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特攻娘Jチーム  作者: 加熱扇風機
第一話 特攻娘Jチーム
15/18

3-8 suicide attack

 フラッシュバンが次々に爆発していくのが分かる。外に居ても多少は耳に響く。


 最後の6個目の爆発の後、七姫ちゃんと目で合図を出し合って確認。ここからが本番だから、頑張らなくっちゃ!


「突撃ですわっ!」


 七姫ちゃんが勢いよくドアを開け、すぐさまワタシは銃を構えながら侵入した。


 敵は目と耳をやられ、うずくまって苦しむ者で溢れていた。


 そしてその中でしっかりと立つ者、ライフルを構えている者に目を付けていく。


 即座に倒す相手の優先順位を付けて、両手に持ったサブマシンガンで撃ち始めた。


 相手はこちらに反撃をする暇などなく、次々に倒れていく。


 反射神経と判断力ならJチームの中でもメイドちゃんを抜いて負けないワタシ。運転の技術に必要なその二つは、この戦闘に置いても役に立つんだから。


 七姫ちゃんが有利に射撃できる場所へ移動するところを、ワタシは弾幕で援護していく。


 むっ! 七姫ちゃんを狙って銃口を向けてる者がいる。優先順位変更!


「させませんっ!」


「ぐえぇっ!」


 その敵を即座に撃ち、悲鳴を上げた敵は見当違いな所を撃ちながら倒れていく。


「ありがとうっ! 助かったわ!」


「そろそろ敵の反撃がきそうね」


 先ほどの順位変更によって、フラッシュバンの効果から即回復する者たちが、倒す前に戻りそうだった。


「一端隠れますわよ!」


 敵の方も状況に追いついてきたので、こちらに何ふり構わず銃を構えて撃ってくるのが多くなった。命中率は低いだろうが、下手流れ弾に当たる事も多いので身を出しながら攻撃は出来ない。


 ワタシは木箱の裏に隠れ、七姫ちゃんは鉄柱に身を潜める。


「もう一度味わってみます?」


 七姫ちゃんは口元をニヤつかせながら、腰に下げたフラッシュバンを取って投げた。目と耳をしっかりと塞ぐ。


 バンッ! キィィィィーーーーンっ!


 外に居た時よりも強く耳鳴りがするが、目の方は大丈夫。


 ワタシたちは反撃に出た。


 次はワタシが前に出る事にする。


「七姫ちゃんっ!」


「任せてっ!」


 ワタシは木箱の上を飛び、床に前転しながらドンドン前に進んでいく。


 移動しながら攻撃をするなんて器用な事は、普通の人間じゃ到底できないので、攻撃は七姫ちゃんに任せて、ワタシはベストポジションまで移動していく。


 そして目的地にたどり着く。そこはワタシの視界にはフラッシュバンの効果で攻撃する事が出来ず、隠れている敵が丸見えとなっている。


 その者たちを次々に撃ち倒していく。


 それらを倒した後は、次に前進してくる七姫ちゃんの援護に回る。七姫ちゃんは武器をしまって全力で走り抜けていく。


 七姫ちゃんをターゲットにした敵に威嚇射撃をしたり、こちらに注意を向けたりして援護していく。


 七姫ちゃんが無事にたどり着いたのを確認すると、そろそろサブマシンガンのエネルギー残量が気になる。


「リロードっ!」


「どうぞっ!」


 右のサブマシンガンを一端太もものホルスターに戻す。すると自動でホルスター内部で充電された新しいカートリッジに変えてくれる。


 その間2秒は掛かるが、何かあればもう片方の残弾が残ってるサブマシンガンで対応する。


 右のサブマシンガンが使用可能になったのを確認し、ホルスターから抜いて左のサブマシンガンも同じようにする。


「ママっ! 5時、上っ! 狙われてる!」


 その叫び声に反応して振り向きながら銃口をそちらに向けた。


 そこには七姫からも死角になって倒せない、ワタシを狙い撃ちする者が居た。いつの間にあんな所に移動したのだろう。


 無理っ! 狙いを定めてこちらが撃つ前にこちらが撃たれる。避ける事に専念を……。


 あっ!


 その時、敵の背後に急速に迫るヤイバが居た。


 敵もそれに気が付いて振り返り、ワタシよりも今置かれた自分の身を守る為に、ヤイバに向けて撃った。




「はーーーーっ!」


 キィンッ! キィンッ! キィンッ! キィンッ!


 刀でバーザの光線を弾きながら、敵へと接近してく。


「う、うわぁーっ!」


 敵は驚き怯み上がる。後ずさりした時、足をもつれさせてバランスを崩した。その一瞬の隙を見逃さない。


 懐に手を入れ、投げナイフを相手に向けて放った。


「いでぇっ!」


 銃を持った右腕に刺さり、銃口が下がる。その間にあっという間に距離を詰める。


 私の間合いになり、峰で銃を切り落とした。


「なっ! ば、バケモンだっ!」


「失礼なっ!」


 ガンッと頭に刀を叩きつけて相手を倒す。


「ちっ! おい! あの侍をやれ!」


 敵が3人目の前で集まり隊列を組んだ。そして私の方へ銃口を向けてきた。


 この数に撃たれるときつそうだな。


 腰に下げた小刀も抜き、二刀流の構えをする。


 最初から二刀流でいけばいいだろうと言う考えの人もいるだろうが、実際に刀を持って振り回した経験者なら、二刀流の弱点や不便さがわかるだろう。


 簡単に言えば手数は多くなるだろうが、力は一本の時よりも力は弱く、重くて振り回すのに力がより必要で疲れやすい。さらに人には利き腕と言う物があり、両方が同じくらいに効率よく振り回せられればいいが、一方がおろそかになった時の隙は致命傷になりかねない。


 気軽に二刀流を使えばと言うのは、未経験者の浅知恵と言う物だ。


 そして今、その二刀流に変えた理由は、その手数が必要となった事を意味する。


「ふぅー……」


 神経を研ぎ澄まし、相手の攻撃に備えた。


 ギュインッ! ギィン! ギュインッ! ギュインッ!  ギュインッ! ギィン!


「はぁーーーーーーーーっ!」


 目にも止まらない速さで刀を振り廻し、全ての弾を弾いていく。


「嘘だろっ!」


 嘘ではない。特にバーザやレーザーと言った物の弾の軌道は性格すぎて簡単に読める。相手も連続して撃ってるので強いと思ってるだろうが、反動の無い分、弾の軌道にブレが生じる事もない。


 さらに受けた時の衝撃が無いために弾いた時の刀のブレも生じない。次の動作に移りやすく、ただ単に空振りしてるのと同じだからな。


 これならバレット式で撃たれた時の方が大変な方だ。だがそんなバレットも滅多に見られないこの時代。極めれば刀の方が銃よりも強い時代だ。


「シマリスちゃん! 援護を頼むっ!」


『りょうかーいっ!』


 ストロベリーがその3人を背後から撃っていく。


「がはっ! ど、どこから……」


 その距離は50メートルはあるくらいの場所から、頭と言う小さな的をピンポイントでの狙撃だ。これはコンピューターの自動制御のお蔭でもある。


 今の時代はこういう事も可能な為、近くの敵ばかり気にしていたら狙撃されてやられていた事も多くあるので、注意が必要だ。


「ありがとう! 助かった!」


『ほいー。何かあったらまた呼んでね』


 ストロベリーは出入り口付近で見張りをしている。敵が逃げ出さないように見張るのと、敵の増援が外部から来た時に備えてると共に、先ほど述べた遠距離からの狙撃者への警戒に遠距離センサーで敵を索敵する為に、待機している。


 シマリスちゃんは主な役は後方支援。先ほどの様に戦闘に出る時は私たちからの支援要求に応える時か、危機的状況に気が付いて助けてくれる時しかしない。


 彼女はあの車の中で、私たちとは違うもっと多くの事を考え、見て、仲間の支援の為に作業している。


 シマリスちゃんがJチームに来て以来、本当によく助けられている。


「ふぅ……。もっと私も精進せねばな。銃になんか負けていてはいられんっ! 仲間の為に! 一歩でも高みを目指すっ!」


 私は戦場を稲妻のように駆け回り、敵をなぎ倒していく。




 やっぱすごいな。Jチームは……。


 俺は積まれた木箱の後ろに隠れながら、Jチームの戦いの姿を写真に収める。


 七姫はフローラさんと上手く連携して、たくさんの敵相手に引かず、次々と撃破していく。


 二人は互いに信頼し合っているようで、戦いの時には阿吽の呼吸で銃撃戦を得意としている。


 シマリスちゃんは、余り目立つ戦いぶりはないが、たまに遠距離攻撃をして、一発で敵を鎮めるのはさすがだ。


 そう言えばシマリスちゃんがJチームに来て以来、Jチームの戦術も大きく変わっていったな。なんかこう、みんなが安心して自由に大暴れ出来る感じになったと言うか……。完成された動きになったんだよな。


 ヤイバはその機動力の速さで、次々に各個撃破していく。銃相手に接近戦にまで持ち込むその刀捌きは圧巻してしまう。


 まるで映画の中でしか見ない様なその動きは見る者を、戦う者に鬼神の無双を見せつける。


 そんな素晴らしい所を写真に撮ろうとしてるのに、あっという間にベストショットポジションから去ってしまうんだらか……。相変わらずだなもう。


 そしてメイドちゃんはウィディカルボードを巧みに乗りこなして、1階だけではなく、2階の敵に居る的にも攻撃をしていく。


 両手に装備した特殊な銃は、向けられる方向の敵を正確に撃つ。そしてあらゆる方向から撃たれる弾をまるで踊るように縦横無尽に動き、交わしていく。


 まるでウィディカルボードの上が彼女のダンスステージと言う様に、華麗なステップを踏みながらの戦闘は、見る者を魅惑し、戦う物に恐怖を与えていく。


 さすがJチームのエースだ。俺もいつ見ても惚れ惚れする美しさだ。


 そしてこれが彼女たちは別々に勝手に戦っている訳ではない。彼女たちはそれぞれが自分の役割を持って、敵を追いこんでいるのだ。


 メイドちゃんは敵の中心で暴れまわり、内部から崩壊させる。その外側を七姫とフローラさんが攻撃し、敵を前後からの攻撃でかく乱させる。そしてヤイバとシマリスちゃんは展開しようとする敵を叩き、敵の戦力を広げないようにしている。


 それぞれが自分の得意な戦術で挑み、自分たちより大きな獲物をドンドン飲み込んでいく。


 やっぱすごい。何度も言えるぞ。すごいよ本当に。


 だから俺はJチームに惚れたんだ。こんな素晴らしい戦いをする美しい乙女たちを、ほっとくわけにはいかないだろう。


 どんな事があろうと、俺はJチームを追い続けるぞっ!


 さてと、感傷に浸るのもここまでにして、そろそろここのポジションだと、全員が物陰に隠れて撮れないな。場所を移動するか。


 んーっと、あそこがいいや。あー、でも移動する際に一人邪魔な奴がいるなぁ。けどあの場所に行くことは譲れないな。


 周りの状況を確認し、その者以外は安全と見た。


 フックショットを撃ち、その場から飛んだ。


 銃撃戦が行われている所をターザンの様に横切っていく。


「え? なっ!」


 やっぱ気づくよなそりゃ。接近に気付いた敵が、こちらに銃口を向けた。


 バシュッ!


 俺はもう片方のフックショットを撃って、敵の銃に引っ付ける。


 ワイヤーを戻して、そのアサルトライフルをひったくった。


「あっ! ちょーっ!」


「ごめんね。もらってくよ」


 その敵の横を素通りして、目的地の場所に着地する。


 敵が持っていた銃のカートリッジを外して、銃と別々な方向へ遠く投げ捨てた。


 別に戦おうと思えば戦えるだろう。だが俺はあくまでジャーナリストだ。こんな中で戦う所を見られたら、俺も狙われる。狙われると逃げなくてはいけないので、写真が撮りにくい。


 まぁ怪しくウロチョロと目立って居れば、Jチームの敵側には俺も邪魔者でしかない為に狙われるんだけどね。


 でも俺の持つ物は銃ではないな。俺の武器はやっぱりカメラだな。


「っという事でフラッシュ!」


「うわっ!?」


 強烈なフラッシュをたいて、こっちに来ていたヤツを怯ませた。


 コイツ、さっき銃を奪われたヤツじゃん。しつこいヤツだ。銃を取り返しに来たのかな?


 でも手にはハンドガンを持っていた。こりゃマズイ。


「こ、このぉ!」


 銃をこっちに向けてきた。必死に片目を開けているがショボショボだ。標準もフラフラしていて、全く定まっていない。今ならまだ間に合う。


「そいっ!」


 俺は廻し蹴りで相手の銃身を蹴りつける。


 バシュッと一発、俺の横に置いてあった木箱に撃たれる。


 銃は手から離れ、床に転がっていく。


「この野郎! 俺の銃を!」


 そう言って敵はコンバットナイフを取り出して構えた。んー、さすがに格闘戦に持ち込むのは少し危険だな。


 ……ふむ。ならばっ!


 俺は敵の後ろに積まれた段ボールに向けて、ワイヤーショットを撃って引っかけた。


「なっ?」


「よいしょぉーっ!」


 俺は思いっきりワイヤーを引っ張った。


 ガコッ!


「う、うわぁーーーーっ!」


 敵の頭上に段ボールの山が崩れ去っていく。


 ガシャーンッ! ガラガラガラガラッ!


 敵は段ボールの下敷きになり、段ボールの中身があたりに散らばっていく。それは缶詰だった。あの缶詰工場の物だな。魚のラベルが一緒だ。


「ありゃ……。死んだ?」


 重そうな物の下敷きになり、その敵の安否が気になってしまった。敵とはいえ、殺しは今までした事ないので、もしこれで死んでいたらなんか嫌だ。


「……た、たすけてー……」


 あ、よかった。生きてる。


 っと、騒ぎを聞きつけた敵がこっちを見てる。やっちまったな。目立ち過ぎた。


 せっかくいいポジションだけど、逃げておこっと。


 んーっと……、それじゃあそこに行こうかな。七姫とママが両方入って撮れそうだ。

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