プロローグ
今思い返してみても何故自分があんな選択をしたのかわからない。
強いて言うなら疲れてたのか、興味が有ったからなのか、病んでたのか・・・。
ホントにだだ、【何と無く】。
もしかしたら理由なんて無かったのかも知れない。
でも、あんな行動をしたせいか、今はあの時までの人生とはガラッと変わった人生を送ってる。
人によっては昔の人生の方が良いと言う人も居るかも知れないが、俺自身はわりかし満足している。
当時の俺に会えば全力でハグしてそのまま押し倒してしまいかねないぐらいには。
それだけ今の生活が楽しくて、もしかしたら俺が望んでた生活なのかもしれない。
そりゃあ確かに昔までの人生は仕事はキツいし悩みは尽きないし余計な柵で雁字搦めになってやりたいことが出来なかったり。
だからたまに全部リセットして1からやり直したいとか思うこともあった。
それでも、友人や家族、知り合いと一緒に遊んだり飲みに行ったりと、楽しいことも有ったしそこまで悲観的になって無かったと思う。
だから今でも何であんな選択をしたのかわからない。
あの時からちょうど今日で1年。
今でもふとした時に思い出す。
あそこに行かなかったら。アイツに会わなければ。そこで頷かなければ。
俺がそんな事を考えてた時だ。
「なーに物思いに耽ってるんすか?そんな事しても別にイケメンにはならないっすよ?」
そんな事を言いながらトレードマークのおさげを揺らしながら近づいてくるアホの子。
……ただ昔の事を思い出してただけなのに酷い言われようだ。
そりゃあ確かに俺はイケメンではない。
ブサメン通り越して死神なんて言われたりするぐらいだ。
でも別にそれが嫌だと言うことはない。寧ろ。相手に覚えてもらいやすいから良いと思ってる。
だからイケメンになろうと思ってるわけではない。
逆にこれも1つのイケメンだ。
そう。俺は既にイケメンなのだ。
ま。そんな事はどうでもいい。
「ところで、新しい人はまだ増えないんすか?」
俺の座ってるソファーの横に腰掛けて疲れた顔をしながら話しかけてくる。
……若干、距離が近い気がするけどまあ気にしない。
「そろそろ一人じゃ厳しいっすよ?て言うか既に無理っすよ」
そんな愚痴を言いながらジト目で睨んでくる。
相当疲れてるな。
「そりゃあ普通だと3人以上でやることだしな。てか、良く出来るなって感心するぐらいだ」
「……わかってて仕事量を増やしたんすか?」
「何もしないよりましっしょ?それに無理せずにテキトーにやっても良いって言ったぞ?」
「そりゃそうっすけど、あんな大事な仕事テキトーにやったらあの世界が滅茶苦茶になるっすよ?」
「別に良いんじゃないか?一応勇者には色々手助けして魔王を倒せるようにお膳立てしたんだし、お告げって事で色んな事言ったのに無視したり都合の良い用に解釈して好き放題やってるんだから、自己責任でしょ?」
ちゃんと導いてるのに足の引っ張り合い。
挙句の果てにはお告げを聞ける巫女や預言者を殺すし。
そんなアホにこれ以上構いきれん。
で、新しい世界を作ってるんだが、メンドイからコイツに全部丸投げ。
1人ではそりゃあ無理だ。
だからそろそろ人数増やそうとしてたんだけどその事はコイツには言ってない。
嬉しい事は1度落とした方が嬉しさも有り難みもあるってもんでしょ。
「一応来週から2人程増える予定」
そう言いながら微笑みつつアホの子を見る。
……死神の微笑みってめっちゃ恐怖だよな。まぁいい。
「ま、マジっすか?」
アホの子がありえねーって顔で見てくる。
そんなにか?確かに俺はボッチが最高だと思ってるけどそれを言い出したらコイツも邪魔なんだが?
「確かに人増やすのはメンドイけど今更でしょ?」
「そりゃそうっスすけど。・・・なんかありました?」
「失礼な奴だな。特に何も無いよ。まぁ、強いて言うならここに人が増えれば俺は自由に遊びに行けるから。だな」
「あ、キタネーっす。自分もたまには遊びに行きたいっす。」
「だろうな。だから増やすんだよ」
漸く納得したのか「やったー!やっと休みが貰えるっす!」とか言いながらバンザイしてる。
「あ、ちなみにどんなのが来るんすか?」
「それは会うまで秘密だ」
「え!?そこでもったいぶっちゃいます?」
「その方が楽しみもあって良いっしょ?」
まぁ、実際に会ったら確実にビックリするだろうからな。
「さて。」
そう言いつつ立ち上がり一つ伸びをして
「そろそろ迎えに行ってくるから戻ってくるまでのんびりしといて」
「あ、了解っす」
「何か緊急時はいつもの方法で」
「テキトーにッスね」
そういいながらサムズアップしてくる。
ホントに分かってんのか?毎回テキトーにって言ってるのに呼ばれるんだが?
「・・・連絡しても良いけどくだらん事で呼ぶなよ?」
だから念の為釘を刺しとく。
これから行くのはちょっとした里帰りだからな。邪魔なんてされたくない。
「1人は寂しいっすよ?」
「知るか」
そう言いつつのんびり歩いて部屋の出口に向かう。
「あ!じゃあお土産期待してるっす!」
「覚えてたらなー」
ヒラヒラとてを振りながら出て行く。
後ろから「よろしくっすー!」とか言ってる。
ま、あんまり休み無かったしお土産位なら良いか。そう思いながら他の部屋のドアを開けて中に入って行く。
(久しぶりに会うけど元気にしてるかな?)
何かお土産・・・よりもアイツの事だから金が良いかな?
そんな事を考えながら向かう。もう1つのマイホームへ。
皆さんこんにちは。はじめまして。
今回、初めて書いてみました。
普段は読んでばっかりなんですが、自分でも書いてみたいと思い迸る妄想を垂れ流してみました。
色々おかしな所があるかと思いますがその時には、こうすると良いよ。みたいなコメント頂けるとありがたいです。
また、更新は不定期ながら、週1話更新を目標に頑張りたいと思います。




