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お題シリーズ3

もうそれ以上、人は増えない 生者の国

作者: リィズ・ブランディシュカ



 生きていると自然と人は増えるものである。


 そう思っていた時代が、我々にあった。


 けれど、違った。


 そうじゃなかった。


 人間が増えなくなることもあるんだと、我々は知った。思い知った。


 それは、人間を育てる手間が増えたとか、夫婦が子供を生みたいと思わなくなったとかそういう問題ではない。


 根本的に、増えなくなった。


 あはんうふんな営みがあっても、なぜか増えない。


 科学的な領域に首をつっこんで、命を生み出そうとしても、なぜか増えない。


 人は減っていく一方だった。


 このままでは人は滅びてしまう。


 だから、方法がなくなった人々は最後にすがる所と考え、必死に神頼みした。


「神様、お願いします。人を増やしてください」


 すると、その声は届いた。


 どこかにいる神様に。


 実際に、実は今まで人を増やしていた神様に。


「いやだね」


 神様はそういった。


 友達、親子、知人、親戚、赤の他人。


 人が人を殺してやまないその、人の世界に生きる者達に対して。


「だって、無駄に死なせるだけだってもう分かってしまったもの」



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