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俺のアイテムボックスに、ビッチな女の子をぶち込んでみました  作者: 弘松 涼
第一章 伝説は始まる……破壊神と創造神の物語
27/70

27 ビッチの過去2

 勇者ルーンベルクは、静かに語り出した。


 もちろんビッチに聞かれないように、俺の脳内に向けて直通電波でね。



『我が兄は、閻魔。

 姉は、死神。

 俺は邪神。

 そして、ビッチは破壊神&欲望の神』



 ビッチはダブル神だったのか。

 そういや、親父を食ったとか言っていたっけ。



『人は我々のことを闇の神と呼び、恐れた。

 相対する大地の神や、水の神、創造の神たちのことを光の神と呼び、崇めた』



 神々の話からか。

 なんか、とてつもなく長そうだ。

 まぁ、聞こう。



『俺は毎日のように兄達と口論していた。

 神の仕事は、生きとし生けるものの幸福を考えること。

 光の神の仕事は、正しき者への見返り。

 そして闇の神の役割は、間違った者への罰。

 罰といえば多少の語弊があるかもしれないが、悪い事をした者を指導して、正しい方向へ進ませる行為がそれにあたる。

 良い事をすれば、幸せになれる。

 悪い事をすれば、かならずしっぺ返しを食らう。

 これにより、皆は幸福への階段を一歩ずつ登っていけるのだ』



 邪神の兄貴、なんかスゲー。



『俺の毎日のように、間違った道に進んだ者へ愛情を持って接してきた。

 人は弱い。

 些細なことで、誘惑に負ける。

 だから、如何なる邪念にも打ち勝つための精神力を鍛えていく必要があるのだ。

 俺は邪神。

 よこしまな心を司る神だ。

 だから邪念に打ち勝つすべを教える事が、俺の使命だ』


 

 邪神ってこんなだっけ?


 なんかカッコええぞ。



『だが兄や姉は、弱い心に負けた人間を無間地獄に落とし、永久労働を強制し始めた。

 神ともあろう者が、せこい商売に走ったのだ。

 俺は、即やめるように訴えた。

 だが兄は、「俺達は、どうせ嫌われ者で損な役割を担っているんだから、とことん嫌われたっていいじゃねぇか。お前だって人間に恐れられているぞ」とぬかす。

 俺達が恐れられて、忌み嫌われるのは至極当然だ。

 悪い事をするから、俺達が出向くのだ。

 顔では鬼の形相で、心に仏を宿して。

 恐れられてこそ、その真価を発揮する。

 なのに――

 俺達の口論は、平行線のままだった」





 はぁ……


 まったくもって犬がでてこない。

 まぁ、もうちょっと聞いてみよう。

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