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わんこの庭警備

庭にたたずむわんこを見てこんなことがあったらなと思って書きました



最近、庭に食べ残しの弁当箱やおにぎりの包装フィルムが捨てられている



これは由々しき事態



というわけで、うちのわんこに“重大任務”を言い渡した



——庭の警備である




「いいか、庭にごみを捨てる悪い奴がいる



今日のお前の任務は庭を見張って



悪い奴がいたら追っ払え



庭にごみを捨てさせてはいけないよ」



そう言い残して飼い主は外出していった




犬小屋の中、うつらうつらしながらも



彼は真剣なまなざしで庭を見張っていた



すると、突然、空から弁当箱が落ちてきた。




「来た!」



とばかりに飛び出して見渡すが、誰の姿も見えない



首をかしげつつも再び見張り体制に入る




しばらくして、今度は唐揚げ棒が降ってきた



勢いよく外に飛び出して、ワンワンと吠えてみるが



どこからも気配は感じられない。




(素早い奴だな、犬小屋の中ではなく庭の真ん中で警備をしよう)



目立つように庭の真ん中に座りあたりに目を光らせる



それでも、どうしても眠くなってしまう



ウトウト……



そんなときに、またもやジュースの紙パックが庭に落ちてきた




「やっぱり来てる!」



今度こそ、絶対に逃がさない——



と気合いを入れて走り回るけれど誰もいない



いるのは確かなのでわんわん吠えてみる



ついに上の方からバタバタッと羽音が




屋根の上



見えないその場所に、どうやら犯人がいたようだ



ここで、追い払うためにわんこは猛烈に吠える!



大声で吠えまくると



大きなバサバサという音がして飛び去った気配があった




しかし、姿は見えない



上を気にしつつ、庭をうろうろしていると、ちょうど家族が帰ってきた




庭には、警備を任命しておいたにもかかわらずゴミが散乱していた



だがその中に、真っ黒な羽が一本、混じっていた。




「カラス……!」



そうか、犯人はカラスだったのだ



屋根の上にこっそりゴミを持ってきては、食べ残しを食べてごみをうちの庭でこぼしていたらしい




わんこの警備はむなしくも失敗に終わった



彼は申し訳なさそうな顔で家族を見上げていた



その顔を見た家族は、思わず笑ってしまった。




「ありがとね、がんばったね。」



わんこは、尻尾をちょこんと振って



そっと犬小屋に戻っていった


頑張ったけどちょっと足らないはわんこあるあるです

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