wish for00:君の歌う唄。
ここでは、時々実際に世の中で流通している歌詞を一部引用しています。悪意の利用は絶対に止めて下さい。
また、此処ではある病を扱っていますが、この小説は完全なフィクションです。
この2点をどうかご了承された上で、読んで頂く様お願い致します。
生きてゆく力が その手にあるうちは
笑わせてて いつも いつも
傍に居て欲しいよ...
【song by GO!GO!1788 こいのうた】
あの頃の俺は、最悪だった。
何故かは判らない。
判らないけど、いつも何かにムカついてた。
いつも何かに切れてた。
親父の話も、兄貴の話も、弟の話も、何も聴かなかった。
聴きたくなかった。
親父は病院の院長。
兄貴は医大生。
弟は有名名門高校の生徒。
そんな中で、俺だけ住んでる世界が違ってた。
その頃は、親父の病院を見るのも嫌で、見る度に八つ当たりしてたと思う。
だから、俺があの日…親父の病院に行ったのは、気まぐれを通り越して、奇蹟みたいなもの。
けど、俺が、アイツと出逢ったのは、神様がくれた最高の奇蹟だと思ってる。
神様、とか俺が祈る訳無いのにな。
けど、ほんとに感謝した。
アイツが居なかったら、俺…今頃何してただろう…。