表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したらゾンビになっていた。  作者: 瀬田川 廡輪
1/24

プロローグ〜転生

おはようございます。新作です。会わせていただきました。行けるところまでかきます。

最初のうちは、人間どもを探し出すのに苦労はしなかった。人間の絶対数が大きかったから。まだ、人間たちは充分な量、生存していたし、そこかしこで右往左往する避難者を追い詰めるのは容易(たやす)いことであった。

人間は、食べると(うま)かった。格別な味がした。特に生肉が最高だ。一度たべたら病みつきになる。  俺が人間を喰らう姿を見て、他の人間どもはこれ以上にないくらいに恐れ(おのの)いた。皆、一様に恐怖の表情を浮かべ、震えあがっているのがわかった。


実を言えば、俺だって元はと言えば、人間だったのだ。だから、奴らの気持ちが分からないわけではない。

ただ、俺は死んだ。それも、かなり酷い死に方をした。

俺には 前世でのの記憶がはっきりと残っている。

俺は学校でいじめられていた。壮絶ないじめだった。奴ら 俺を人間とはみなさなかった。靴はいつでも隠されたし、便所掃除の時には ホースで水をかけた。便器に顔を突っ込まされたことどってある。体育の時間にはジャージを引き下ろされて下半身を露出させられたし、短距離走では、している時には足をかけられて転ばされた。俺が泣いても怒っても誰も相手にはしなかった。

そして しかも、俺が死んだのは、大型トラックによる()き逃げが原因だ。

左折するトラックだ。トラック運転手は俺の姿に気づいていたのに違いないのだ。引かれる直前にミラー越しに目が合ったからわかる。彼は知っていた俺がいるのを。知っていて とまるのが面倒くさかったのか、ブレーキをかけずに俺を左の後部のタイヤで轢き潰した。俺は一瞬で死んだが、死ぬ瞬間の記憶は強烈に残った。

俺は自分の死因も何も覚えていた。

そして気がついたら転生していた。転生して俺は、ゾンビになっていた。

ゾンビは人を食べたくて食べたくて仕方がないらしい。食欲旺盛なゾンビだ。形は人間と同じだが、わかるものには分かるらしい。俺は人間ではなかった。

ゾンビでも生きなければならない。俺は生きるために人間 どもを喰らい始めた。

そう。俺は、転生したのだ。

人々は俺を恐れた。当然だ。俺を駆逐しようとした。幸い、俺の身体は、全ての銃弾や横断は跳ね返した。いったん死んだ俺は二度とは死ななかった。

結果、人間どもは俺を殲滅せんめつするのを諦めたようだ。奴らほ、ひたすら逃げる道を選んだ。俺の(そば)から次々に人が消えていき、雲隠れしていった。

やがて、俺が食べるものを探すの苦労し始めるのはすぐだった。俺は、世界中の街をうろつき始めた。

とはいえ 俺はに泳ぎはできなかったし、飛行機に乗れるほど小さな体のゾンビではなかった。したがって 結局 日本国外に出ることはできなかったが。

俺は走った。街中を走った。

獲物を求めて。

ご覧になっていただきました 誠にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ