、矢印が私の前に回り込んで光り出した。

 光が収まると、そこには…………。


「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!!」


 何か決めポーズしてるにぃにぃが居たから、取り敢えず一発殴っといた。


「ふんっ!」

「うっ!……レトさんや、久し振りに会ったのに酷くない?」

「うっさい!あんなの無理に決まってるじゃん!」

「ちゃんと言ったじゃん、めんどいって」

「めんどいって言うか不可能じゃん!」


 私がにぃにぃと言い合いしてると、笑いが収まったクロムが話しかけてきた。


「いやー、クソ笑ったわ。それで?どうすんの?」

「もちろん、俺がグリーンを貰うさ!」


 にぃにぃの言葉にマーサ女王がどんな反応するかと、見てみたんだけど。

 既にグリーンを両手に載せて差し出していた。


「貴方が受け取るのが正しいからね。それよりも……はじめまして、が良いかしら?」

「あー、いや。久し振り……が良いかな」

「そう…………」


 懐かしむ様な顔になるマーサ女王だけど、久し振りって何?

 え?ここに来るのって初めてじゃないの?

 わけが分からなくて二人を交互に見たり首を傾げていたら、女王の掌からグリーンスライムがピョン!とにぃにぃに向かって飛んだ。


「て事は、俺も久し振りで良いんだよな!」

「だな。随分ニート生活を謳歌してたんだな」


 グリーンを受け止めたにぃにぃは、親しげに話しながら笑顔になっていた。

 …………あんな風に笑うの久し振りに見たかも。


大分遅れました。


カクヨムにも加筆、修正した物を上げております。

同じスローペース更新ですが、良ければ読んでみて下さい。


次回も遅れます。すいません。


お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ