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思春期の時は中々出来なかったけど、大人になったらあっさり出来る様になった事、選手権!

作者: 沖田 楽十

 (つき)

「思春期の時に出来なかったのに、」


 アヤ

「大人になったらあっさり出来る様になった事? 」



 さち

「そっ! なんかない? 」



 月

「いや、急に言われても……ねぇ? 」


 アヤ

「そうそう。さち、具体的にどーゆうヤツ? 」


 さち

「そうねぇ……ラッキーセットって、子供の頃は堂々と買えたのに、思春期ぐらいの時って、買えなくない? 」


 アヤ

「あー……ドライブスルーで、店員さんから商品を受け取る際に、【この子…この歳になっても、まだラッキーセット買ってるんだ…】って目で見られてる様な……こっちを見ないで!!! 状態のあれね? 」


 さち

「そうそう。で、大人になったら、一人で買いに行っても、堂々と買えるのよね、不思議と。あの時は、おもちゃ目的で買ってる事が店員さんにバレるのが恥ずかしかったのに…」


 月

「あー…成る程ね! なら、私もそれに近い話なんだけど……」



 さち・アヤ

「「なになにぃ? 」」



 月

「私さ、モンいらが子供の頃から好きで、推しモンが登場するカードを、買える時に買っていたんだけど……中学生ぐらいの時かな…? コンビニで、それ買おうとしたら、その時友達だったコに、『月ちゃんって、子供っぽいんだね』って言われてちゃってさ……大人になるまで、買えなかったんだよね。で、今カードブームきてるでしょ? あの頃、もしそのコの言葉に負けず、地道に集めてて、神引きしたのをずっと大事にしてたら、億万長者なのかなぁ、って…」


 アヤ

「億万長者は言い過ぎ!! …でも、そうよね。高いのだと、〇万ぐらいだっけ? 」


 月

「まぁ、そーゆうのもある。今じゃ、堂々と買えるけど、手が出せない金額まで跳ね上がってるよ…。転売ヤーめ…」


 さち

「あはは………そういや、アヤはなにかないの? 」


 アヤ

「あー……月の話聞いてて、思い出した事があって…」



 さち・月

「「なになにぃ? 」」



 アヤ

「高校ぐらいの時さ、メイクしたかったのね。でも、学校では禁止されてるし、それに……先生にバレない様な、こっそりメイクしてても、同級生からはバレるわけで…。強いグループの女子達は、こっそりメイク出来るんだけどね、私みたいな中流だと、上流グループからの許可がないと、出来ないわけですよ。で、大人になって漸くメイクが出来る!! と嬉しかったんだけど……メイクにも流行りってあるじゃん? 私がしたかったのは、高校の時に流行ってたあの頃のメイクで!! ……後悔中なのですよ…」



 さち・月

「「あー……」」



 アヤ

「例えばね……この人欲しい!! でも相手がいる…の場合、諦めなきゃ駄目だと思うわけよ。だって、自分がその相手の立場になって考えた時に、相手がいるのに狙ってくる人物に対して嫌悪感を抱くから。でもさ、子供の頃にやれた筈なのに…っていうのは、そんな誰かに迷惑掛ける事だと思う? 」


 さち

「あー……うーん………お金を出してくれたり、趣味次第では付き合わせるわけだから、時間を割いてくれる家族や周囲には、多少は迷惑を掛ける事はあると思う…。私の考えはね」


 月

「まっ…まぁ……お金は自分が決まった日に貰える小遣いだから、其処を除いて、でも時間は趣味次第じゃ…は、さちと同じ考えかな? 」


 アヤ

「むうぅ!!! っ……私だって…私だって、二人と同じ考えよ? でも…でもさっ!!! ……悔しいのよ…っ。子供の頃の後悔が、大人になってから、こうやってくると……」


 さち

「ッ……ごめん…アヤ。こーゆう話、しなければ好かったね? 」


 月

「私は寧ろ、出してもらえて良かったな? こーゆう話題って、出てきそうで出てこないし、それに……」



 さち・アヤ

「「それに……?? 」」



 月

「あの時の後悔があるから、現在いま、その後悔を今度こそしない為に、それぞれでその時にやりたかった事をやってるじゃない」


 アヤ

「………良い話風にまとめようとしてる処悪いですケド、私だけ、あの頃に流行ったメイク出来ないんですけど? 」


 月

「だったら、今度はアヤが流行らせれば良いじゃん」


 アヤ

「……は? いや…えっ? ちょっ…無理難題言わないでよっ! そーゆうのはーー」


 月

「有名人がやって流行るでしょ? でもさ、ニュースの特集とかで、現代の若者は…があるじゃん。それって、一般人が流行ってる事をニュースで取り上げてもらう事で、更に流行るんじゃないの? なら、アヤはまず身近なコ達の前で、そのやりたかったメイクして、いいなぁ! 羨ましい!! 私もやりたい!!!! って思わせればイイじゃん」


 アヤ

「………月って、偶にぶっ飛んだ事言うよね…」


 さち

「あれれ? アヤちゃん、満更でもないんでないの?? 」


 アヤ

「はっ…はあぁ?!!! ばっ…馬っ鹿じゃないの!?! 」





 その後、三人はそれぞれの自宅へと向かって帰路を辿った。

 それぞれの思春期の頃にあった後悔というシコリはほんの少しだけ取れたからなのか、三人とも、何処かスッキリとした顔をしていた。











後書き

息抜きに少しずつ書いていたのですが、終盤で躓いて、息抜きが息抜きじゃなくなった話です(←⁉️)


でも、ラストのオチで、私は自分自身を元気付けられ、楽しく描けました(*≧∀≦*)❤️

そしてこれを読んでくださる誰かの心にも突き刺さる内容だったら嬉しいです(`・ω・´)❤️❤️❤️

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