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神様の誕生日  作者: スマイリー
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S4話 情報収集

 ニールのドッペルゲンガーこと鈴鳴鋼詩は自室にて幸せを噛み締めていた。

 買って来たばかりのゲームの箱を眺めながらニヤニヤと。

 明日も仕事がある為まだ開封しないが、箱を撫でながら笑う様は傍から見ると完全に変態だ。


「ムッフー!早くやりたいぜ!でも明日は店長に辞めるって言わないとなー」


 今日は仕事が終ったその足で買い物に行き、ご飯を食べて帰ってきた。

 店長が休みだった為言えなかったが、今日は居る。

 その為早く寝ようと布団に潜り込んだところで念話が届いた。


(ういーっす。起きてる?)

(ニール?何だ?今から寝るとこなんだけど)

(ニールの暇人君だよ。特に時間は取らせないから)

(はいはい。で?どしたん?)


 寝たまま天井を見上げて暇人君とやり取りをする。

 中々便利だよなーと思い、自分にも1人ぐらいは欲しいと考える。


(こないだお願いしてたヤツはどうだった?)

(あぁ、それなら大丈夫だったよ。ただ、何処に居るのかは分からずって感じ)


 お願いされていた事。

 それは二つあった。一つは思った事が現実になる鋼詩の能力が制御可能か調べる事。二つ目が初代管理者の行方。

 一つ目は鋼詩自身も制御出来ないとヤバイと思っていた為、直ぐに実行した。

 発動させるには思い描いた事象を実際に起こるように思う事が必要だった。

 言い換えれば、カップルを見た時に爆発しろ!何て思っても爆発する様を想像しなければ発動しない。

 まぁ、そうじゃなかったら今頃あっちこっちで死人続出の地獄になっていただろうが。


 鋼詩は言葉には出さないが、結構頭の中では簡単に死ね!とか、爆発しろ!とか事故れ!とか思ったりする。

 それこそ爆音を響かせる車の音が聴こえるだけで死ねば良いのに。と。

 二つ目のお願いが初代管理者とコンタクトを取ると言うもの。

 ただ、それに関しては……。


(林さんに聞いてみたんだけど何処にいんのか分からないんだと。多分誰かの人生を体験してる筈だからその辺に居るんじゃないかってさ)

(はい?人生を体験?何それ)

(なんでも、誰かの体に入って生まれてから死ぬまでを実際に体験してるんだってさ)

(うっわ、悪趣味)

(まぁ、そんなわけで直接会うのはかなりしんどいよ)


 暇人君と鋼詩二人揃って溜息を吐く。

 会ったとしてもまともに話が出来るとは思えない。

 でも会うだけなら手立てはあった。


(んー、じゃあプランBだな)

(ねぇよんなもん!ってツッコミいる?)

(要らないし、ちゃんとあるからな?だから暫くはコッチに居るから宜しくー)

(はいはい。あんまり変な事するなよ)


 そう言って鋼詩は今度こそ眠りにつく。

 その間暇人君は…………。


(さて。先ずは林さん辺りからだなー。ちゃっちゃと片付けますかね)


 そして作業を開始する()()()()




 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 その頃、林は。


「はー。やっと自由になったとはいえ、中々面倒な立ち位置よねー」


 自室にて紅茶を飲みながら読書をしていた。

 初代からは聞かれたら全て答えて良いと言われてるが、恐らくそれも込で何か企んでるに違いない。

 短くない付き合いがある林はそうとしか思わなかった。

 なにせ、あの悪趣味で性悪な奴の考える事だ。

 それに加えて()()()()()からの問い合わせも増えている。

 今はまだ代替わりしてすぐの為のらりくらりと躱しているが、一部の者は既に動いてる筈。

 いずれはそれも任せる事になるが…………果たしてそこ迄成長するかどうか。

 林は溜息を吐き出し、また読書に戻る。

 と、暫く本を読み進めていた時に念話とは違う違和感を微かに感じた。


(まさか…………いえ、いくら何でも早過ぎるわね。私がそうなるのに数年掛かったんだもの。ましてや普通の人ならそうなる前に自我が滅んでる筈だしね)


 そう考え読書に戻る林は気付いてなかった。

 ニールの暇人君がここに居る事に。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



(ふぃー。何とか成功!流石に元管理者にバレずに潜り込むのはしんどいな)


 念話を応用して対象者の意識に潜り込む事が出来るのは鋼詩で実験済み。

 そこから林さんに念話を繋ぎ、静かに潜り込む。

 言うほど簡単では無いが、レトとリリトで練習してた為何とかなった。

 因みに、その二人にも暇人君がバレずに潜伏している。

 林さんの意識に潜り込んだのは何を企んでいるか、初代の居場所は分かるか。そして、初代と念話は通じるのかの3つだ。

 こちらを嵌めようとしてるのなら逆に嵌め返す為に。


 初代の居場所が分かれば接触する為に。

 分からなくても念話が通じればそこから辿れるから。

 林さんを介す必要が無いんじゃないかと思うかもしれないが、念話は一度会ったことが無いと繋がらない為、初代と面識の有る人物を介さないといけない。

 そもそもここで言う念話とは、言い換えれば以心伝心だ。

 あった事もない人の事なんて何にも分からないのと同じで、そんな人に念話を届けるのはいかな管理者と言えど不可能だ。

 直接会い、相手の雰囲気に触れ、無意識下で相手の思念と繋がる。


 そうする事が念話を使う為の前提条件。

 会っただけで大体の人が『この人は無理』とか『嫌い』とか『好き』と言った感情を持つのは、相手の思念と繋がった為に起こる事だ。

 中々繋がらない人や何とも感じない人はお互いに無関心か、一方が無関心だからだ。

 お互い相手を知ろうとしたら自ずと繋がる。


 まぁ、その繋がりを無視して見ず知らずの人に念話を届ける方法もあるが、それは念話じゃなくて暗示に近い物になるし、それをやると確実にバレる為今は使わないが。

 それを知ってるのは暇人君が色々調べてくれたからだ。

 他にも地球が何故特別なのかも分かったが、これは余り信じられる様な事では無いため、その確認も兼ねて林さんや初代を調べてる。


(さってと。じゃあ先ずは……複製!)


 暇人君が能力を使うと複数の暇人君が現れた。

 一人だった暇人君の周りにフワフワと浮かぶ球体が現れた。

 ニールの劣化版な為自意識は無く、命令した事のみ行う機械の様な暇人君だ。

 現れた暇人君のコピー、名付けて忙し君に指示を出していく。


(よーっし!バレない様に情報の洗い出しをするように!良いか?絶対バレるなよ?あと、二人程こっちで一緒に初代を追うぞー)


 そうして着実に進んで行くニールの計画。

 …………計画とは呼べない行き当たりばったりな計画だが。

何とか早めに上げれました。


お読み頂きありがとうございます。

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