表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/45

知識馬鹿よ、ちゃんと調べろと突っ込みたいのです

一月後、スネイクドラゴン討伐の準備は整った。


だが魔法使いで揉めた。

コルツさんは一人でいいと主張し続けているのだ。


しかし、この前みたいな事があるので、3人にしたいと言っているのだが、聞く耳をもたない。


「指示を聞かない人間を擁するキャラバンの運命は一つだ。降ろせ。」

オルグナ

「んだ。あのむずめざんはむりだぁ」

グリーのお兄さん

二人とも、コルツを降ろせ。と言っている。


そうなると

「ネクリさんと、ミラーさん…」

ミラーさん。

今絶賛寝ている。

魔法ギルドの紹介で来てもらったのだが、この人寝てばかりなのだ。


ネクリさんは真面目だが、前回気絶している。

魔法使いの腕はコルツさんの方が、この二人より信頼できると思うが。


「ネクリさんとミラーさんで行きましょう」

決断。

「幸い、スネイクドラゴンを攻撃するときには、追ってこれない位置から行います。厳しそうなら、すぐ撤退で」

コルツさんに断りをいれると、凄いふてくされていて、失敗すると忠告された。


しかし、オルグナとグリーさんたちの忠告の方が正しい気がした。

いままで以上に慎重にスネイクドラゴンの住処と呼ばれる場所に向かうが


「あ?あれ?」

「わ、結構可愛いです」

向かう途中、山の中腹から見下ろした先の崖にスネイクドラゴンが見えた。


「ここからだと距離ありすぎますね…」

やはり、予定地に行かないと無理か。

そう思ったが


「試してみていい?」

ミラーさん

「え?この距離を?」

「あ、私もやる。ここからなら怖くないし」

無駄なエネルギーを使って欲しくは無かったが、体力を回復させる果実は大量にあるのだ。

試すだけならいいと思う。すると。


「…あれ?」

「もしかして、効いた?」

動きが止まった。いつもの咆哮もない。

ここからでは分からない。だが


「きいでるど!急いでむがう!」

グリー兄弟達が、一気に出発。


「え!?彼女たちは?」

「荷台なげれば、あるいで降りれる!!!」

この崖か。難しいが、ゆっくり降りれば大丈夫かもしれない。


結局効いた。

どちらかの魔法が効いたかは分からない。

だが、多分。


「私、眠いですー」

体力の消耗具合からいってミラーさんだろう。

そもそも、ネクリさんはそれなりの距離でも失敗することが多かったのだ。


「ミラーさん、安全な中腹あれば、そこで休んでて良いですよ」

「助かりますー。ねまーす…」

中腹見つけて、速攻で寝た。


「ここなら、下からミラーさんを見張れます。ネクリさん、エノームさん、急いで降りましょう」

「分かったわ」

「うん」

たどり着くと


「ネクリさん、念のためです。繰り返し動力攻撃を続けて下さい」

「分かったわ」

「みなさん、解体時は本当に気をつけてください、動力取り出しまで油断しないでください」


スネイクドラゴンは実際に死んでいたようだ。

だが

「ぐぬ!?刃がただねぇ!?」

「あにぎ!うろごの継ぎ目もだめだ!」

皮が裂けないのだ。鱗が剥げない。

これは困った。


目や角、耳など、可能な場所は解体しているのだが。

「グリーンドラゴンでも問題なかったのに、これは想定外です…」

想定外なことばかり。


「やわらがい、あだまがら、きりひらぐしがないな」

「…時間かかりそうですね」

解体道具はかなり良いものを揃えたのだが、それでも駄目とは

結局夜を徹して解体は行われた。

光の魔法で照らしながらひたすらに解体


ミラーさんが途中で起きたので、交代しながら作業を進める。

「臓器は回収出来ましたね」

取りあえずこれだけあればなんとかなる。

「どうせ夜が明けるまでは動けない。作業はつづけるよ」

グリー兄弟とその仲間たちは、一睡もしないまま、解体をしてくれた。


その途中

「…まだ、少女だが、ねがしでやれ」

「…そうですね」

「このごがいないどおれだじはむりなんだ。だいせづにしないど」

「凄い信頼ですね」

「この娘はおれだじをたいとうにあづがっでぐれるからな」

寝てしまったようだ。

謝ったが「帰りに寝るより、今寝た方がいい」と言われた。


なんとか街に帰ってこれた。

荷卸しはグリー兄弟に任せて、即ニールと打ち合わせ。


「そんなに堅いのか」

「持ってきました」

スネイクドラゴンの鱗と継ぎ目

「これは…鉄より堅いのでは?」

「刃が入りませんからね」

「鱗の継ぎ目は」

「というか、これが継ぎ目です。皮です」

「これが!?たしかに変な模様だと思ったが…」

ニールは驚く


「文献にも限界はあるにしても…」

「でもスネイクドラゴン討伐は過去に例はいくつもあったと聞きました」

「そうだ。しかし、こんな情報は乗ってない。倒すだけ倒して満足したのか…」

困った顔。

「次はアイスドラゴンとのことですが」

「うーむ、これだけ実際の齟齬が出ていると恐ろしいな」

そうなのだ


「アイスドラゴンはブレスもするんですよね」

「そうだ。だが、そのブレスを回避する時期があるのだ。それに基づきやろうと思っていたのだが…」

困り顔のまま。


「完璧を期した方がいい。アイスドラゴン討伐は先送りだ」

「分かりました」

物語中だとコルツの態度がおかしいみたいな書き方ですが、この世界では「足手まといをいれるな」というコルツの意見は常識に近い考え方です。

コルツはネクリと顔見知りなので、彼女の能力が劣っているのを理解していました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ