なんというゴミだ。知らんのなら書くな。と図書館で叫ぶのはマナー違反だと思います
グランドドラゴンを見つけました。
魔法使い二人が魔法を使いました。
グリーンドラゴンのときと同じく咆哮しました。
結果ネクリさんは気絶しました。
そう、気絶
「コルツさん!!!動力攻撃を続けてください!!!」
ネクリさんの紹介で来てくれたコルツさんに叫ぶ
「ネクリのあほう!!!!!」
やばいのだ。グランドドラゴンがこっちを認識して突進してくる。
「い、急いで!!!」
「きけーーーーー!!!!」詠唱もへったくれもない。
コルツさんのやけくその一撃は
ドラゴンが私たちに到着する直前に効果が現れた。
「たしかに、グランドドラゴンだ」
街で待機していたオルグナが確認する。
討伐後、急いで引き返してきたのだ。
ネクリさんの気絶で、氷魔法が足りない。
腐りやすい一部の臓器しか持ってこれていなかった。
「引き返します!とにかく鑑定していてください!」
「分かった」
「グリーさんたち、急ぎますよ!」
大慌て。
ドラゴンは討伐できたが、ネクリさんの気絶は想定外だった。
そして、大量すぎる素材。
とても二人の魔法使いでは間に合わない。
「難しいです。もっと細かく考えなければ」
独り言をぶつぶつ言っていると。
「んだ、良いことと、わるいごとを、ちゃんどわけでかんがえるだ」
グリーのお兄さんが話してくれる。
「分けて考える、ですか」
「んだ、グランドドラゴン、は、たおせだ。いいこどだ。だが、魔法づかいがたりなぐなっだ。ごれはわるいごどだ。」
「…たしかに」
きちんと、それはそれ、これはこれと考えろということだ。
「それをぐりがえせば、きっどよぐなる。それをぐりがえさないど、いつか死ぬ。しなないでぐれよ」
「ありがとうございます」
心配してくれるのだ。頑張ろう。
なんとか素材は回収できた。
それは良かったのだが、報酬で揉めた。
「なんで、ネクリが満額なの?」
ネクリさんの紹介で来た、コルツさんがゴネたのだ。
コルツさんには、約束の倍を渡して、その時は喜んだのだが、ネクリさんの報酬に変化がないと知って噛みついたのだ。
「わたしが、ネクリの分まで働いたのよ。倍にしてくれたのは嬉しいけれど、ネクリの分も私にくださいよ」
めんどう
「…ネクリさんの紹介で、コルツさんが来てくれなかったら死んでいました」
「そうよ!私のおかげ!」
話が噛み合わない。
しかし、約束は約束である。
成功条件はグランドドラゴンの撃破。
追加報酬は、グランドドラゴンのトドメ。
そう定めた通りなのだから
そうすると
「まあ、コルツさん。ご不満は分かります。しかし、これは契約書どおりなんですから」
オルグナが助けてくれる。
「でも」
「まあまあ、こちらで話しましょうよ」
お酒用意しながら連れ出してくれる。助かった。
「あなたも大変ね」
「エノームさん」
「まあ、気絶した相手に満額払われてムカつくというのは分からないでもないけれど。その分ちゃんと増額分でてるのにね」
エノームさんにも特別手当てを出したのだ。
想定の二倍働いたので。
「正直、こんなにもらっても困るのよね。使う場所がないわ。盗まれるのも嫌だし」
「…またすぐ討伐があるのですが…」
「あ、それはいいわよ」
助かった。
「まあ、贅沢するわ。せっかくだからね」
そして
「…コルツ、凄い言ってたでしょ…」
「今オルグナさんが宥めてくれています」
「色々ごめんねー」
「いえいえ」
気絶して戦えなかった上に、報酬で揉めたのだがら、申し訳なさそうにしていた。
「契約は契約です」
「そう言ってもらえると」
そして、ニール
「文献に穴が多すぎる!!!」
怒り狂っていた。
「なんというゴミだ!知らんのなら書くな!想定なら想定と書け!」
グリーンドラゴン、グランドドラゴン討伐により、ニールが調べた文献に多くの穴が多く見つかったのだ。
ニールは識都の大図書館でずっと調べ物をしていたのだが、その積み上げた知識に間違いがあることが、何個か分かったのだ。
それでこれ。
「ニール、スネイクドラゴンはどうしますか?」
伸ばすか?と聞くと。
「伸ばそう。万全で望みたい」
「いつまでだ、クライアントは早くしてほしいと言っている」
「そうだな、一月」
「それぐらいなら問題ない」
ため息。
色々解決しないといけないことが多すぎた。
お金はだいぶあるのだが、すぐ次の準備で消えた。
準備はあればあるほど良い。
しかし、
「魔法使いの問題が辛いです」
「そうだな。アイスドラゴンを倒せれば、大分楽になるのだが」
「そうなんですか?」
「そうだ。アイスドラゴンの鱗は、氷魔法の効果があるんだ。魔法の才能なくとも使える」
「す!凄い!」
「問題は山積みだがな。今回の件でまた考え直しだ」
ニールが渋い顔をした。
「グランドドラゴンの大きさも想定外だったし…知識の積み上げは難しい」
「遠距離会話や、転移が必要でしたら言って下さい。お金なら…」
「いや、その金は自分で出す。貰いすぎてるからな…いや、違う。おまえの言うとおりだったんだ。知識は尊い。莫大な金が必要になるんだ。俺は甘かった。次は完璧な知識で望もう」
この世界での「契約書」は、高価な獣皮に書きます。
これに違反すると普通に犯罪扱いで、役人に訴え出れるので、コルツはオルグナの説得に最終的には応じています。