第50話 レトの冒険 ①
暫くはレト視点で進みます。
そして遅れました。
クロムからにぃにぃが来ないと聞いて、最初は混乱した。
なぜまた会えた家族を放置するのかと。
だが、そんな事を考えていると不思議に思った事が有った。
転生する前、地球で死ぬ前はもっとサバサバしていた。
両親が先に死に、次に長男のこうにぃにぃが死んで、次男のにぃにぃが死んで、長女のねぇねぇが死んで独りになって。
その時にはもう80歳以上のお婆ちゃんになってたから、次は私かなと、どこか達観した考えになっていた。
子供だけじゃなく孫に、曾孫にまで会う事が出来たから幸せだった。
大きくなると皆色んな所に行く。
最初は年に一回は皆集まってたけど、それが徐々に1人減り、2人減りと、集まらなくなっていった。
皆それぞれ生活が有るから仕方無いと思い、それからは考える事も減っていった。
だから家族に会えなくても仕方無いと思っていたのに、今はこうにぃにぃが帰って来ないと知って、まるで子供の様に不安になってしまっている。
そう感じたからか、今の自分が不思議に思い逆に冷静になれた。
そうだ。こうにぃにぃがふらっと何処かに行くのはいつもの事だ。
一応伝言もあるし、心配するだけ無駄だろう。
そうして私が自分の気持ちに整理を付けていると、クロムと目が合った。
「心と体は繋がってるよ。体が若いならそれに引っ張られて心も若くなるし、心が年老いていると体も老けていく。バランスを取ろうとしているんだよ」
「私の心を見たの!?」
なんて奴だ。乙女の心を覗くなんて。
…………乙女?いやいや、前世を合わせれば90以上のお婆ちゃんだ。それで乙女とは……。でも今クロムが言ったのは……。
「そう言う事」
「また!?覗くの禁止!」
全く。こうにぃにぃもこうやって覗いてた?
そう考えた所でクロムを睨む。
睨まれたクロムは、分かってますよと言わんばかりに両手を上げて降参のポーズを取ったあと、片手を口の前で摘む様な形を作り横に動かした。
所謂『お口にチャック』のジェスチャーだ。
でもそれって覗いたけど言わないってだけじゃ?
そう思って再度クロムを見るとムカつく位のウザさでサムズアップをしていた。
「…………はー。もういい。で?これからどうすんの?」
私がそう聞くと「ちょいまち」と言って目を閉じた。
私がまだかと待っていたらリリトさんから声がかかる。
「あの、レトさん。マスターは無事なんですか?」
「レトで良いよ。急に居なくなるのはしょっちゅうだし、大丈夫」
「その……地球?と言う所は安全なんですか?」
「まぁ、この世界よりは安全かな?」
「何処に居ようと、あ奴は簡単には死なぬよ。安心せい」
今迄黙っていたアリストさんが急に話に入ってきた。
この人の事もあんまり知らないんだよなー。と考えている間にリリトさんと話が進んでいく。
「それはマスターが管理者だからですか?」
「そうじゃよ。管理者が死ぬ時は同じ管理者に殺られるか、管理している世界が滅んだ時じゃからな。あ奴が死ぬ時はそれこそ世界の終わりじゃな」
へー。ホントにある意味不死身になったんだ。
あれ?でも地球じゃ、病気で死んでた筈…………。
もしかしてアレも嘘で、実際は生きてたって事?…………あのにぃにぃならやりかねない。
多分、後で教えたら皆驚くとか考えてそのまま忘れたな。
今度帰って来たら目茶苦茶美味しい物買ってもらお。しかもクッソ高い奴。ムフフ…………。
「そうですか……。ではエルフの国へはマスターが来るまで行かないんですか?」
「いや、俺達だけで向かうよ。ニールがそうしろってさ」
「龍王はどうするんですか?」
「アレも向こうで対処するから気にしなくて良いんだって。て事で、行くか」
「なんじゃ、また飛んで行くのか?」
「いやいや、流石にメンドイしサクッと行くよ」
「あの、レトさん?出発するみたいですよ?」
おっと。アレやコレやと美味しい物を考えていたら話が進んでたらしい。
当初の予定通りに、エルフの国に行くっぽい。
にぃにぃは何時帰って来るのかなー。
「レトー、行くけど良い?良いよな?」
「あ、うん。良いよー」
そう返事をしたあとにクロムが手をかざす。
すると床と天井に全員が入る位の魔法陣が浮かび上がる。
2つの魔法陣がクルクルと回転しながら動き出す。
下の魔法陣は上へ、上の魔法陣は下へ。
それにしても、転移の魔法なんて使える人余り居なかった気がする。かなりの魔力を消費するからなんだけど。
そうして私達はエルフの国へと転移した。
遅れた理由はフォールアウト4をやってまして。
久し振りにやるとハマりますねー。
基本、善行プレイ&脇道それまくりなんで時間だけがかかってますが……。
次は早めにいけるかと。はい。




