第3話「はじめてのダンジョン」
新作始めました。
(ここがダンジョンか...なんというか周り人がいるだけのただの洞窟だな)
意気揚々と入ったはいいもののダンジョンに思ったより人がいたせいで早速出鼻を挫かれていた。
(この階層にはスライムしか出ないから大丈夫だとは思うけど慎重にいこう)
修哉はとりあえずダンジョンを進んでみることにした。
◇ ◇ ◇ ◇
「スライムが1匹もいない!」
しばらく歩き続けた後修哉は思わずそう叫んだ。
その声に周りはギョッとしていたが修哉はどうでも良かった。
(なんでこんないないんだよ、次の階層の階段は見つけたけどスライムだけは全然いない。こんな人がいる理由がわかった気がするわ)
修哉はトボトボとダンジョンの中を歩く。
「もう今日は帰るか...」
帰ることも考え始めたその時だった。
修哉の側に光が集まりスライムが出現した。
それをみた瞬間修哉のテンションは一気に上がった。
(ス、スライムだ!!)
気が動転して素手で襲いかかりそうになったが、それをグッと抑え腰につけていた剣を抜く。
(よ、よし。講習の話が本当ならスライムは剣を振り下ろすだけで倒せるはずだ)
修哉はスライムにジリジリと近づく。
そして一気に走り出し、剣を振り下ろした。
「ピギッ...」
スライムは断末魔をあげて光となり紫の石を落として消えていった。
「よし!倒した!!」
修哉はようやく倒せた喜びで飛び上がる。
しかし周りがこちらをみていることに気づいて冷静になる。
(お、落ち着け。ともかくこれでレベルが上がってステータスが開けるはずだ)
修哉は紫の石を拾うと一度入り口の近くまで戻っていったのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
ダンジョンの入り口のそばに戻ってきた修哉はまずステータスを確認してみることにした。
(これで自分の能力も決まるからな...使えない能力だったら諦めよう)
『能力』とはモンスターを倒すと必ず手に入るものであり、スキルポイントを消費して手に入るスキルとは全く別のものである。
スキルがかなりスキルのレベルを上げないと強化につながらないのに対し、『能力』はレベル1からかなりの効果を発揮する。
もらえる『能力』で今後なれる探索者の格が決まると言っていいのである。
(よし、『ステータスオープン』!)
修哉がそう言うと光の板、いわゆるステータスが出てきた。
(どうだ?)
修哉はステータスを確認する。
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名前:赤城修哉
年齢:16歳
Lv: 1
MP: 54/54
STR:42
DEF:35
INT:38
RES:25
DEX:46
AGI:39
LUK:15
SP:10
能力:『ガチャLv:1』
スキル:なし
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(が、ガチャ?)
修哉の能力は自身が予想していたものとは全く異なっていたのであった。
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