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彼女達が如何に化物と戦い、どのように化物を解体したかは、二人の尊厳を守る為に割愛させてもらう。と言うか、可愛い女の子が巨大なおっさんの顔に鉄の棒を振り下ろすシーンは嫌悪感を乗り越えたこの俺にしても厳しい物があった。
世の中には『可愛いは正義』なんて箴言はあるが、これは例外のようだった。と言うか、おっさんを撲殺しておいて可愛い生き持って何なんだよ、って話だ。
しかし何故か目を逸らすことが出来なかった。見てないと逃げ出しかねないと言うのもあったけど、きっとそれ以外の理由があったような気もする。まあ、大したことじゃあないだろうけど。
あまりに酷い絵面を泣きながら見守る俺の前で、二人は無事に偉業を成し遂げた。最終的におっさんの頭頂部に付いた虫の首を抉り取って、俺が広げるリュックサック(の七つ入り)に投げ入れた二人は、
「やりました! 勇誠さん!」
「私達はやり遂げました!
涙と鼻水と嘔吐物塗れの顔で笑いながら俺に飛びついてきた。両手に花と言う奴である。これが年下じゃあなくて、未成年でもなくて、胃液臭い泣き顔じゃあなくて、おっさん汁塗れでもなかったら言うこともなく最高だ。
今の気分? 新歓コンパで新入生の吐いたゲロを片付けている時に近いかな。
しかし、汚物処理と同列に扱っておいてなんだが、まあ、悪くない。いや、別に変な意味じゃあなくてね。
こうして、俺達の波乱しかなかった課外授業は終わりを迎えたわけだ。
まだまだ続きそうですが、ネタ切れの為首領です。




