閑話「多忙な男」
都内某所にて。
ダンジョン協会の副会長、福山武成は協会のあちこちをかけ回っていた。
(時間が、時間がない!あぁもう、なんでこんなことが起きたんだ!)
普段から忙しい彼がより忙しそうににしているのは世界中で起こったダンジョンの異常が原因であった。
幸い日本の方では大した被害は出なかったが、たまたまダンジョンに入っていた藤原家の娘が襲われたらしく各所方面に対応しなければなくなったのであった。
「中田さん、今から私は探索者の相手をするからもしなんかあったらそっちで対応して!」
「.....これって、労基に訴えたら勝てますかね?」
「それができるならとっくにやってるよ!とにかくよろしくね!」
会長秘書の中田に仕事を押し付けるとすぐさま会議に呼んだ探索者を迎えるために入り口に向かった。
入り口に着くとすでにほぼ探索者は揃っていた。
「Aランクのみなさん、ここまで来てくださりありがとうございます!.....ところでSランクの人が見当たりませんがどうしましたか?」
武成はすぐさま頭を下げた後、おそるおそる聞く。
「.....先ほどが電話があった。なんでも『メンバーと忙しいから今は無理』だそうだ」
探索者のうちの一人がそう言った。
日本唯一のSランクパーティー、『光輝の剣』は男1人と女3人というあからさまなハーレムパーティーである。
そのパーティーのリーダーの男、安藤大輔はかなりの性豪であることが知られている。
まぁつまり....そういうことである。
(あの男!!!!!お前の事情なんてどうでもいいんだよ!こっちは世界の危機かもしれないんだぞ!?それを「メンバーと忙しい」だと?ふざけるのも大概にしろ!!)
「そ、そうですか。それでは会議室に案内しますね」
内心発狂しているのを隠しながら武成はそう言った。
探索者を会議室まで連れていき、すっぽかしたSランク以外は全員椅子に座った。
「それでは今回の件についての会議を始めさせていただきます」
武成のその言葉で会議は始まったのであった。
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