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夢食い人の冒険録  作者: ぽむ太郎
1/1

〜奪うもの、奪われるもの〜

誰にでも、夢はあったはずである。これは、万人の夢を食い続けた一人の英雄の物語である。


僕の名前はセージ。そして、ここは、始まりの街「アウラ」である。僕は、ここでしがない冒険者しているが、今だに大きな稼ぎがなく、その日暮らしをしている。


「おい、セージ!ゴブリンでも狩りに行こうぜ!!」

声をかけてきたのは、昔からの親友であるトールであった。ゴブリン狩は、冒険者の中でも初歩中の初歩であるため、稼ぎはほとんどない。つまり初心者用のクエストということだ。


「またゴブリンかよ、、、そろそろ上のランクに挑戦してみないか?」

そう俺が提案すると


「お前も俺もまだレベル1なんだぞ。レベルが上げて強いスキルがないと、ゴブリンにすらやられちまうぞ」

確かにトールの言うとおりである。だが、冒険者をやっているからには、上を目指したい。


今の俺の能力値は、レベル1 力5 速さ4 体力4 魔力0 運10 スキルなし 称号???


「レベルを上げるためには、より強いモンスターを倒す必要があるんだ。一回だけでいいかから、違うクエストを受けてみようよ!!」


「仕方ねーな。それじゃウルフ退治でもやってみるか。」

トールはそう言うと、手慣れた手つきで受付にクエスト受領証を提出した。


この選択が大切なものを失うこととあるとは、思いも知らずに、、、



「アウラの森の奥は、やっぱり不気味だなぁ」

そうトールを尻目に、俺は一つの感動を覚えていた。

新しい世界がひらけた感じである。


「これこそが冒険。俺は冒険者として生きていくんだ!!」


「おーい!セージ!!一人で生き込んでいるところ悪いが、ウルフが一体現れたぞ!」


あれがウルフか、、、

思ったよりも小さいし、楽勝だな。


トールは狩人の称号を持っているため、弓矢を装着した。対して俺は、称号???となっているため、何の装備をして良いかわからず、大きめのナイフを装備していた。


「よし、トール。ウルフの脚に向かって矢を放ってくれ!!怯んだすきにナイフで首を突き刺してやる。」


「分かった!任せろっ」

トールが放った矢は見事にウルフの前脚に突き刺さった。

その隙に、首にナイフを突き刺すことに成功した。


「やった!!ウルフだって楽勝じゃないか!!なあ、トー、、、」

後ろを振り返ると、トールの後ろにウルフの大軍が、、、、


「セージ!!逃げるぞ!!」

トールはそう言い放つと、もしもの時のために用意してあった煙幕玉を下に投げつけ、ウルフの視界と嗅覚を奪うことに成功した。

狩人であるトールは逃げ切ることに成功したが、俺の称号は???、、、

特別な能力がないため、煙幕に引っかかってしまった。



「ここはどこだ、、トール?いたら返事をしてくれ」

聞こえるのは、ウルフの息づかいだけだ、、、

煙幕玉のおかけで、用心深くなっているウルフは1体のみ目の前に現れ、その他のウルフたちは森の中に隠れている。


「ちくしょう。しっかりとトールの話を聞いておけばよかった、、、」

今になって後悔しても遅い。


今を生きるためには、目の前の相手を1体ずつ倒していくしかない、、、


ナイフを逆手に構え、ウルフと対峙する、、、、


ウルフが飛び込んできた!!


俺は精一杯のカウンターを仕掛ける。

運よくウルフの首元にナイフが刺さったが、ウルフの勢いは衰えず、そのままセージの右腕に噛みついた。


「いてぇ、、、でも、引いたらやられる、、、」

そう決心した俺は、ナイフをそのまま押し込み、ウルフの首を刈ることに成功した。


ピロピロリーン


「ん?何の音だ」

変な音が、頭の中に響いた。もしかして、、、とステータスを確認すると


「レベル2、、、よっしゃ!レベルが2になった!」

レベルは1つ上がるだけで、強さが倍近く上昇すると言われている。最強の冒険者でもレベル20とのこと。俺は1つ前進したと言うことだ。


しかし、気づいてしまった。先ほど噛まれた右腕がピクリともしないと言うことに、、、

怪我により冒険者を引退した人はたくさんいる。そして、怪我により命を落とした人はもっとたくさんいる、、、、


まだ9体残っているウルフが、餌として俺を見てくる。


嫌だ、、、こんな死に方じゃ、、、俺は生きて、この世界に名を残すんだ。


そう決意した次の瞬間

「条件をクリアしました。称号夢食い人が適応されます。」


「何だ今の声、、、夢食い人、、、いったいどんな能力なんだ、、」

すると、先ほどウルフを倒した際の映像がフラッシュバックされた。


俺の名前はアリー。一人前のウルフになって、一族の長になるんだ。

なんだか弱そうな餌がいるぞ。うわ、煙幕か、、、卑怯な、、、、

あれ、餌が一つ残っている。

俺が食べてやる。

な、ナイフが首に、、いや、このまま噛み切ってやる、、

ナイフが奥に、、チキショウ。こんな雑魚にやられるなんて、、、


「ステータスを獲得しました。スキル“超回復”を取得しました」


倒した相手の夢を見た。そして倒した相手の能力をそのまま食ったのか、、、

イケる。今の能力なら、9体のウルフだって、、、、


気がついたら、周りは血の海だった。

セージ レベル2 力50 速さ80 体力40 魔力10 運30 スキル超回復、探索、鉄の袋、威嚇 称号夢食い人


これが今の俺の能力、、、、レベル3よりも強いかもしれない。


これなら、俺も夢を追える!!!


そういえば、トールは大丈夫かな、、、、


とりあえず、街に戻るか。



初めて書いてみました。

優しいコメント待ってます。

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