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第13話 喧嘩ばかりのマーメイドの町

何の特技も無い転移者トーマ

ヒヨコを大きくしたような外見、大きな口に小さな目、チビで短足な水色の魔物ポメヤ。

サキュバスの町を後にして次はマーメイドの町へと向かう。

「海に行ったら何したいですぞ?僕はねータコみたいな食べ物食べたいんですぞー、で?お前は?」


「で?じゃないよ、喋る元気あるなら自分で歩け。」


道中でポメヤが盛大に転び、足が痛いですぞと騒ぐものだから担いでマーメイドの町に向かっている。


「もう治ったろ?下ろすぞ」

ポメヤはスタッと降りて歩き出す。


「で?お前は?」


まだやんの?

少し歩くと海が見えてきた。やっと着いたぞ。

マーメイドの町だ!

と、意気込んだものの、


今マーメイドの町の入り口にいるのだが、誰もいない、奥の方から怒鳴り声が聞こえてくる。

「これは勝手に入ったら串刺しとかないよな?」


「絶対にないですぞ、確証はないが」


確証が無い絶対って何?何言ってんのお前。

ここに立っていても仕方がないので勝手に町に足を踏み入れた。初めての経験だ、まず声のする方に行ってみよう。


海岸沿いでマーメイド達が二手に別れて怒鳴りあっていた。

何かあったのだろうか?

後ろで傍観している男性のマーメイドに声をかけてみた。

「あのー、旅人なんですけど門番がいないので勝手に入っちゃったんですけど…」


「ん?ああ、構わねぇよ、今はそれどころじゃねぇんでな、勝手に観光でもなんでもしてってくれ」


「なんで喧嘩してるんですぞ?痴話喧嘩?」


「痴話喧嘩ならよっぽどいいんだがなぁ、もうケンカの理由なら山ほどあってよく分からなくなってるんだよ。」

ケンカの原因が分からないって…もうお前ら何か気に食わない!って感じじゃないか…暇だなぁこの魚人達…


「よっぽどヒマなんですな…稲でも育てたらいいのに」


稲?なに?お腹空いてるの?


「魚も取らないといけないし山の獣も狩らないといけないし全く暇じゃ無いんだがなぁ、ケンカが治らないとなんともならん。」


「そうだ!旅人さんの意見も聞いてみよう!参考になるかも知れないな!おーいみんなー!聞いてくれー!」

ちょ、何をいきなり!


「今日来た旅人さんがここにいる!意見を聞いてみよう!決着がつくかも知れないぞ!」


「トーマ!ファイトですぞ!タコが待ってる!」


絶対待ってないよ…なんだこの流れ…

しょうがないので場所を移してそれぞれのリーダーに話を聞くことにした。


分かりにくいので青チームと赤チームと呼ぶ事にした。リーダーの首についてるネックレスの色だ。


旅人のトーマです、まず原因を簡潔に教えて貰えますか?

赤チームリーダー、センダさんがまず口を開く。

日焼けしたイケメンだ、なんかギラギラしてる。


「俺たちは陸で狩りをするチームと海で狩りをするチームで分かれてるんだ、陸の狩りに慣れてねぇからそんなに多くの獲物が獲れねぇ。

でもコイツらは魚を沢山獲ってるんだから肉を多めに寄越せって言うんだ、おかしいだろ!?俺たちだって頑張ってんのに!」


うーん、はい、次


青チームリーダーのマリンさん、色白の美人さんだ。

「私達が魚をいっぱい獲ってるんだからお肉を多めに貰ったって良いじゃ無い!私達だって一生懸命やってるの!私達の獲ってる魚のお陰で飢えないでいられるんだから!」


はい、大体分かった。

「大体事情は分かりました。チームを入れ替えてお互いの苦労を知ってみては如何でしょう?」


「それでいいですぞ、簡単すぎてあくびちゃんが出ちゃうね。」


簡単だからって誰か召喚すんなよ。

両チームとも少しの沈黙後、その手があったか!?と納得、とりあえず争いは収まった。


両チーム共にそれぞれの知識を教え合って仲直りし、いつの間にか夜は宴会になっていた。

僕は問題解決の要として手厚い歓迎を受けたのだ。


「これですぞータコー美味しいですぞー」


お前それ貝じゃん…


僕たちの隣には両チームのリーダー達が座り、酒を勧められたが飲めないので断った。


旅の話を聞きたいというので色んな町の事を話した。

久しぶりの大勢の食事も悪くないな…

旅の疲れもあったので僕は宴会もそこそこに用意してもらった寝床に横になった。


ポメヤはまだ飲んでいる。

「そこで僕は言ってやったんですぞ!ここは僕に任せて先に行け!なーに、すぐに戻るさ!ってね!」


アイツあれ好きだよな…


特に見る物ないし明日出発だぞ、早く寝ろよ。


朝日で目覚め、半分寝てる間抜けと出発の挨拶をしに向かうと浜辺にマーメイド達が集まっていた。


その中心には、赤チームリーダー、センダさんが変わり果てた姿で横たわっていた…




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