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プロローグ

 平安時代のある日の話。闇に生ける者どもが目を覚ます逢魔時(おうまがとき)に、その者たちは居た。一人は白銀の雪のような髪色をしている青年、もう一人は闇を纏う夜のような髪色の青年だった。

「わ、私が……殺した……」

「そうだ、お前が殺した。しっかりと目に焼き付けろ」

 夜のような青年は手にナイフを持っていた。辺りは血に塗れている。側には白銀の青年が倒れていた。状況からして血は白銀の青年のものだろう。しかし、様子がおかしい。白銀の青年はピクリとも動かないが話し声は聞こえるのだ。二人以上居なければ成立しない。だが、目に見える人物は夜のような青年と白銀の青年のみ。目に見えない何かがもう一人いるのだろうか。

「あ、あぁ……あぁぁぁぁぁ!!!」

 夜のような青年が頭を抱え、悲鳴を上げる。その悲鳴も数秒のみで、次に顔を上げたときにはニヤリと笑い、瞳の色が変わったように感じた。やがて月が昇り、優雅な雰囲気を漂わせていた夜のような青年は、月も太陽も登らない地の深く。魔界の漆黒の闇のように変わってしまった。

「誰だっ!」

 おっと、流石に近づき過ぎたようだ。ここまでしか見れていない。

「これが、僕が見た本当の歴史。どうだい?」

 僕が語りかけると、その人は動揺を隠せていないようだった。これは序章に過ぎない。更なる悪夢が彼らを待ち受けるだろう。僕はただ、ことの顛末を見守りたいだけ……

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