瞳は窓なのです2
大人になる前のわたしにとって
無条件に、理屈なしに好きになった男子はその人でした。
放課後、家の近くで遊んでいたときも太陽みたいに笑う彼は
わたしに何も考えずにただただ楽しい時間をくれました。
ある日、わたしが庭のサボテンの針がジーパンに刺さって泣いていたら
たまたま家に遊ぼうって来て大丈夫?ってボケーッと聞いてきた時に、
こんなに痛くて死にそうなのにあなたは辛くなさそうで自分と他人には違うことを感じる権利があるのねって子供ながらに知ったことも思い出でした。
そして時を経て、10年以上経ってから
わたしは彼に
「付き合ってみない?」と聞かれます。
「うん、じゃあ付き合ってみよう」と言い交際が始まりました。
ここからは悲しいことの連続でわたしの心理的描写がつづくのですが・・・
彼の魂は、彼の目は
わたしが中学でいじめられてからとても悲しそうでした。
別々の中学に進学して、
高校生の時に再会してマックてポテトを食べながら語り合うようになったんだけど
わたしのしんどい心を見ていたたまれない目をしたことを覚えています。
男の人って、好きな人のことはよく見るから
わからないなりに守ろうと観察して目で追いかける性別だから
瀕死で苦しむわたしを見てとても傷ついたのかもしれない。
手を繋いでる時に言いました。
「ねえねえ、キスしてみない?」
って。
でも、
「すぐ別れたらどうしようと思うからしない」
って言われました。
男の人って、女の人よりも性欲が強いって聞いていたけど
やるじゃんか、21歳。
たしかに仕事も忙しくてすぐ別れてしまったけど、わたしと別れる予感を覚悟して冷たく暗い目で手を出さない意志伝えた彼の魂は
その後のわたしの人生にあることを教えてくれました。
「男の人って本当に自分が大切にする気でいる女の子には傷つける手の出し方はしないんだよ」
そんなこと言われたってミーハーなわたしは
別れて8年以上経ってやっと、魂が私に宛てた真意を気づくことができるわけですが・・・。
(恋人と別れた悲しさでたくさんの性行為を経験したのちに気づく)
そんなミーハーが魂を見たがる旅は
まだつづきます・・
彼、私の結婚のロットに太陽がコンジャンクション(オーブ1度以内)になる人でした。