第101話「肉の天使」
ドラゴン1匹しか出てこない80台層とは違い、相応に苦労した修哉たちであったが逆に言えばあくまで相応程度であった。
一度の探索で1、2層は必ず進み、それが何度も続いたことで修哉と陽菜はすでに98層の探索を終えようとしていた。
「よし....これであと一層だ」
修哉は下へと続く階段を見つけたことで満足げに頷く。
「正直...出てくるモンスターと見た目以外特に1層から9層の部分と変わりませんでしたね。迷路といっても多少探索すれば出口がわかるぐらいでしたし」
陽菜は思ったよりも簡単に進んだ探索にそう言葉を口にする。
修哉と陽菜は2人で階段を降りていく。
また同じように白い通路に出るのだろうと思っていた修哉は予想とは違う風景に表情を変えた。
「ここは...なんだ?」
修哉と陽菜が出たのは闘技場のようになっている場所だった。
「明らかに前の層とは雰囲気が違うな...」
周りを見渡していると向こうの閉じた門が開き始めた。
「...何だ?」
門が開くにつれて何が歩くような音が聞こえてくる。
修哉と陽菜が警戒しながら各々の武器を取り出し、構える。
すると暗闇の奥から歪としか言いようがない形のものが現れた。
「うぇ....」
相手の姿を見て思わず顔を顰める。
「ひどい...」
陽菜も言葉を失っている。
「ラァァァァ.....」
その姿は確かに翼が生えており、そこだけを見れば確かに天使だった。
しかし、体がツギハギで至る所から変な方向に腕が生えているその姿は化け物としか言いようがなかった。
「何で急にこんなのが...」
あまりのグロさに目を背けたくなるが、逃げるわけにもいかない。
「陽菜さん、行ける?」
「...はい!」
陽菜に確認をとりながら、戦闘態勢に入る。
「ラ、ラ、ラァァァァァァ!!」
ツギハギの歪な天使がこちらに向かって、襲いかかってくる。
修哉と陽菜はそれを向かいうった迎えうったのであった。
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