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すべては会議で明かされる  作者: 一ノ瀬紅
6章 会議室に全員集合
37/42

1 - 全員集合

6章はまとめてアップします。

 オリヴィア達が、それぞれ使役した妖獣に乗って王都グラバラードへ帰還してきたのは、太陽が真上にくる少し前だった。ガルバラ島で別れる前に約束してくれたように、ライナスは国王を含めた話し合いの場を設けてくれるよう調整しておいてくれた。開始時間は午後ニ時で、場所は国政棟の五階最上階にある大会議室ということだった。

 オリヴィア達は一旦身支度を整えるために各自屋敷へ帰り、ニ時に直接会議室に集まることになった。


「お嬢様。おかえりなさいませ」

 屋敷の前で馬車を止めると、侍女のポーラが玄関先まで迎えに来てくれた。移動手段として妖獣は手に入れたが、流石に王都の中で使うには無理があるため、屋敷まではいつもどおり馬車を利用した。妖獣は、オクタビオンの東側にある鳥獣棟が所有している場所に預けてきた。

「ただ今。ポーラ」

 荷物を預けて屋敷の中へと入る。

「少しお疲れのご様子ですが、無事妖獣は捕まえられましたか?」

 ポーラは歩きながら今回の目的の成果を訪ねた。

「ええ。無事に使役できたわ」

「それはようございました。では、本日はゆっくりお休みになれますね」

「それが、そうはできないの。実はガルバラ島で事件があって、その説明を聞きにニ時には、オクタビオンに戻らないといけないから、一旦湯船に浸かってさっぱりしたら、また戻るわ」

 ポーラにこの後の予定を伝えた。

「そうなのですね。長旅でお疲れでしょうに大変でございますね。では私はお湯の準備をするよう手配をしてきますので、オリヴィア様は先にお部屋にお戻りになって少しでも休んでください。手配が終わりましたら、軽い食事をご用意してお部屋に持っていきますね」

 オリヴィアが疲れていることを気遣ったポーラは、部屋で食事ができるよう取り計らってくれた。ポーラが他の手伝いの方へ向かうのを見ながら、オリヴィアは、自分の部屋へと向かった。


 部屋に戻ると、ドサッと一人掛けのソファーに身を沈めた。ふーっと溜息をつくと、慣れない妖獣での長時間の移動に気が張っていたのか、緊張が一気に緩んだ。暫くするとポーラが部屋に入ってきて、軽めの昼食を運んできてくれた。食事を取りながら湯船の準備ができるのを待つ。気を抜くとソファーに縫い止められ立ち上がれなくなりそうだったが、湯船の準備ができたという案内で、気持ちを切り替え立ち上がり湯船へと向かった。

 湯船は昨日泊まった船にも無かったため、ゆっくり湯船に浸かるのは、王都を離れて以来であった。ポーラが気を効かせて入れてくれた疲れが取れる効果がある薬草がお湯に浮かんでいる。そこへオリヴィアはゆっくり湯船に身を沈めて、薬草の匂いを吸い込んだ。流石ポーラが選んでくれた薬草だけあって、徐々に疲れ取れていく。肩まで全身を湯船に浸かりながら、これからの事を考えていた。昨日の出来事を考えると多かれ少なかれ自分も関わっているのだろうということは分かる。色々考えだすと悪い方へ想像が行ってしまうが、ここで色々想像しても、直ぐに答えは得られるのだから仕方がないと思い直し、オクタビオンへ行くために湯船から出た。

 部屋に戻ってきた時には出発の時刻に迫っていたため、急いで身支度をし、国政棟へと向かった。

 

 国政棟の五階にある大会議室は、人数の多い会議を行うのに使われる以外にも、最上階で人の出入りが少ないということで、人に聞かれたくない極秘事項が含まれている場合でも利用される。今回は恐らく後者の理由でここに決まったものと思われる。

 予定時間より少し早めに会議室に入ると、既に数名席に座っていた。通常の会議室は、大人数座れるようにと机と椅子が、ずらりと並んでいるが、今日は小ぢんまりとロの字に机が組まれている。一辺四人位が座れるようになっていて、入って直ぐの机の両端に、左はマーシャル。右にフィオナ。右の机に奥から、セドリック、エミリオ、ランドルフ、ルーファス。恐らく一番奥の上座の机は、父が座ることを想定して、オリヴィアは、入り口にある机のフィオナとマーシャルの間に座った。

「少しはゆっくり出来た?」

 フィオナがオリヴィアに話しかけてきた。

「ええ。湯船に浸かってさっぱりしてきたわ。フィオナは?」

「私も屋敷に戻ったら一瞬寝てしまいそうだったけど、『この話は聞かないと!』って思って気合入れて戻ってきたわ!」

 フィオナは笑顔で返してきた。時間丁度になると、まずはライナスが入ってきた。そこには兄の信奉者として有名な、ジェラルドとマリオンの姿もあり、入り口から左側の机に奥から、ライナス、ジェラルド、マリオンの順番に座った。奥の机以外は席に着いただろうと思った頃

「皆揃ったかな?」

 という声で部屋にいた皆が入り口の方へ目を向けると、王であるエドモント以外に、宰相であるアルフォンス・バートンと王妃であるナターシャも一緒に入ってきた。それを見た一同が席から立ち上がった。


「お母様、どうしてここへ?」

 まさか母親までこの場所に来るとは思っていなかったオリヴィアが、ナターシャに問いかけた。

「詳しい事情は私もまだ聞いていないのだけれど、今回の話は私も聞いておいた方が良いかしらと思って参加させてもらうことにしたのよ」

 オリビアの頬に手を添えて、ナターシャは笑顔で答えた。

 最後に入ってきた三人は、奥の机にオリヴィアから見て右からアルフォンス、エドモンド、ナターシャの順で座っている。三人が座るのを確認し、全員席に着いた。静まり返った会議室を一瞥し、宰相のアルフォンスが口を開いた。

「これから会議をはじめる」


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