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第85話「証拠の引き出し」

権六はぶつぶつと何かを呟いていたが、修哉がこちらを見ていることに気づくと嗜虐的な笑みを浮かべた。


「ほう、目覚めたか。何が何だかわからないじゃろう?それもそうだ、わしがお前を誘拐させたからな」


笑みを浮かべたまま、権六はこちらに向かって喋り続ける。


修哉は話を聞き流しながら、あたりの確認をする。


(白と灰色の壁で覆われた部屋に明らかに人を傷つけるために使われそうな道具...使われた形跡があるな....つまり前々から企業にとって都合の悪い奴をこんなことしてきたってことか..)


修哉はおそるおそる聞く感じで権六に問いかける。


「あの...ここはどこですか?」


それを聞いてぶつぶつと呟いていた権六の動きが止まる。


「うん?...あぁ、いいじゃろう。何せ今のわしは気分がいい、教えてやろう」


修哉を誘拐したことで口封じができることを確信でもしているのか上機嫌のまま権六が話し始める。


「ここは元木グループ本社の...地下にある拷問部屋じゃよ」


「社にとって都合の悪い人物をここに閉じ込め、いたぶって情報をとる....ふっふっふ、恐ろしいか?なぜたかが一高校生があの藤原と契約を結べたのかは知らんが...ここに閉じ込められた時点でもう終わりじゃ」


修哉は自分ができる渾身の恐怖している顔を作る。


それを見て嗜虐心が刺激されたのか権六はさらに笑みを深める。


「心配せずとも、情報を吐いてくれれば問題ない...が、言わないのならこの元木権六がお前が吐くまで拷問をしなければいけないなぁ?」


権六が自分自身の名前を口にした時点で修哉は完全に証拠が取れたことを確信する。


そして修哉は恐怖の演技をやめて、思いっきり力を入れて縄を引きちぎる。


「なっ...!」


権六は修哉の突然の行動に驚愕で口をパクパクと開けたり、閉めたりしている。


「録音は完了....まぁ今までのツケと未来のツケをあんたには払ってもらうよ」


調理の時間が始まった。

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― 新着の感想 ―
侮ってるにしても持ち物確認しないのはマヌケ過ぎる
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