表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の誕生日  作者: スマイリー
24/77

S2話 非日常は蜜の味?

 ニールと念話でやり取りをした次の日の朝。

 次の日と言っても夜勤だった為、まだまだその日なんだけど日付は変わってる。

「後2時間、頑張ろ」

 ニールから聞いた話は正直信じられなかった。

 だって普通さ?《願った事が現実に成る》なんて言われて信じられる?

 だから試しにああ願ったのも仕方ないと思うんだ。

 でもまだ痛むほっぺは現実だと教えてくれる訳で。


「あ、お、おはようござい……ます」

「………………」


 返事の代わりにすっごい睨まれるのも現実で。

 朝6時から来る通信制の学校に通ってる大山春華(おおやまはるか)さん26才。

 胸はそこそこ大きくて恐らくD+かE位はある。太っている訳じゃなくて体型は普通ぐらい。髪は長く、薄っすら茶色に染めてる。

 いつもは他愛のない会話をするぐらい仲は良かったんだけどさっきの事がきっかけで一気に仲は最悪になった。

 ニールから話を聞いて初めに願ったのはこの春華さんとのラッキースケベを願った。


 男なら少年誌で良くあり、現実には「いやいや、無いだろ」と思うような展開を夢見る事はあるはず。…………あるよね?


 うちのお店は事務所の直ぐ隣が更衣室となっていて、そこにロッカー等が置かれている。

 そんなに広いわけじゃなく、畳3畳分しかなくその半分をロッカーが占めている。天井はそこそこ高く約3.5メートルもあり、ロッカーの上には誰のか分からない私物やら制服があっちこっちに置かれている。

 俺はそのロッカーの整理をしていて、(こんな展開有ったらなー)と妄想していた所に春華さんが来た。

 まぁ、普通に挨拶して軽く雑談して、彼女がいざ着替えようとした時に制服を忘れた事に気付いて。

 ロッカーの上にあるやつ適当に使っても良いんじゃない?と話ししたら、事務所からちょっとボロいパイプ椅子持ってきてそれに登ってガサゴソして。

 その時妄想と似てるなーと思ったんだけど俺が願った妄想はまずあり得ない事だった。


 皆はラッキースケベと言えば何を考えるだろう?

 うっかり着替えを覗く?ぶつかった拍子に胸を触る?または下半身に顔を埋める?

 もしかしたら現実に起こり得る事かもしれない。

 でも俺はそこに更に一捻り加えてみた。


 彼女が倒れた拍子に俺が下敷きになる迄は定番。

 問題はそこからだ。

 彼女がノーパンで、尚且つ倒れた拍子に俺のズボンが破れて息子がこんにちわして、そこに彼女の顔が触れて、俺はノーパンの彼女の尻に顔を埋めつつ、手は胸をガッシリキャッチ。

 そんな事まずあり得ないじゃん?

 それ何てエロゲ?と聞きたくなる位にあり得ないんだけど、怖い事に現実に起こったんだ。因みに彼女は珍しくスカートだった。


 いやー。あの瞬間は(キタコレ!!!)と、浮かれてたけどその後の彼女の声にならない悲鳴と人生初体験の往復ビンタをくらい、現在の居た堪れない空気の性であの時の余韻がキレイに無くなった。

 ラッキースケベは良いんだけど問題はその後だと学んだよ。

 幸い、ズボンの変えはあったから大丈夫だけど。


 ……流石に彼女に何故ノーパンだったのかは聞けない。俺はそこまでの勇者じゃないからな。

「はぁ……」

「春華さんと何かあったんですか?」


 声をかけてきたのはバイトの高峰俊(たかみねしゅん)21才だ。

 名前からしてイケメンっぽいが、実際はちょい小太りの名前負けしてる残念イケメン。

 趣味は何にでも手を出すようで非常に多趣味。

 でも長続きせず、結果広く浅くと言う感じ。


「いや、その事は聞くな。春華さんにも聞くなよ?特大の地雷だからな?」

「シャレにならない感じの?」

「そのまま爆死するレベル。しかも周りを巻き込んで」

「うわー。それは踏み抜けないわ」


 こう言ってる通り、コイツは他人の地雷を平気で踏み抜く。そのくせ仲の良い友人はちゃんと居る羨ましい性格のやつ。

 因みに俺も小さい地雷なら踏み抜かれた。

 俊曰く、「解りやすい所に地雷を設置する方が悪い。設置するならバレない様にカモフラージュしないと」との事。

 昔友人と俊の地雷を踏み抜こうとしたが何が地雷なのかサッパリ分からなかった。

 無いんじゃないか?と思ったが、そこそこ大きい地雷を隠してるらしい。本人が言うにはね。

 カウンターで会計をする春華さんを見ながらどうしようかと悩む。


(……今もノーパ、いやいや、関係をどうしようか。空気が悪過ぎて仕事やり辛い。……胸はE位ありそうだったな……って違う違う!そもそもあんな事を願うから……!!)

 そこで気付いた。

 簡単なことじゃないか。また関係が良くなるように願えばいいじゃないか。

 そうと決まれば早速。


(春華さんと仲良くなれます様に)


 目を瞑って願い、目を開けてみればそこには…………。


「なにしてるんですか?立ったまま寝るとか器用な真似良く出来ますね」

「お前ちゃうわ!」


 うっかりエセ関西弁が出るぐらいにイラッとした。

 ケラケラ笑いながら仕事に戻って行く俊を見送る。

(何でお前が出て来るんだよ!そこは目の前に春華さんが居て「さっきはごめん。でもまだ許してないからね!」とか言うパターンだろ!妄想返せアホ!)

 それから仕事が終わるまで特に何にも無く。

 8時に多岐浦が来て入れ替わって、無駄にサビ残して時間つぶしても何にも起きなくて。

 人の気持ちは直ぐには変わらないからしゃあないか、と思って着替える。


 帰る時に多岐浦に向かって(メッチャ健康になって元気になれ!そして、幸あれ!)と心の中でエールを送って帰る。もちろんトイレから。

 帰って来てからは本当に願いが現実になるのかを色々試してみた。

 幸い今日は休みで時間はある。


 元々ニールの所に遊びに行く予定だったけど、変な能力?に気付いて俺はここに残って何が出来るのか調べてみる事になった。

 まず手っ取り早いのがお金関係。

 今の世の中金さえあればなんでも出来る。

 昔はお金じゃ買えない物もある!とか思ってたけど、それは昔の話だ。

 ただ生きるだけでもお金はかかり、怪我や病気を治すのもお金。

 なら、それを願うだけで得られたら?


 考えるだけで笑いが込み上げてくる。

 具体的にどうやって稼ぐかだが、ただ単に(金が欲しい!)と願った所で空から降ってくる訳でもないし。

 …………微妙に現実になりそうで怖いけど、それは3番目に確認する。


 最初に確認する方法は所謂ギャンブル。以前からちょっと暇があった時に行っているパチンコ。

 それで確認してみようと思う。

 願うのは簡単、《1発目で当たれ》だ。

 夜勤明けでちょっと眠いが、大当たりしまくる妄想のお陰でかなりハイテンション。

 時間は10時を少し回ったぐらいで、いつも行くお店は既に開いているだろう。

 そのお店にはまだドアから行けないからバイクに乗って向かう。

 着いたお店は繁盛してるとは言えない位のお客さんが居た。

 パチンコ160台、パチスロ80台、沖スロ80台の計320台。


 平日の昼間というのもあり、結構空いてる台がある。

 普段ならデータを吟味して台を選ぶが今回は面白そうな台で選ぶ。

 最近のパチンコ等はアニメやゲームをアレンジしたのが多い。

 その中で好きだったアニメの台を選ぶ。

 そして千円を投入して、当たれ当たれ!と念じながらハンドルを握る。


 そして1発目が入ると見事に大当たり。

 終始ニヤニヤが止まらず、そのアニメの主題歌を小さく口ずさみながら良い感じに終わった。

 結果は投資1000円、換金額21万3000円。

 約半日で一月分の給料を稼いだ感じ。

 久し振りにパンパンになった財布をニヤけながらカバンに入れてお店を後にする。

 大当たり中辺りを店員さんがウロウロしてたけど、不正は全くやって無いんだから堂々と遊んでた。

 ぶっちゃけ、コレだけで生活出来るじゃん?と思ったが、流石に毎日の様に負ける事なく当ててたら不審に思われるだろうし、そんな面倒臭いことは簡便だ。

 やましい事は無いんだけどね?

 帰りにちょっと美味いもの食べて家に着く。


 さて、次の検証だ。

 一度風呂に入って、また出掛ける。

 次はたまにニュースで見かける大金を拾ったというもの。

 願うのは《所有者不明の大金が落ちてます様に》だ。

 もちろん、人目の無い所を選んで散歩する。

 脇道や林の中を見ながら歩いていると、明らかにそれっぽいカバンが落ちてた。

 パッと見では分からないぐらいに苔に覆われていて、中を開けると諭吉さんがギッシリ。


(キッタコレ!!!)

 カバンを引っさげて近くの警察署に。

 流石にネコババはしないよ?

 拾いましたって言って警察官に見せるとビックリして、追加で3人警察官が来た。

 素直に「あそこの林で見つけました」と、場所を説明しながらその時の状況も説明していく。

 お金を数え終わった人が「全部で1620万有りますね」と言ってくる。

 必要な書類に書いていって、最後に「持ち主が現れなかったら所有権が発生しますがどうしますか?」と聞いてきたので「貰います」とハッキリと告げた。


 警察官もわかってたのか「だよねー」と笑いながら答える。

 その為にわざわざ《所有者不明の大金》と願ったんだから。

 さて、諸々終わって最後の検証。

 マジで空からお金が降ってくるか、だ。

 一旦家に帰って、いざ願おうとして(室内にいたら無理だよな?)と気付いて仕方無くベランダへ。

 もう夕方になってるし夜勤のハードワークからまだ寝てない為流石に疲れてきた。

 どうせ無理だしと思いながら手をベランダから出して願う。


(俺の所にお金が降ってきます様に!)

 暫くそのままじっとしてたが何にも無い。

 ベランダから身を乗り出して上を見上げたが何にも無く。

(ま、コレは流石に無理があるか)

 そう思いつつもベランダで一服しながらケータイ弄ってのんびり待つ。

 丁度そろそろ寝ようかと考えて顔を上げた先に何やらフワフワ飛んでるのが見えた。

 最初は虫か?と思ったが徐々にこちらに近付くにつれてそれが何なのかハッキリわかった。


(おぉ!諭吉さんじゃん!マジか!)

 検証を終えて分かったのは、お金の心配は要らないって事だ。

 寝る前にニールに一応報告して他にも色々検証する事を言った。

 その時は深く考えていなかった。


 お金は何も無い所から湧いてこないと。

いやはや。

なんか、遅れるのがデフォになってますね。

書こうと思うと厄介事が起きてなかなか書けず。


シンプルに今、お金より時間が欲しい。

どっかに落ちてないですかね?かね?


次はニールの話に戻ります。

ここまでお読み頂き有難うございます。

まて!次回!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ