10 - 合流
あと、3話修正できれば5章が終わります。
エミリオの妖獣を見付けるべく上空飛び続け、エミリオの羅針盤がやっと”黄”に変化した頃、
「オリヴィア~」
左側の上空から、聞き覚えのある声が聞こえてきた。視線を向けるとそこには、妖獣に跨ったフィオナとルーファスの姿が見て取れる。四人は、二人が近くに来るまで待つことにした。
「皆無事よね?怪我とかない?爆音が聞こえて、方向がオリヴィア達の居る所だって分かった時には、本当に心配したんだから!」
四人の近くまで飛んできたフィオナは、四人の顔を見ながら言った。
「心配掛けてしまったわね。でも、大丈夫よ。誰も怪我はしていないわ」
オリヴィアが、四人を代表して答えた。
「ランドルフがこっちに向かった後も、フィオナはず~っと心配していたんだよ。でも、本当に皆無事で良かったよ!僕も気が気じゃなかった」
ルーファスも四人に笑顔を向けた。
「それで、あの爆音の原因ってなんだったの?あそこで一体何があったの?どうして狼煙が上がったの?なんで国王騎士団がいるの?」
フィオナが、今まで聞きたくて我慢していたことを皆に捲し立てた。
「フィオナ。落ち着け」
セドリックが、興奮するフィオナを窘めた。
「あんなに凄い音を聞いたら、当然驚くわよね。爆音の原因は、私達が遭遇した盗賊を足止めするために、エミリオがマーシャル兄様から渡された魔道具を使った事が原因なんだけど、実はその後、お兄様達にも遭遇したり、その後、国王騎士団が現れたり、私達も理解できないことが次々に起こってしまって。だから、正直、私達も全貌は分かっていないのよ」
オリヴィアが、大まかに自分達の状況を話した。
「国王騎士団が居ることにも驚いたんだけど、ライナス様とマーシャル様まで?」
「うん。俺も驚いたよ。でも、お二人も自分達の用事を終えたみたいで、先にお帰りになったよ」
ルーファスの質問にランドルフが答えた。
「一体何があったのかしら?」
「昨日俺達三人で話した時に、王様がオリヴィアに妖獣を捕らえさせるように言ったのには、もしかして他の理由があったからじゃないかって言うのが話に出たんだけど、強ち間違ってはいないのかもしれないね」
ランドルフが昨日フィオナとルーファスと話した事を話題について触れた。
「そんな事を話していたの?またどうして?」
「いや。特に理由は無いんだけどね。話の流れでそんな話になったんだ。でも、王様はオリヴィアを危険な目には合わせないようにするだろうから、何か手は打っているはずとも思っていたんだよね。でも、そこに国王騎士団やライナス様、マーシャル様がいらっしゃるとは想像していなかったんだけど……」
ある程度想像できたが、現場に来てみたら想像以上の事が起きていたので驚いたとランドルフは言った。
「お兄様達がここにいらした理由は、また別みたいよ。国王騎士団を見た時に驚いていたから。私の方はお父様もお兄様達も何を思って今回の事になったのか全く分からないから、王都に帰ったら教えて貰うつもりなの。ライナス兄様もこれからグラバラードに戻ってお父様から話を聞ける場を準備してくれると言って貰っているわ」
オリヴィアがそう言った。
「その説明の場って私達も参加することは出来るかしら?」
フィオナが質問した。
「恐らく大丈夫だとは思うけど。念のため王都に戻ったら確認しておくわ」
「ありがとう。私達は、直接被害があった訳では無いけれど、今回、本当は何があったのかきちんと知りたいから」
真剣な顔をオリヴィアに向けた。
「さて、話はこれくらいにして、まずは残りの妖獣を捕まえに行かない?オリヴィアも早く見つけて、王都に戻りたいでしょ?」
今の空気を変えるように、エミリオが話の内容を変えてきた。
「そうね。事情が分からない者同士で、話し合っていても答えが出る訳ではないし、本来の目的をまずは達果たさないとね」
オリヴィアもエミリオの話に賛同し、六人はエミリオの妖獣の居場所を目指して進んでいった。




