今日、ボスになりました?不安でしかありません。
夜空から落ちる(※無事着地済み)体験を生まれて初めての体験後に私はアイリの家で泊まらせてもらうことになった。やっぱり、あの魔法少女?魔女っぽい少女?と変態下っぱというコスプレ&不審者に狙われた結果です。
……何時も思うんですけど、アイリの部屋はシンプルの一言。私の部屋と違ってスッキリしてるなぁ。
「【色彩の瞳】……か」
「狙われても仕方がないものだね。それ程希少性が高い宝みたいなものなんだ。"異能者"たちにとっては、ね」
「アイリ、私の眼狙ってたり?」
「ははは。眼があっても困るだけだよ。特別な眼かもしれないけど、それはあくまでその保有者にしか行使出来ない。例え血縁でもね」
「へー…………あ、アイリって"異能力者"だったんだ。驚いたよ」
アイリの事は一番、というには図々しいかもしれないけどそう自負していたつもり。けれど、知らなかった。ちょっと、さみしいというか悔しいかも。
「隠していたつもりはないけど」
「異能力者って【ダンジョン】に入れるんだよね?いいなー、どんなのか興味あるー」
"異能力者"は先天性後天性で能力の覚醒があるけれど、後天性は非常に稀。"異能力者"として覚醒すれば近くの役所で登録しないといけないらしいんだ。
「まずはホマレ。明日は土曜日だし役所に行くよ」
「え、なんで?」
「だって目覚めたでしょ、異能力者として」
「……?」
「まさか、無自覚」
なんのことやら?
アイリから呆れられた顔をされたけど、能力的なのってしたかな?単に眼が凄いって、狙われただけなのに。と言うと更に呆れられため息をつかれた。解せぬ。
「まあいいや。その眼は立派な異能だから、問題なく登録出来るよ」
「けど、狙われない?」
「【色彩の瞳】って、知名度は殆ど無いんだ。知ってるのはそれなりの実力者や権力者だけだよ」
「それってむしろ危ないのでは?」
「正直に【色彩の瞳】のことは記載するつもりはないよ。ただ
眼に特殊な力が宿った、ってすればいいさ。詳細に記載する義務はないし」
「へー、そうなんだー」
人によっては己の異能を話したくないって人はいるみたい。異能もプライバシーの一つだから、大体の人は大まかな詳細しか言わないんだって。異能を隠すことも当たり前。けれど、仕事に就職する際、その異能を詳細に呈示して会社が報告する義務があるとかなんとか。
「じゃ、登録序でに"ダンジョン"に潜ろっか」
「え?」
「あとボクとパーティー組もう。勿論リーダーはホマレだよ」
「え、え、ふぁ!?」
「じゃ、明日朝イチに行くから早く寝ましょうね~」
「ちょ、ま―――――――」
その後、私はアイリの抱き枕として一夜を過ごすのでした。
色々とイミフ。
誰かタスケテ?