戦え小太郎くん2 ヤンキー学園の罠!? 転校生の謎を追え
小太郎達が出発した少し前、ここは山梨県ヤンキー大学
「おい番長、今日はこの学校に隣のインテリ大学からの転校生が来るらしいぜヤンス」
そう言うのは、ヤンキー大学番長の舎弟 コバンザメの小岩井である
語尾はヤンス、握力は40、趣味はオリエンテーリングだ
「なっ偏差値が120万を超えると言うあのインテリ大学の生徒が… 一体何者なのだ!?」
番長は驚愕した。そしてドアの方を見ると教室の前に二人の人間が立っていることが分かる。一人は教師、さしてもう一人が転校生か。
ガラッとドアが開けられる。
教師が言う。
「転校生だ、みんな仲良く挨拶するように」
教師がそう言うや否や転校生の元へ生徒が投げた大量のチョーク弾が殺到する。
その一つ一つが当たれば猛獣を一撃で射殺し、山を削り地形を破壊する。そんな兵器なのだ。
それが弾幕を作り上げて転校生の元を襲う。
転校生は眉一つ動かない。否、動かせないのであろう。視認できない程の高速の一撃、彼は自分が殺されたことにも気づかず死ぬのだ。
しかし、仕方なかった。彼らにとってそれが挨拶なのだから。
大きな音がするとともにチョークの粉による煙が消えていく、そこには転校生が無傷で立っていた。
「よろしくお願いします」
そう転校生が言うとクラスは静まり返った。
「番長、あれは一体どういうことなんでゲスか」
コバンザメが聞く
番長は何が起きたのか分かっていたが納得できないでいた。そんなとき
「やあ君がここのクラス番長 東雲・サンダーバード・鉄アレイ・政宗くんだね」
「!?」
転校生だ。自分に何のようなのか? 東雲はこわばった。
「自己紹介まだだったよね」
その気迫は大学一年生とは思えない。おそらく逃げることはできないだろう。
「オヤビン」
コバンザメが不安そうにこちらを見る。
「大丈夫だ小岩井。 でお前、わざわざ俺のところに来るってことは他の奴との自己紹介を済ませたってことだよな」
「うん、何故かみんな自己紹介をしようと言ったら急に襲ってきたから彼らには眠ってもらった。 ああ心配しないでくれ睡眠学習機を取り付けたから眠っている間に僕のプロフィールは頭に刷り込まれてるよ」
「!? お前まさかうちの大学の風習すら知らないで転校してきたのか」
「ああそうだけど」
「なら説明してやる、自己紹介とはうちの学校では地獄死溶解と書くのだ。お互いに武勇伝を一つずつ言い合う、そして言い終わったら相手を殴る。初めのうちは交互に殴れるのだが先に武勇伝が尽きたら後はタコ殴りにされるってわけだ。そしてそれを死ぬまで続ける、死体は溶かして山に捨てる」
「そうだったのか」
転校生はこの大学について何も知らなかったらしい。
「この学校は他の学校と違って独特の言葉を使うから気をつけろよ、例えば番長はうちの学校では学級委員長のことを指す」
「じゃあ君は名ばかり番長でそんなに強くないのかい」
「一応うちのクラスでは一番強い、Lineの番長グループを見てても俺より強い奴はあんましいねぇ、だがよこの学校には手を出してはいけない奴らがいる」
「手を出してはいけない奴ら…」
「ああヤンキー大学四天王の四人、そして四天王それぞれに7人ずついる七英唯、その七英唯が各自持っている親衛隊大体15人。彼らは敵に回してはいけない。 俺もヨーロッパの小国の軍隊なら一人で壊滅させられるくらい強いが、だが親衛隊員一人にすら3秒で殺られる」
言い終わるか言い終わらないかのうちに転校生は袋を取り出す
「ひょっとして四天王ってこれのこと?」
袋には生首が四つ入っていた。これは四天王だ。こんがり焼けて美味しい匂い
「校門前をうろついてきたら襲われて、だから偏差値を使って倒した。ああ心配しないでくれ僕は人間調理師免許を持ってるんだ」
人間調理師免許… それは調理目的なら人を殺し放題になるインテリ大学の中でもずば抜けて頭のいい医学部生しか取得できない資格のはずだ。それを何故…
「お前一体なにものだ」
言い終わらないうちに警報が鳴り響く。
「くっ敵襲か。 この警報はおそらくボルケーノ大学富士火口キャンパス…」
この山梨県にある大学は五つ ここヤンキー大学とインテリ大学、ボルケーノ大学富士火口キャンパス、ゴスロリ学園、山梨大学
ボルケーノ大学はヤンキー大学と敵対している大学だが富士山の火口の中にキャンパスがあり今までヤンキーの侵入を防いできたのだ。
「四天王なき今大学を守る戦力が足りない! 虐殺が始まるぞ」
「いきましょう、私の責任でもありますし」
「おう、小岩井はここで待ってろ」
二人は肛門へ走って行った。これが後に第三次世界大戦の引き金になるとはこの時誰も気づかなかったであろう。
さて、一方その頃小太郎達は山梨県に入っていた。
「ここが山梨県か、悪の数学者の気配がプンプンするぜ」
二つの物語が交差するとき新たな物語が始まる!