13 - 王都へ
「これで全員妖獣を捕まえることが出来たわね」
フィオナが話を切り出した。
「そうね。まだ太陽は傾き始めて無いみたいだけど、今なん時くらいなのかしら?」
「ちょっと待ってね。え~っと今は五時過ぎた位だよ」
ポケットに仕舞っていた懐中時計を取り出して、ルーファスが時間を読み上げた。
「このまま王都へ向かうと夜になってしまうな。今日は一端船着場へ戻らないか?」
セドリックの顔を見ながら提案した。
「そうだよな。僕達が無事妖獣を捕まえられるまで停泊してくれている船長さんにも報告に行かないといけないしね」
ランドルフもセドリックの意見に賛同した。
「じゃ~取り敢えず船着場まで戻りますか」
ルーファスの掛け声と共に、各自の妖獣に跨り、南に位置する船着場へと飛んでいった。
一時間くらい飛行すると、船着場の景色が見えてきた。六人は下降し船着場へと降りたつと、船から外の様子を見ていた船長が甲板に出てきた。
「皆様お疲れ様でした。無事妖獣を見つける事ができたのですね。おや。また珍しい妖獣を連れてる方もいらっしゃるようで」
オリヴィアのペガサスを見た船長は、そんな反応を示した。
「船長さん、二日間待ってくださってありがとうございます。私達は皆無事妖獣を見つけ、使役することが出来ました。まずはそれをお伝えしたくて、皆で戻って来ました」
オリヴィアは、甲板に立っている船長に向かって大声を張り上げた。
「ご報告、ありがとうございます。お疲れでしょうから、まずは船へ上がりませんか?甘いお菓子と紅茶を用意させて頂きます。今足場を用意しますので、しばしお待ちください」
そう言って船長は、甲板から姿を消し、船員が船から足場を下ろしてくれた。
六人は早速船の中に乗り込み、用意された紅茶を飲みながら、この二日間の出来事を話し、王都には明日の朝一で戻る事を伝えた。
「それであれば、皆様今夜はこの船にお泊りください。簡単な食事であればご用意できますし、明日の朝一に出発すれば、昼前には十分王都に戻れると思いますから」
そう船長は提案した。今日は色んな事があって疲れた六人は、船長の言葉に甘えて、船で一泊させて貰うことにした。夕食時には、妖獣に乗る時に使う手綱などがあることも船長から教えて貰い、帰るまでの一時用として、船に用意されている手綱でそれぞれの妖獣にあったものを各自貰った。夜は各自充てがわれた部屋で皆泥のように眠った。
翌日、太陽が登り始めた早朝から王都へ向かう準備を始めた。六人が出発する所を船長が見送るため、船の外に共に出て来てくれた。
「船長さん、この度は色々お世話になりました。また、妖獣についての操縦方法も教えて頂きありがとうございます。私達これから王都へ移動します」
オリヴィアが船長に丁寧なお辞儀をした。後ろに控えていた五人も一緒に頭を下げた。
「オリヴィア様、皆様、道中お気をつけて。私達はこれからカルビナに戻ります」
船長は頭を下げた。オリヴィアは後ろに控えている五人に振り返り声を張り上げた。
「戻りましょう!王都グラバラードへ!」
これで5章は終わりです。
ちょっと色々詰め込みすぎて間延びしてしまっているかもしれませんが、あと少しで話しは終わりますので、読んで下さっている方々、もう少しお付き合いくださいますとうれしいです。




