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すべては会議で明かされる  作者: 一ノ瀬紅
間章
9/42

追憶 1

《とある屋敷での大人たちの会話》

「あの瞳の色をご覧になった?」

「勿論見ましたわ。今日こちらに伺った楽しみに一つですもの」

「噂では聞いていましたけど、あの瞳を見ているとなんだか吸い込まれてしまいそう」

「本当に。じっと見ていると自分を見透かされそうですわ」

「それにとても利発そうなお顔立ちで」

「あの子の将来が楽しみですわね」


「あの子を見たかい?」

「あ~さっき挨拶してきた。噂では聞いていたけど、本当に凄いな、あの瞳は」

「私もこの目で見るまで信じられなかったよ」

「それに聡明な顔立ちだったじゃないか」

「そうだな。あの瞳で、あの落ち着いた雰囲気。将来が期待できそうだ」

「そうなると、跡継ぎの有力候補ということになるか」

「だろうな。これは色々大変そうだな」


 自分がいるところでは、いつも耳にする大人たちの言葉


「誰も本当の自分を見てくれない……見ているのは瞳の色だけ」



《とある部屋での会話》

「で、何か分かったか」

「はい。例の件の調査を行なっていた所、我が国の海域に彼らが侵入してきたと、あの国から内密に連絡が入りました。こちらが彼らの居る場所となります」

 そう言って、居場所を印した地図を机の上に広げた。

「ふむ。場所からして、彼らが向かうところは・・・。はぁ~、また厄介なところに向かってくれたものだな」

「本当に。しかし、既に我々の海域に入っているということは、こちらで捕らえる必要がありますね」

「そうなるな。あの国に勝手に入って来られても面倒だし、取り押さえはこちらで対応した方がいいだろう。但し、方法は少し検討した方がいいな」

「そうですね。あまり目立った方法を取ると、両国間の関係も悪くなりますし、場所が場所だけに、国内の人間にもあまり知られたくないですからね。できるだけ内密に事を処理したいと考えております」

「それが良いだろう。では、どうやって事を荒立てずに自体を収束させるべきか……」

「少数精鋭部隊で対処しますか?」

「まあそうなるとは思うが、突然彼らが動き出したとなっては、それを気にする者もでるだろう。動かすには何か本来とは別の理由が欲しいな」

「それを隠れ蓑にして、部隊を派遣すると」

「他の人が気が付いても納得して貰える理由があるといいのだが・・・。彼らが居るところから、あそこまでどのくらい掛かるか分かるか?」

「恐らく半月は掛からないかと」

「まだ少しは時間があるな。それであれば、一つ良い案を思いつた。これならどうだろうか・・・」


「分かりました。その方向で、こちらも準備を致します」

「よろしく頼む」



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