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転生したらゾンビになっていた。  作者: 瀬田川 廡輪
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第六章〜逆襲

引き続き 書かせていただきました。よろしくお読みになっていただけましたら幸いです。どうぞよろしく。

俺は噛み締めかけていた太腿の筋肉を吐き出さなければならなかった。

俺の視界の右端で、何か光るものがあった。閃光弾?照明弾?曳光弾?可能性が多過ぎてその中のどれなのか、どれでもないのか、判断のしようはなさそうだだた。

しかし、俺は反射的に動いた。奴らが飛び道具を使い始めた可能性があるならば、一瞬でも静止すればそこを狙われるに違いない。俺は動いた。動き回った。小回りの 聞かない 体 だが、とにかく全力で動き回った。狙い撃ちされないように。

その時、である。俺の視界、左端にも動きがあったのだ。今度は閃光弾や曳光弾の類ではない。わあ、わあ、といえ大きな声が複数、迫ってきたのだ。けたたましい足音と共に。

左前方に、人間の気配を複数感じた。

それらは、奇声をあげ、全力で駆け寄ってきているようだった。

左側に気を取られていた数瞬の出来事だ。俺は右脚太腿に、ずんのくる重みに似た痛みを感じた。一瞬気を取られた隙に、曳光弾が貫通したようだ。

うぐう!

俺は思わず バランスを崩し、その場に倒れこんだ。

「くっ」

俺の 舌打ち は声にならない。

「やったぞ! 仕留めたか!?奴は倒れている。今のうちに縛り上げろ!」

男の声が そう叫んだ。

俺の意識は薄れかけた。

油断した!こんなものでこうなってしまうのか?

俺の後悔は先には立たなかった。

しかし、やつができれば俺を生け捕りにしたいはずだ。お金になるのだから。星 指 意識の中でそんなことを考えた。一縷のの望みというものかもしれなかった。

俺の巨体は…何やら太いロープのようなもので縛り上げられていった。動きを感じた。俺はどこかに連れて行かれるようだ。太腿が痛い。だが、人間どもには情け容赦 〈ようしゃ〉というものがなかった。

俺は目を閉じた。もちろん、安心したからではない。逃げるのは当面、 諦めざるを得ないのを知っていたからだ。

俺は、二の腕に注射か何かを打たれているようだった。

麻酔薬?猛毒?自白剤?そのどれであってもいいような気がした。もう諦めざるを得なかった。

お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。次章も乞うご期待!

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