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ダンジョンのある世界で今日も俺はガチャを回す  作者: ハンムラビ法典
第1章「そうだ、ダンジョンに行こう」
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第6話「家に戻ろう」

家に帰る前に修哉はレンタルした鉄剣を受付で保管してもらった。


どうやらこういうことをする人は多く一日五百円で保管することができるらしい。


修哉はそれだけすると慌てて家に帰っていったのであった。


◇ ◇ ◇ ◇

家に帰ると家族は全員出かけているようだった。


机にはこんな紙が置いてあった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

母と父は今日の夕飯の食材を買ってきます。

愛美は友達と出掛けにいくようです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(...今回ばかりは家に誰もいないのは好都合だったな)


ガチャから出たものを実際に確認したかったため家族がいなかったことに少しホッとした。


修哉は自室に戻ると再びステータスを開いた。


(ダンジョンの外でも能力が使えるってのはなかなか安心できないとこもあるけど基本的には他の探索者が鎮圧してくれるみたいだからな)


3年前、ダンジョンが生まれ人類が新たな能力を手に入れた時ある問題が発生した。


その能力はダンジョンの外でも使えてしまったのである。今『能力』と呼称されているものだけでなく『スキル』までもが使えてしまった。


ただし、能力値に関してはダンジョンを出ると元に戻り一般の肉体と同レベルに変わった。


それでも『能力』や『スキル』に関しては使えてしまい、一時世の中は騒然となった。


しかし、それらを悪用した犯罪者たちはそれぞれの国の現在のトップである人たちによって鎮圧された。


たとえば現在のトップパーティー、『フェニックス』などが挙げられる。


(ここみたいな郊外にはあんまり悪用する奴はいなかったみたいだけどその頃都心は大変だったらしいからな)


幸い修哉のいる街では能力による犯罪は起きておらず、少しの小競り合いをギルド員が止めたという話ぐらいであった。


(まぁでもこんな能力を手に入れたら試したくなることは少しわかるな、それで犯罪を起こすのはまた違うけど)


修哉はガチャから出たものを確認するのも忘れて思考にふけり始める。


しばらくして修哉は自分がガチャの確認を忘れていることに気づいた。


「あ、確認忘れてた!」


(まったくこれだからなぁ...勉強してる時はいいんだけど考えに耽っちゃう癖はちゃんと直したほうがいいかもな)


修哉は慌ててガチャの表示を出していくのであった。


Tips:『ダンジョン』

20XX年、突如世界に発生した洞窟型の建造物。外装に関してはほとんど同じであるが、中身はダンジョンによって大きく異なる。世界各地で確認されており、発生から現在まで数は変化していない。ダンジョンの最奥まで到達された例はなく、どこまで続いているのかもわかっていない。しかし、各国の進んだ階層を見るに階層に関してはどのダンジョンも同じだと考えられている。ダンジョン内で発生する生物がダンジョンの外に出た例は確認されていない。


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