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俺のアイテムボックスに、ビッチな女の子をぶち込んでみました  作者: 弘松 涼
第一章 伝説は始まる……破壊神と創造神の物語
30/70

30 ビッチと犬2

 ビッチよ! 苦しむがいい!

 今までお前が地球からこの世界にぶち込んできた、いたいけなボッチ達を代表して、俺がキッチリと引導を渡してやる!



 俺は右手を突きだして念じた。

 

 アイテムボックスにワイルドドッグが投入される。



【アイテムボックス】

 破壊神 × 1

 邪神像 ×  295/300

 スライム × 1/6

 犬 × 4




 さぁ、ビッチよ、どうする!?



『あーん、あーん、あーん』



 ビッチがビービー泣き出したぞ。

 俺はビッチの隙をうかがっていた。


 ――勇者ルーンベルク。聞こえますか?


『魔神狩りの少年よ。どうした?』


 ――今、ビッチはどうなっています?


『わんわんが怖いと言って泣きじゃくっている』


 ――もしかして隙だらけですか?


『あぁ、どうもこちらに注意が向いていないようだ』


 しめた!


 ――今のうちにあなたを取り出します。


『――待て。少年。どうもビッチの様子がおかしいのだ。ちょっと話をさせてくれ』



 様子がおかしい?

 それはどういうことだ。

 もしかして巨大化するのか?



 俺はルーンベルクの指示に従い、しばらく待つことにした。



『おい、ビッチ。どうした? 相手はたかだかレベル3のワイルドドッグだ。何をそんなに怯えている?』



 確かにそうだ。

 破壊神にとってワイルドドッグなんて敵じゃない。

 今はきっと、仲たがいした勇者としてではなく、血のつながっている兄貴としてビッチが気になるのだろうか?



『あのね。私、わんわん、食べたいの。

 でもね。わんわん食べたら、閻魔のお兄ちゃんと死神のお姉ちゃんが悲しんだの』



 もしかしてビッチは、過去にお腹が空いて、兄貴たちのペットのケルベロスとヘルハウンドを食べてしまった。

 そして、それを後悔していたのか?

 ビッチに反省するという、人間らしい心があったのか!?


 だがそれなら丁度いいじゃないか。

 ビッチが勝手に後悔している内に、ルーンベルクを取り出してしまえ。


 ――勇者ルーンベルクですか? ビッチなんてほっといてください。今取り出します。



『少年。済まない。浅はかだった。

 俺がビッチに話しかけている間に――』




 ど、どうしたんだ!?



『ビッチが犬を全部平らげてしまった』



『あーん、あーん、あーん。また、わんわん食べちゃったよー』




【アイテムボックス】

 破壊神 × 1

 邪神像 ×  295/300

 スライム × 1/6

 犬の骨 × 4

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