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山賊の王  作者: 佐の輔
序章
3/35

新たな追加能力とサポート役


【勝手に解説】ステータス編③


【生命力】

肉体自身が発揮できる力。回復力にも影響。

 -1~3

 子供・老人と同じレベル。0は生命活動をしていない。-1は肉体が存在していない。

 4~10

 一般レベル。健康な肉体を持った者のレベル。

 11~19

 非常に優れた体力を持っており、比例して筋力も増加。毒物にも強くなる。

 20以上

 人間を超越し、モンスターレベルとなった膂力を持った者。深い傷も勝手に塞がる。

※100(極限)

 ミンチになっても即座に再生できる。恐らく分子レベルからでも再構成できる。


【敏捷性】

動作の素早さに関する能力。持久力にも影響。

 -1~3

 限りなく鈍重。0は怪我をして身動きが取れないレベル。-1は石化・停止状態。

 4~10

 一般レベル。高い値ほど優れた運動能力と反射神経を有する。

 11~19

 野生動物すら凌ぐ動きすら可能。一日中走っていられる持久力を持っている。

 20以上

 人間種ならば脳のリミッターが解除され、残像すら残せるスピードが出せる。

※100(極限)

 物理を完全に無視して光以上の速度を出せる。その結果、世界の時間を停止させる。


「なっ…!?!? な、何を言ってるのよ?! アンタっ!ホントに世界を救う気あるのっ?! さ、さっき言ってたこともテキトーな事言ってたんじゃあないでしょうね!冗談じゃあ済まされないわよっ!」

 ザインは思った以上に怒りの炎を燃やす彼女に内心慌てていた。しかし、何故か彼は笑みを浮かべることを我慢できなかったのだ。まるで…

「…落ち着きなさいっ! 先ずは彼の意見を改めて確認しましょう。宜しいですね?」

「…ハァ、ハァ。 も、申し訳ございません…」

 ザインが転生する異世界【シットランド】を創造した【大女神ホーリー】が彼の異世界担当である彼女を窘めると、やっと落ち着きを徐々に取り戻していく。


「…ククク。いや何、別に女神様の願いは叶えるさ。俺の為(・・・)にな? ただ、もうちょっとサービス(・・・・)して欲しいんだよ」

「…貴方のステータス、オール10(人間種ではかなり鍛えた方)なんですよ。それだけでも十分過ぎるのに、【ストレージ】と無期限の食糧提供まで付けているんですよ?他の異世界転生者と比べても破格の条件ですけど」


 ザインは指を一本立てると彼女に一歩、歩み寄る。

「そこさ。"人間としては強い方"って言っても所詮は人間だ。ファンタジーありきの危険な異世界なんだから当然、人間以上(・・)の存在だってゴロゴロしてるんだろ?それに敵は怪物とは限らないぜ。よく言うだろう?"人類最大の敵は人間だ"ってな。アレ?言わないか。まあいいや、そんな中で俺は人々の【信仰】を勝ち取らねばならないんだ。だから更にちょいと強力な能力が欲しい。コレがひとつ目だ」

「た、確かに貴方が転生する世界には人間の能力をゆうに超えるモンスターは存在するし、…治安だって良くはない。常日頃から略奪や人間同士の戦が起きてますからね。で、でも…」


 ザインはその言葉を遮る様に更に彼女に1歩、歩み寄り2本目の指を立てる。

「そして俺はその【シットランド】について余りにも情報がない。人種・文化・地形・歴史・モンスターに病気の有無。右も左もわからない世界に放り出されるんだっ!最低でもひとりはサポート役を付けて欲しいっ!これがふたつ目の要求だ。いや願いだ!俺はしくじるわけにはいかないんだよ!頼むっ」

「っ!? ううっ…」

 彼女はザインの土下座する勢いに押されて口を噤んでしまった。


「…ザイン。あまり彼女を責めないで下さいませんか? …わかりました二人目の使徒を地上に転生させられる程の力はもう我々には残っていませんが、貴方には追加スキルとして【極値】【転職】の2つを指しあげます」


☛【大女神ホーリー】からスキル【極値】【転職】を授与された。

 

 【極値(マックスアポーツ)

 能力値のひとつを全能力値の合計した値(最大100)にできる。

 しかし他の能力値はスキルを継続する限り、最低値の1になる。

 また、装備や特殊効果以外での能力値向上は望めなくなる。


 【転職(クラスチェンジ)

 条件を満たしたクラスに変更できる。クラスのレベルは1になる。


「それとサポート役なら既に準備があります。彼女(・・)が直接地上に干渉することはできませんが」

 そう言って大女神はザインの傍を指さす。ザインが釣られて自分の腰付近を見下ろすと…


「ちょり~ッス★」

 そこには謎のギャル語?を使う色黒少女がしゃがみ込んでザインを見上げていた。


「誰だ?」

「ヨロヨロ~★ 誰って?それ、あーしのこと? う~ん。名前は特に無いからあ、所謂ぅ【天使】ってヤツゥ?」

 天使。そう彼女は名乗る。確かに白っぽいチューブトップにカボチャパンツみたいなのを穿いていはいるが、羽根も輪っかもない何とも言えない容姿をしている。


「お前が俺を補助してくれるのか」

「まぁ~ね~。まあ大した事はできないよ?」

 そう言ってザインの異世界担当の傍にヒラリと身を躍らせる。するとザインの右腕が一瞬黄金の輝きを放った。光が収まると、そこには金属製のブレスレットが嵌っていた。


「彼女が貴方のサポートを担当します。その腕輪から彼女をいつでも呼び出すことができますが、先ほど大女神様が仰っておられた様に彼女は地上には干渉できません。彼女の存在は貴方以外には認識できず、声も聞こえませんので」

「まあこんなもんか? 粘った甲斐はあったみたいだな」

 ザインはニヤリと笑みを浮かべる。


「…それではザイン。私達に残された最後の希望を託す者よ。どうか【シットランド】に生きる者達の光となって下さい。ですが、貴方は何時、如何なる時も"自由"です。神命に縛られず、好きに生きたければ、貴方の魂がそれで救われるならそれでも構いません」

 【大女神ホーリー】がその大きな頭を下げる。この空間そのものが動いた様な錯覚すら覚える。異世界担当の彼女はまた泣き出しそうな表情になってザインを見つめている。天使はヒラヒラと手を振っている。まあ彼女は直ぐにザインと地上で落ち合うかもしれないので、この軽さなのだろうとも考えられるが。


「まあ、いっちょやってみるさ!」


 そうザインが声を上げると彼の体は光に包まれて消えていく。いつのまにか天井だと思っていた暗闇の空間に光の粒が吸い込まれていく。そこにはひとつの星が浮いていた。




そう彼に救いを求めた異世界、【シットランド】が。


【信仰】

 【シットランド】の住民が真摯に女神(神の存在を認める)に祈ることで得ることのできる、奇跡を可能とする力。

 これが世界から失われた為、地上と女神の力関係が断ち切られ、世界は殊更に荒廃してしまった。

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